ビアンキのインプルソのコンポの違いについて質問を頂きました。
最近ロードバイクに目覚めて
知識を吸収して分別がついてきました。ビアンキの2018年インプルソのティアグラ(12月中10%off)
14.2万と
2019年インプルソの105
18.5万で迷っています。
用途はレースに出場するつもりは無く、
毎日20km乗るのと休日の遠乗り50kmです。正直 目先のお金含めティアグラで十分と思うんですが、
後々105にすれば良かったと後悔もしそうです。
回答いたします。
105とティアグラの違い
インプルソの場合、スペック上はコンポくらいしか違いがないので、まずは純粋にコンポの違いから見ていきます。
変速数の違い
一番の違いですが、リアの変速数が違いますね。
ティアグラは10速、105は11速です。
リアの一枚の違いがどれくらい違うのかと聞かれると難しいところですが、例えば11-32Tというスプロケで10速と11速を見てみましょう。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | |
10速 | 11 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 | 22 | 25 | 28 | 32 | x |
差 | 1 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 3 | 3 | 4 | ||
11速 | 11 | 12 | 13 | 14 | 16 | 18 | 20 | 22 | 25 | 28 | 32 |
差 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 2 | 2 | 3 | 3 | 4 |
11-32Tというスプロケで見ると、13Tがあるかどうかという違いでしかありません。
13Tは結構重いギアなので、まあ正直無くてもいいかな・・・と思う人が結構多いかもしれません。
11速になれば、要は一枚使えるギアが増えるというだけの違いです。
10速でも十分と言えば十分ですし、用途から見ると10速でも十分と言えそうです。
クランクの違い
105とティアグラで一番差が出るとしたら、個人的にはクランクなのかなと思っています。
105以上ではホローテック2、ティアグラ以下は2ピースクランクとなっています。
これの違いなんですが、105以上では中空構造のクランクになっていて、ティアグラ以下はクランクの裏を肉抜き加工した構造です。
これってどう違うの??となるわけですが、クランクってアルミの棒ですよね。
結構な太さがありますし、そのままでは重いので軽量化しようと思ったときに、中空構造(中に穴が開いている)にするか、クランクの裏を肉抜きで削って軽量化するかの違いです。
クランクにはペダルを踏み込んだパワーがかかりますが、中空構造のほうがクランクの剛性が高くなります。
肉抜き構造だと剛性は落ちます。
クランクの剛性って結構重要で、剛性が低いとペダルを踏み込んでもなんか進まないような感覚を受けるんですね。
イメージとしては、剛性が高い105のクランクはペダルを踏み込んでも変形度が小さく、剛性が低いティアグラのクランクではクランクがたわむようなイメージ。
ですが初心者さんにはわかりづらいかもしれません。
11速用のグレード外のクランクでFC-RS500(510)というものがあります。
これ、11速用に安価で買える2ピースクランクです。
完成車のコストダウンによくセットされています。
クランクの剛性って、駆動剛性だけではありません。
クランクがたわむと、それに伴ってチェーンリングが左右に動くわけですが、それが元でフロント変速時のキレが悪くなります。
クランクを上位コンポのものに変えると、フロント変速がスパッとキレが出るのですが、クランクの違いによって105とティアグラではフロント変速の性能がちょっと変わります。
とは言っても、最近のティアグラは以前に比べるとフロント変速もだいぶ良くなっているので、質問者さんの用途ならさほど関係ないかもしれません。
ブレーキ
ブレーキは105のほうが良いです。
しかしティアグラでも以前のティアグラとは比べ物にならないほど良くなっているので、そこまで不満が出ないかもしれません。
105以上のブレーキは、デュラでも105でも同じブレーキシューを使っています。
ブレーキアーチの剛性も上位モデルほど高いのですが、ブレーキについては後述しますが105以上に変えることも可能なので、さほど重視しなくてもいいのかもしれません。
互換性
私の感覚では、105もティアグラも、リア変速に大きな差を感じません。
で、コンポの互換性にはルールがあります。
ブレーキとBB以外は、同じ変速段数のもの同士しか組み合わせできない
(ただし例外もアリ)
これがルールです。
私の場合、フロント変速を良くしたくて、105完成車ながらもクランクだけアルテグラになっています。
これは同じ11速同士だからミックスできるわけです。
10速コンポはティアグラしかありませんので、どこか一部分だけコンポのパーツを変えたくても、BBとブレーキ以外は互換性がないのでできません。
後々グレードアップしようと考えているのであれば、こういうことも大切です。
個人的に気になったこと
個人的に気になったことなのですが、なんで型落ちの2018モデルが、たったの10%オフにしかなっていないのかなということです。
2019モデルでもショップによっては既に10%オフになっていますし、ビアンキの特性を考えても、この時期に2018モデルがたったの10%オフというのは高い気がします。
ビアンキのモデルチェンジは7月です。
今年の7月に2019モデルが発表されているわけです。
ビアンキは人気が高いので、多くの場合春ごろまでにはメーカー在庫が無くなります。
ショップ側も、2019モデルが店に並ぶ前に2018モデルを売り払っておきたいので、多くのショップでは20%引きとか30%引きくらいまで下げたりします。
ましてやもう12月ですし、なんでたったの10%オフ止まりなのか・・・とそっちのほうが不思議に思いました。
もちろんショップの方針もあるでしょうから何とも言えませんが。
105も気になると思うなら
これどっちがいいかと聞かれると、ご自分の性格を考えてとしか言いようがないと思うんですね。
というのも、今のティアグラってデザイン的にも昔に比べて良くなっていますし、用途から考えれば十分な性能とも言えます。
しかし買った後に【105ってどれくらいすごいのかな?コンポ変えようかな】と考えた場合、結構お金がかかります。
ショップに依頼すると10万弱かかりますし、海外通販で105フルセットを探して買ってきて、工具も揃えてもなんだかんだ6万くらいはかかるのではないでしょうか?
ウイグルなどはシマノの日本への発送が、2019年から不可になりましたし。
http://roadbike-navi.xyz/archives/7880
後からコンポを変えたくなる性格でしたら、最初から105完成車にしておいたほうが安く済みます。
今回質問いただいた方は何ら返信いただけなかったので、結局どうするおつもりかはわかりませんが、性能差はそこまで大きいわけでもないので、あとは満足度なんじゃないでしょうか?
《在庫あり》Bianchi(ビアンキ) 2019年モデル IMPULSO105 (インプルーソ105)[アルミフレーム][ロードバイク・ロードレーサー]
まあ、私なら、4万円差ならティアグラ買って、浮いた4万でゾンダ買うと思います。
コンポの違いはそんなに速度差は出ませんが、ホイールはコンポよりもはるかに効果的ですし。
Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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