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ジャイアントが移民労働者に対する手数料を払い戻すと発表。

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ちょっと前に、ジャイアントがアメリカから輸入禁止の制裁を受けた件とその背景について書きましたが、

ジャイアントがアメリカから制裁を受けた件と、その真相。
ジャイアント製品がアメリカで輸入禁止措置(今のところ暫定的)になったことが話題になってますが、「トランプに贈り物をしなかったからだ」みたいな低レベルな論評すらみかける始末で、事の重大性が理解されてない気がする。ちょっとまとめてみようと思う。...

ジャイアントは新たな移民労働者だけではなく、2025年1月1日以前に受け入れた移民労働者に対する採用手数料の払い戻しや、新たに建設した寮などを発表した。

Giant Group Expands “Zero Recruitment Fee” Policy to All Current Migrant Workers Completes New Dormitory Relocation, Continuing to Advance Human Rights and Labor Environment Enhancement|Giant Group
Giant Group is an innovative Taiwanese parts and bicycle manufacturer that grew from an OEM to a world-renowned brand.

この件の背景には、「台湾企業」が移民労働者を受け入れるときのシステムが国際的には「奴隷同然」と評価されるのに対し、台湾では合法だという捻れがある。

 

移民労働者を受け入れるに際し、ブローカーに手数料を払うことが横行しているわけですが、この仕組みはジャイアントだけではなくメリダやマキシスなど自転車関連企業ではよくある話だった様子。 台湾では合法なのだから問題ないと言いたいところだが、国際的には認めがたいもの。

ジャイアントグループは本日(15日)、2025年1月1日より新たに採用するすべての外国人移民労働者に対して「採用手数料ゼロ政策」を実施し、引き続き同社が採用手数料、サービス料、関連する政府費用をすべて負担することに加え、現在、著名な国際的第三者アドバイザーに委託して、2025年1月1日より前に雇用された現在の移民労働者の以前の採用費用を払い戻す包括的な補償プランを特定、評価、策定していると発表した。

ジャイアント・グループは、そのコミットメントを示すため、今週、手数料払い戻しの第一段階を既に開始しました。ジャイアントは、すべての移民労働者が適切な給付を受け取れるよう、十分な資金力を持ってこの支払いを賄うための規定を設けています。これは、人権と公正な雇用慣行に対する同社のコミットメントを果たすための、更なる具体的な行動です。

同時に、ジャイアントグループは全ての出稼ぎ労働者寮の移転を完了し、苗栗県園里と台中市外埔に新たに建設された2つの施設に合計400人の労働者が入居します。以前の日南寮は老朽化とスペースの制約により、居住環境が制限されていました。新しい寮は国際的な労働基準と人権基準に沿って設計・改修され、防火、建築、公共安全の要件を満たす、安全で健康的、そして敬意ある生活環境を提供します。各寮には8人部屋、専用バスルーム、ダイニングエリアとレジャーエリア、基本的なフィットネス機器、防火システム、専任の管理スタッフが備わっています。これらの寮は、生活の質を大幅に向上させ、生活環境と労働環境の継続的な改善に向けた会社の決意を示しています。

Giant Group Expands “Zero Recruitment Fee” Policy to All Current Migrant Workers Completes New Dormitory Relocation, Continuing to Advance Human Rights and Labor Environment Enhancement|Giant Group
Giant Group is an innovative Taiwanese parts and bicycle manufacturer that grew from an OEM to a world-renowned brand.

ちなみにちょっと誤解していたんだけど、アメリカの制裁対象は台湾で製造されたもののみらしい。

WROの影響で台湾製製品の出荷が不可能になった場合、生産はどこに移管されますか?また、生産能力はどのように調整されますか?

ジャイアントグループは台湾に加え、中国、オランダ、ハンガリー、ベトナムにも製造拠点を有し、高い柔軟性と回復力を確保しています。ベトナムの製造工場は既に米国市場への供給を行っており、需要への対応において重要な役割を担うことになります。安定供給を確保するため、必要に応じて生産能力の配分を調整していきます。

Giant Group | Taiwan Bicycle Factory and Parts Manufacturer
Giant Group is an innovative Taiwanese parts and bicycle manufacturer that grew from an OEM to a world-renowned brand.

この件はわりと深刻な問題で、メリダも既に改善策を発表してますが、

 

問題なのは、この問題の解決にどの程度の費用がかかり、それが自転車業界に影響するのか明らかではないところ。
台湾ブランドはアメリカやヨーロッパブランドのOEMで知られており、今回の問題はビアンキ、キャニオン、ピナレロなどの製造をしているFritz Jouも含まれるとする。
スペシャライズドやトレックなども台湾ブランドによる製造ですが、今のところこの問題を理由とした製品価格の引き上げの情報はない。

 

繰り返すが、この問題の根幹にあるのは「台湾では合法、国際的には問題」という捻れがある。
「顔は渋谷カラダは車内」みたいな話なのよね。

なおこちらによると、

Giant Group | Taiwan Bicycle Factory and Parts Manufacturer
Giant Group is an innovative Taiwanese parts and bicycle manufacturer that grew from an OEM to a world-renowned brand.

ジャイアントが移民労働者問題にどのような対策を講じてきたか書いてある。

 

なお、この問題を茶化すような発信も見かけたのですが、問題の根幹を全く理解してないとしか言えない。

コメント

  1. まさ より:

    コメント失礼します。

    >>「顔は渋谷カラダは車内」みたいな話なのよね。

    いや、それは違うでしょう笑

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