ちょっと前に書いた記事なんですが、つくば霞ヶ浦りんりんロードにて、計8台の自転車が転倒する事故がありました。
これについて事故当事者のお知り合いの方からメールを頂きました。
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事故の状況
いつも走っている仲間がこの落車で怪我した中の一名です。
私自身が直接現場を見たわけではなく、彼からの情報であり俯瞰して状況把握をした訳でもないので、 絶対こうだ!とは言い切れないのですが、、、
事故発生時は路面が濡れていたこともあり、時速20km台前半でそれなりに車間を開けて走行していたそうです。
落車の原因は全員が苔と樹液でヌルヌルになった路面に乗ったためで、ほぼ全員がお互いに接触無しでの落車とのことでした。
イメージとしてはオイルがぶちまかれたところに突っ込んで行ってそこに入った人は全員転ぶコント みたいな状況だったようです。
時速20kmでも1秒で5m進んでしまいますから全員が車間を5mとっていたとして先頭が転んだのを見てからブレーキかけても数台は転んでしまいますね。
というお話でした。
この件の報道はこのようになっています。
3日午前9時50分ごろ、土浦市上坂田の自転車専用道「つくば霞ケ浦りんりんロード」で、サイクリングをしていた13人のうち、1人の自転車が転倒、それを避けようとハンドルを切ったり、ブレーキをかけたりした後続の7人の自転車もスリップして転倒し、計8人がそれぞれ重軽傷を負った。
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この道路をよく走っているという方からもメールを頂いています。
私も記事以上の情報は持ち合わせていないのですが、地元であり、たまに走る場所でもあるので、私なりの考察をと思いまして。。
土浦市上坂田とありますが、たしかあの辺りは桜並木があるはずです。加えて、一部、舗装がカラー舗装になっていたと思います。カラー舗装は普通の舗装と違い、舗装表面がツルツルした様に感じます。桜並木の影になる部分は苔の様な汚れが付着しており滑りやすくなっています。一部は高圧洗浄で汚れを落としてある所もあるのですが、全区間までは実施できていなかったと思います。そして、当日は明け方まで雨が降っておりました。おそらく、上記の滑りやすい箇所でスリップしたのかと、、、
私は昨日は休日でしたので、早起きして走ろうと思ったのですが、路面がウエットだったので夕方に乾いてから乗りました。ソロライドが多いので、集団落車の危険性は無いのですが、やはりわざわざウエットの状況を走ると落車の危険性が増すからやめた方がいいと思ってます。汚れますしね。。
なので、私は雨天時はリスクを考えるとローラーを選んだ方が良い様に思います。
決して車間を詰めた走行をしていたわけではない、速度も抑え気味だった(20キロ台前半)ということだったので、ある程度は道路自体の不備もあるかとは思います。
こちらでも書いたように、
知事さんもスリップしていて、知事さんがなんとかせえ!とのことで高圧洗浄が実施された経緯もあるわけなので。
情報提供頂いた方も、実際にみたわけではないとのことですので、実際にどれくらいの車間だったのか?事故が起こったときの詳細な状況を把握しているわけではないようですが、決して車間を詰めて高速走行していたわけではないというお話です。
これについては私も多少誤解を招く表現があったので、申し訳ありません。
これらを踏まえて
これらを踏まえた上で、このグループがつくば霞ヶ浦りんりんロードの走行に慣れていたのか?などについてはよくわかりません。
もし仮に、車間が5mあったと仮定します。
5mというと、だいたいのイメージでロードバイク3台分程度の距離になります。
ロードバイクの前後の長さは、ホイールベース+350mm(前輪)+350mm(後輪)で概算値を出せますが、例えばジャイアントのTCR ADVANCED SLのサイズMで980+700=1680mm。
同じくジャイアントのDEFY ADVANCED PROのサイズMで998+700=1698mm。
おおよそ一台の長さが1700mm程度で考えています。
なお、700Cの直径が700mmになるのは28cなので、タイヤサイズでも多少の誤差は出ますが、詳細を求めているわけではないのでおおよそ一台1700mm程度で検討しました。
おおよそロードバイクが3台分程度の車間が開いていても、防げない事故は防げません。
今回の事故は、路面自体が滑りやすい状況だったということもあるので、それをどう評価するのかもやや難しい。
当サイトの読者様は、
