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車両横断禁止の意味を理解している人は1%。

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たまたま流れてきた動画ですが、

車両横断禁止の標識の意味を答えられたのは、免許持ち100人のうちわずか1人らしい。

 


車両横断禁止(規制標識312)
交通法第二十五条の二第二項の道路標識により、車両の横断(道路外の施設又は場所に出入するための左折を伴う横断を除く。以下この項において同じ。)を禁止すること。

ところでこの規定、禁止するプレイは「横断」と「路外右折」です。
なぜ「路外に出入するための左折を伴う横断」という表現を使っているかというと、昭和46年改正までは「道路外に左折」を「左横断」、「道路外に右折」を「右横断」と呼んでいた時代の名残なんだと思われる。

 

昭和46年までは「右左折」は交差点限定の概念でして、路外に右左折することは横断だったのよね。

 

ところでこの標識を厳格に解釈した場合、横断歩道を使って横断する自転車が違反になるという珍事を起こす。
横断歩道を使って横断することが25条の2第1項でいう「横断」として規制されていることからも明らかですが、

現実的にはそのように厳格解釈はされていない。
要はそこまで規制する趣旨ではないのに、たまたま条文上該当してしまうバグ程度にしか考えてないのでしょうね。

 

そもそも普通自転車は歩行者用信号で「横断歩道を直進できる」とし、一方で車両横断禁止規制を敷いた場合にどうなるのか疑問なのよ笑。
できるの?できないの?どっちなの?と。

 

そうすると本来、車両横断禁止の標識は「普通自転車が横断歩道において横断する場合を除く」という補助標識が必要な気がしますが、わりといい加減だから「自転車?取り締まりしないし関係ないよね」程度に運用してきたからこうなる。

 

ところで、正解率1%という現実をみると、免許を持っているから道路交通法に詳しいという説は虚しく感じてしまう。
しかも難しい話ではない。

 

思うに、路外右左折は「横断」のままにした方がわかりやすかったのではなかろうか。
以前挙げたけど、なぜ「左折のみ」の指定方向外進行禁止規制があるのに下記が違反にならないかというと、

指定方向外進行禁止規制は「交差点における進行方向」を指定していて、この自転車が取ったプレイは「横断」なのよね。
逆に指定方向外進行禁止規制として交差点右折が禁止されていても、路外に右折横断することは禁止されていない。

問 指定方向外進行禁止交差点における「A車」の横断転回行為①、②、③は違反になるか?

答 指定方向外進行禁止違反にはならない。
指定方向外進行禁止の規制の道路標識は、交差点において一定方向の道路に進行することを禁止するもので、ガソリンスタンドや駐車場等の道路外の施設に出入するための横断や転回を禁止するものとは意味が異なる。
したがって交差点もしくはその付近で、あたかも指定方向外に進行するような形態で進行しても、路外の施設に入る行為や、転回行為は指定方向外に進行したことにはならない。
交通上の危険を防止するため、このような進行車両を禁止するためには、車両横断禁止又は転回禁止の規制をしなければならない。

関東管区警察学校教官室 編、「実務に直結した新交通違反措置要領」、立花書房、1987年9月

「横断」と「右折」を明確に分けていた方がわかりやすかった気がしますが、車両の横断という概念が分かりにくい。

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