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大学当局の責任と、現場の上級生の責任は別なのよね。

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運転レベル向上委員会が都立大学自転車部事故を取り上げてますが、なんでこの人は話を混同してしまうのだろうか。

この件はだいぶ前から取り上げてますが、

大学自転車部事故について、被害者遺族が大学を提訴。
何年か前に、都立大学の自転車部の新歓ライドで起きた死亡事故について、被害者遺族が大学の責任を追及する訴訟を提起したそうな。この事故については以前取り上げてます。大学からは中間報告書が公表されてますが、この件、最終報告書がさっぱり出てこない点...

今回、報道によると被害者遺族は「上級生」ではなく「法人としての大学」を提訴した。
要するに、中間報告書に書いてあるのは同行し走行管理していた上級生の過失といい得ても、法人としての大学が負う管理責任とは別なのよね。

 

中間報告書によると、課外活動をする上では活動計画書や活動報告書の提出を求めており(学生通則5条)、学外活動については、[学生団体は、事前に「学外活動届」を学生課に提出し、許可を受けたうえで活動し、活動後は、「活動報告書」及び参加者名簿を提出する]としている。

 

新型コロナ以降は、新型コロナ対策も含めて提出するように周知していたと。

 

要するに、学外活動については「法人としての大学」が許可を出して初めて開催できる。
許可を出すということは、学生団体から提出された活動計画書や学外活動届の内容を「法人としての大学」がチェックし、内容に問題があるなら許可しないだろうし、内容に問題がなければ許可することになる。

 

これが法人としての大学が負う学外活動についての管理責任になりますが、問題なのは今回の事故が起きた新歓ライドについては、事故から2日経過し「被害者のご家族から」の連絡により大学当局が初めて知った。
つまり大学当局からすれば、許可を出してもいない学外活動が無断開催され、しかも事故が起きていたことすら知らなかったとなる。

 

例えば、学外活動届について大学当局がきちんと団体に提出するように指導していなかったというなら、そこに大学当局の過失があるとなり得る。
また仮に、学外活動届が適正に提出されていたのに、2年前に事故が起きたルートを選択した学生の判断にストップを掛けなかったというのであれば、大学当局の過失となりうる。

 

上級生の過失責任の話ではなくて、法人としての大学が負う過失責任の話なのよね。
被告が法人としての大学である以上は。

 

ところが運転レベル向上委員会の解説は、大学当局の管理責任ではなく上級生の過失責任の話になっている。
上級生が仮に過失責任を負うとしても、大学当局が過失責任を負うかは別問題なのよ。

 

で、報道からは原告が主張する詳細はわからない。
間違っても上級生の過失を追及しても、被告が大学当局なのだから意味がない。

 

ヤフコメを見ても、大学当局が負う管理責任ではなく上級生の過失責任の話だと混同しているものが散見されますが、

 

個人的に思ったのは、これって上級生も被告として提訴すれば、賠償責任が認められる可能性は上がると思われる。
しかしそうではなく大学当局を被告として提訴している。

 

上級生に責任を求めるのは酷、という価値判断がどこかにあるのではなかろうか。
その上で大学当局の管理責任について一石を投じようとしたのかなと。

 

報道からは原告が主張する詳細がわからない以上、どの点に大学当局の責任を求めているかは明らかではない。
けど根本的な論点を見誤っていると、判決の意味まで取り違えることになるから注意した方がいいと思う。
仮に上級生に落ち度があったとしても、大学当局の落ち度とは別問題なのよ。

 

中間報告書を見るときも、大学当局の責任と、現場の上級生の責任を分けて読まないと、今回の裁判を読み間違えると思う。

 

例えばなんだけど、今ってどこの大学でも20歳未満の飲酒についてはかなり厳しく指導している。
厳しく指導しているにもかかわらず、20歳未満が飲酒して事故が起きたときに、大学当局が責任を負うのか?と聞かれたら基本的にはノーですよね。

 

厳しく指導して管理するとしても、大学当局が学生について回ることなんてできないのだから、大学当局が負う管理責任は果たしていることになる。

 

その意味では、大学当局が要求していた「学外活動届」というものについて、大学当局はどの程度指導していたか?という話にはなりうるでしょう。
そのあたりは中間報告書や報道からはわからない。

 

しかしまあ、なんでこんな意味不明な動画を作ってしまうのだろう。

 

ところでこの事故を今後防ごうと思うときに、今回の裁判の結果はあまり関係ないと思う。
なぜなら、多くの「事故を防ごうとする立場の人」は今回の事件でいう大学当局ではなく、上級生の立場(現場の人)なのだから、中間報告書に書いてある内容をしっかり考えることが再発防止に繋がるから。

 

大学生が完璧であるはずもなく、そこに大人として大学当局の管理が必要という理屈もわかりますが、それが直ちに賠償責任になるという話でもない。
論点がちょっと複雑なのよ。

 

あまりにも論点を理解してない意見がみられるから書きましたが、この件、上級生を責めるのもなんか違うと思っている。
確かに、後になってみれば不注意と言われてもおかしくない面はある。
けど、当事者ではない我々は誰かを責めるよりも、これを糧にした方がいいと思うのよね。

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