ちょっと前に書いた記事。
アウターのまま使えるギア比の領域が広い、というメリットが全然語られないのが不思議だったので、この意見はもっと理解されるといいなと思いました。
実際のところ、アウター×ローはあまり好ましくないと言われますが、ついつい面倒だしと使ってしまうもの。
前回の記事でも書いたように、私自身もこのような考え方は全く頭にありませんでした。
どちらかというと、トップとローの数字だけで選んでしまう人が多いのでは??
スプロケの真ん中
常用域をスプロケの真ん中に持ってくるという意味で、スプロケ歯数を11sアルテで見てみます。
T-L | コンビ | 重量 |
11-25T | 11-12-13-14-15-16-17-19-21-23-25T | 232 g |
11-28T | 11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28T | 251 g |
11-30T | 11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30T | 269 g |
12-25T | 12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25T | 243 g |
14-28T | 14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28T | 300 g |
11-32T | 11-12-13-14-16-18-20-22-25-28-32T | 292 g |
11-34T | 11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T | 335 g |
※11-34TのみCS-HG800。それ以外はCS-R8000。
これで見るなら、25Tあたりを常用したいのであれば、確かに11-34Tのほうがよい。
ただ私は、17Tとか19Tが常用域なので、なんだかんだ11-28Tでいいやと。
実際のところ、ちょっとした登りだとアウターのまま28T(アウター×ロー)とかまで使っちゃうことはあります。
本当はチェーンには宜しくないのかもしれませんが。
常用域が真ん中に来るようなスプロケを選ぶ、という考えもちょっと面白いかも。
この考え方は全く頭になかったので、ありがとうございます。
スプロケの重量で乗り味が変わるとは思えませんが、11-25Tと11-34Tでは100g近い差があるので、100gだと嫌がる人もいるかもしれません。
フロントシングル化の参考になるかも
常用域を真ん中にというのは、フロントシングルで組みたい人にとっては重要かもしれません。
グラベル用ですが、シマノでもロードフロントシングルで使えるクランクがあります。
品番 | 歯数 | 重量 |
FC-RX810-1 | 40T、42T | 656 g (42T), 644 g (40T) |
FC-RX600-1 | 40T | 743g |
まあ、それほど軽いわけでもないんですけど。
参考までに、アルテグラFC-R8000の重量がこちら。
FC-R8000 | 重量 |
53-39T | 690 g |
52-36T | 681 g |
50-34T | 674 g |
46-36T | 668 g |
フロントシングルだからかなり軽い・・・とはならないこともあるので、軽量化目的だと微妙だったりする。
まあ、もっと軽いクランクにしたほうがいいかも。
常用域で考えるとフロントシングルのヒントにも
理屈としてはアウター×ローのようなチェーンラインが斜めになるギア選択は、駆動効率も落ちるし、チェーンやスプロケにも負荷がかかっています。
なのでアウターのまま使いやすい範囲を選ぶという視点で、スプロケの常用域が端っこに来ないような歯数選択をするのもアリかもしれません。
しかしせっかくの11速で、フロントのシフトチェンジが面倒だなと思うなら、思い切ってフロントシングルに踏み切ってみるのもアリかもしれません。
フロントが50-34T、リアが11-28Tの場合だとギア比はこうなります。
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 17 | 19 | 21 | 23 | 25 | 28 | |
50 | 4.55 | 4.16 | 3.85 | 3.57 | 3.33 | 2.94 | 2.63 | 2.38 | 2.17 | 2 | 1.79 |
34 | 3.09 | 2.83 | 2.62 | 2.43 | 2.27 | 2 | 1.79 | 1.62 | 1.48 | 1.36 | 1.21 |
シマノGRXだとフロントシングルで40Tと42Tがあるので、リア11-34Tでギア比で見てみます。
11 | 13 | 15 | 17 | 19 | 21 | 23 | 25 | 27 | 30 | 34 | |
42 | 3.81 | 3.23 | 2.8 | 2.47 | 2.21 | 2 | 1.83 | 1.68 | 1.55 | 1.4 | 1.23 |
40 | 3.64 | 3.08 | 2.67 | 2.35 | 2.11 | 1.90 | 1.74 | 1.6 | 1.48 | 1.33 | 1.17 |
こうやってみると、フロントシングルでもフロント34T、リア28Tのときの最小ギアと同じくらいには出来るので、トップギア11Tとか12Tを使わない人だと、意外と使える範囲だったりします。
常用域という意味でも、一般的に平地で使いやすい17Tとかそのあたりがド真ん中に近いあたりに来るので、フロントシングルでも下りで飛ばさない人なら十分成り立つかも。
フロントシングルにはあまり魅力を感じていなかったのですが、意外と使えるのかもしれません。
自分がよく使うギア比がどこなのかを知ることと、登りで必要なギア比がどれくらいなのかを知れば、どのスプロケ歯数がベストなのか、フロントシングルのほうがラクなのか?なども考えやすいかもしれません。
フロントシングル化は、多少軽量化にもつながるので、ギア比次第では使い勝手がいいかも。
このあたりは、まずは現状での常用ギア比と必要ギア比を計算して、いろいろシミュレーションしてみるのがいいかもしれません。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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