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祖父の運転で同乗していた孫が死亡。保険の話など。

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運転レベル向上委員会が、祖父が運転し同乗していた孫が死亡した事故について解説してますが、

祖父運転で孫乗車2人死亡事故【家族乗車の落とし穴】祖父と孫が死亡した悲惨な事故…同乗する家族を守る自動車保険の真実【対人賠償・人身傷害】 0
2026年2月24日午後11時前に兵庫県小野市市場町の国道175号で発生した、非常に痛ましい事故を解説します 。雨の降る中、乗用車が交差点の中央分離帯に激突し、運転していた77歳の祖父と、16歳の孫が亡くなりました 。現場にはブレーキ痕がな...

仮にクルマの所有者が父親だった場合には、祖父が運転して同乗していた孫が死亡した事故について保険から支払われない可能性が高いと解説する。
その理由としては、父親所有のクルマだから賠償責任を負うのは運行供用者である父親になることと、

 

対人賠償責任保険の「保険金を支払わない場合」に、「ご契約の自動車を運転中の方またはそのご父母、配偶者もしくはお子さまの生命または身体が害された場合」となっていることを挙げている。

 

要するに、運行供用者である父親からすれば今回の被害者は「お子さま」に当たるのだから、保険金を支払わない場合に該当するという発想のようですが、

 

ガセネタにも程がある。

 

まず、対人賠償責任保険とはこのように定義される。

⑴ 当会社は、契約自動車の所有、使用または管理に起因して他人の生命または身体を害することにより、被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対して、この対人賠償責任条項および基本条項に従い、保険金を支払います

ざっくりいえば、自動車事故について被保険者が賠償責任を負った、つまり被保険者が損害(賠償責任)を負ったときに支払うとする。
被保険者の賠償責任を肩代わりするものですよね。

 

次に、では誰が被保険者になるか?

この対人賠償責任条項における被保険者は、次のいずれかに該当する者とします。
① 記名被保険者
② 契約自動車を使用または管理中の次のいずれかに該当する者
ア.記名被保険者の配偶者
イ.記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
ウ.記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
③ 記名被保険者の承諾を得て契約自動車を使用または管理中の者。ただし、自動車取扱業者が業務として受託した契約自動車を使用または管理している間を除きます。

父親が所有者(記名被保険者)であるならば、祖父が同居していたなら「イ」に該当するし、別居であっても父親の承諾を得て運転していたのだろうから③に該当する。

 

つまり、祖父は対人賠償責任保険において被保険者になる(運転者限定などの特約をつけていた場合を除く)。

 

さて。
父親所有のクルマで祖父が事故を起こした場合、所有者である父親は運行供用者責任(自賠法3条)により人身損害の賠償責任を負うことが考えられるが、

 

実際に運転していた祖父も運行供用者の地位にあると考えられるので、祖父は自賠法3条により人身損害の賠償責任を負う。
しかも祖父に何らかの過失があるのは確実だと思われるため、祖父は民法上の賠償責任も負う

 

父親の賠償責任について対人賠償責任保険から支払われないにしても、同じく被保険者の地位にある祖父が負った賠償責任については支払われるのよね…
この場合、人身損害について賠償責任を負うのは一人ではない。
運転レベル向上委員会って、民事の基本的な考え方が出来てないのよ。

 

このケースで祖父に賠償責任が生じないことは考えにくいし、祖父も被保険者なのだから祖父の賠償責任について父親が記名被保険者の保険から補填される。

 

運転レベル向上委員会の解説って、運行供用者責任と民法上の賠償責任を混同し択一的な問題に捉えているように見えますが、そうではない。

 

よくこれで、こんなセリフを吐けるなとビックリしてしまう。

間違いまくっているのはあんたやで、という話なのよね。
細かいところまではツッコミしませんが、こんな調子でほぼ毎回に近いレベルで何かしら間違っている。
それでいながら「プロが解説」とか「弁護士級に解説」などと宣伝するのだから、宣伝文句と実態が伴ってないのよ。

 

今回取り上げた事故については、正直なところ原因がわからない以上、特に解説することもない。
ただし、今回の事故とは関係なく、他人のクルマを運転するのであれば、運転者に掛かる賠償責任保険がどうなっているかは確認してから運転すべきでしょうね。

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