ロードバイク乗りは、右コーナーが苦手な人が多い。その理由を考えてみる。

いきなりですが、左右のコーナーリング、同じようにできますか？
私は右コーナーのほうが、左に比べるともたつくというか、スムーズにバイクを倒せない感じがします。

実は、右コーナーが苦手という人は多いという統計もあります。
なぜ左コーナーと右コーナー、同じように曲がれないのか、考えてみたいと思います。

野球も陸上トラックも、左回り

まず考えてもらいたいことですが、野球のベースランニングだったり、陸上のトラック競技だったり、競輪とかもそうですね。
周回する競技は、知る限り全てが左回りです。

小学校の運動会のリレーも、左回りコースですよね。
さすがに逆コースだったという人はいないかと・・・

陸上が左回りである理由は、明確にコレ！というものはないそうです。
ただし、全ての人が小学校などでこういう左回りの経験をしているわけで、左コーナーには強いけど右コーナーは不慣れ、ということはありそうです。

私はずっと野球してましたが、練習で時々、逆周りのベースランニングをしたことがありますが、全然スムーズに回れません。
単に慣れの問題、なのかもしれませんが。

ちなみに陸上トラックが反時計回り（左回り）なのは、１９１２年に規則で決まっているそうです。
ただし、その理由については論争があるようです。

日本は左側通行だから？

日本は左側通行だから、右コーナーが苦手という意見も聞きます。
つまりこういうことですよね。

左側通行だと、左コーナーは多少膨らんでも危険性は薄いけど、

右コーナーは曲がりきれないと爆死する危険性が高いですし。

まあ、左コーナーでも、曲がりきれずに対向車線に飛び出せば爆死しますが。
左側通行、ロードバイクは最も左側を走れと法律上なっているので、左コーナーなら曲がりきれなくても車線内で収まる可能性もあるけど、右コーナーならちょっと曲がりきれないとそのまま落車ということですね。

ただ、この理論はそもそもおかしいです。
というのも、右側通行の国であっても、右コーナーのほうが苦手だという人は多いそうです。

なのであまり関係ないかと・・・

駆動系が全て右にあるから？

ロードバイクの駆動系、チェーンなどは全て右側についてます。
なのでロードバイクは右重心です。

コーナーリングのとき、曲がっているとの反対側を踏ん張るようになりますが、反対側が重いほうが曲がっている最中にバランスを取りやすいということはあるかもしれません。

ただし、なぜ駆動系が右になっているのか、それについてはよくわかりません。
最初に自転車を開発した人がたまたま右につけたのか、何かしらの意図を持って右につけたのか、どっちなんでしょう？

右利きのほうが多いから？

ロードバイクでいうと、左コーナーのときは右足で踏ん張っているので、利き足のほうがしやすいという事情ですかね。
このあたりは、利き足とどっちが曲がりやすいかを調査すれば明らかになりそうな気もします。

人体構造との関係で陸上は左回り？

これは陸上のトラックがなぜ左回りなのか？という研究の中での説の一つのようですが、人間の心臓は左にあるので左半身に重心が乗りやすい。
利き手は右利きが多いものの、踏み切り足は左という人が多いので、左足で重心を支える左回りのほうが陸上トラック競技ではいい、という考えのようです。

ただ、この説はすこぶる微妙な気がします。
左重心の人が多いのか？というところも気になりますが。

あと調べてみると、心臓の重量は342±89.9ｇに対し、体の右側にある肝臓は920.3±283ｇなので、そもそも心臓が左側にあるから、というのはどうなのかということもあります。
ただし、あくまでも血液流入量を無視した重量だと思うので、活動している状態では違うのかもしれませんが。
大動脈も身体のやや左側にあるので、その辺も含めれば違うのでしょうか？

欧米文化の影響で陸上は左回り？

これも陸上トラックがなぜ左回りなのか？という研究の有力な説の一つらしいですが、欧米ではほとんどの国で、左から右に文字を綴る。
従って左から右へと視線を動かす動きに慣れている。

で、左コーナーだと、走っている人の視線はむしろ左に向く方向だと思うのですが、観客目線だと右⇒左になるので、観客目線で欧米文化で慣れている左から右に動くようにコースを設定した結果、左回りになったという説です。

正直なところ、ここまでいくと単なるこじつけではないかと思うのですがｗ
なんでここだけ、いきなり観客目線になってしまい、アスリートファーストではなくなるのか、謎です。

ただし、上の人体構造の件と欧米文化の件は、陸上トラック左回りの根拠としてそれなりに有力説であるっぽいです。

これらを踏まえて、なぜロードバイクは左コーナーのほうが得意な人が多いのか？

これは、陸上トラックや野球がなぜ左回りなのか、というところにある程度ヒントがあるのではないかと思ったのですが、明確な根拠は不明ながらも、陸上トラックや野球では、左のほうが周回しやすいということが経験的にわかっていたので、それがそのまま採用されたのではないかと思われます。

なので、強いて言うなら、ＤＮＡレベルで人間は左に曲がりやすいという人が多いのかと。
結構まじめに書いてます。
笑ってはダメですよｗ

で、先天的に左に曲がりやすいという人が多い上に、小学校などのリレーでは左回りを強いられたので、後天的にも左回りのクセが付いた、そのため、ロードバイクでも左に曲がりやすい人が多いというだけなのかなと思うわけです。

駆動系が右にあるからというのは、恐らく【左に曲がりやすい人が多い】という事情から、後付けで右に駆動系を持ってきただけではないかと・・・

恐らく、利き足がどっちかというのも関係しそうな気がします。

ということで、明確な根拠はわかりませんｗ
まあ、先天的に左に曲がりやすい人が多く（利き手、利き足など）、後天的に左回りの訓練ばかりさせられたから（小学校のリレーなど）ということで、左に曲がりやすい人が多いのかなと思うのですが、中には右コーナーのほうが得意という人もいます。

なんなのでしょうかね？

コーナーリングの基本

コーナーリングですが、特に峠の下りでのコーナーなどは、きちんと下ハンドルを持って重心を低くすることが大前提です。
重心が高いだけで、うまく曲がれません。
あと重要なのは視線。
コーナーの出口に視線を向けることで、綺麗に曲がれるようになります。

コーナーリングの前には十分減速しておくことも必要で、オーバースピードで膨らむのは論外です。

なぜ右コーナーが苦手な人が多いのか、正確な理由は不明ですが、うまくできないなら練習すること。
また、左コーナーよりもしっかり減速してからコーナーに入るなど、気をつけたほうがいいでしょう。

roadbikenavi

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。

ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。

現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。