私も記事以上の情報は持ち合わせていないのですが、地元であり、たまに走る場所でもあるので、私なりの考察をと思いまして。。
土浦市上坂田とありますが、たしかあの辺りは桜並木があるはずです。加えて、一部、舗装がカラー舗装になっていたと思います。カラー舗装は普通の舗装と違い、舗装表面がツルツルした様に感じます。桜並木の影になる部分は苔の様な汚れが付着しており滑りやすくなっています。一部は高圧洗浄で汚れを落としてある所もあるのですが、全区間までは実施できていなかったと思います。そして、当日は明け方まで雨が降っておりました。おそらく、上記の滑りやすい箇所でスリップしたのかと、、、
私は昨日は休日でしたので、早起きして走ろうと思ったのですが、路面がウエットだったので夕方に乾いてから乗りました。ソロライドが多いので、集団落車の危険性は無いのですが、やはりわざわざウエットの状況を走ると落車の危険性が増すからやめた方がいいと思ってます。汚れますしね。。
なので、私は雨天時はリスクを考えるとローラーを選んだ方が良い様に思います。
このあたりはリスク管理の問題だと思いますが、濡れた路面では走らないと決めるのも一つのリスクマネージメント。
私の場合どうするかですが、濡れた路面は基本的に避ける方向性ではありますが、時と場合によっては乗ります(走行中に突然降ってきた雨のケースですが)。
ただし、知らない道路は走らない。
あと、下り基調になるような峠道も行きません。
普段からよく知っているところのみにしておきます。
天気予報を見て、朝に濡れていた場合は、とりあえずはパッと見て乾くまでは待ちます。
なので朝方の路面状況で、その日に乗ろうと思っていた計画が大きく狂うこともある。
特に峠の場合は、日陰が乾いていないこともあるので、朝時点で自宅周囲の路面が濡れている時は、峠には行かない。
あと、サイクリングロードも避けます。
勝手なイメージなんですが、サイクリングロードってなんか道が乾くのが遅いことが多いので。
このつくば霞ヶ浦りんりんロードでの事故では、脳内出血や骨盤骨折などの重傷者も出ています。
道路自体の問題もあったという不運はありますが、乾いた路面で問題ない車間距離であっても、濡れていると何が起こるかわからないというのが実態ということです。
ただしこれ、車間をもし10mとか開けていたとしても、防げた事故なのかについてはやや怪しい面もあります。
報道では、
1人の自転車が転倒、それを避けようとハンドルを切ったり、ブレーキをかけたりした後続の7人の自転車もスリップして転倒し
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読者様情報では、【ほぼお互いに接触なし】、【落車の原因は全員が苔と樹液でヌルヌルになった路面に乗ったため】となっています。
車間が5mだったと仮定した場合に、おおよそロードバイク3台分の車間距離がある。
前車がいきなり転倒すれば、当然後続車は急ブレーキかハンドルを切る。
いわばパニックブレーキと、急なハンドル操作で滑っているわけです(先頭の一台目は違うと思いますが)。
苔と樹脂でヌルヌルな路面で、これが仮に車間距離10mだった場合はどうなのかという話なんですよね。
急ブレーキや急なハンドル操作でなくても、滑る可能性はあったかもしれないし。
ふんわりブレーキングした程度でもスリップする状況だったのか?というところになってきます。
報道では以前から路面にスリップしやすい状況が伝えられているのと、県自体も高圧洗浄で対策しているところでもあった。
車間がそれこそ20mとか開いているなら、急ブレーキせずにスリップしなかった可能性もゼロとは言えませんが、あんまり現実的でもないような。
そういうところから考えると、違う読者様が言っているように、
結果論になってしまいますが、これが正解だったわけでもあるし。
事故にあった方々は大変お気の毒だとは思いますが、濡れた路面では5m程度の車間距離では不十分な可能性もある。
なので、
・そもそもウェットのときは、乗らない
・どうしても乗るなら、かなり車間を開ける(⇒今回のケースでは防げなかった可能性も残る)
・ウェットコンディション+あまり詳しくない道路は避ける
こういうところが教訓なのかもしれません。
一番は、ウェットコンディションでは乗らないことに決めるのがベストだとは思います。
あと、情報を頂いた方のお知り合いの怪我された方については、普段はサイクリングロードを避けているようです。
頂いた情報を見る限り、この道路について慣れているというわけでもなさそうなので、【走りなれてない+ウェット】のコースは走らないのが一番かもしれません。
一つの教訓として、あえて頂いた情報を掲載させていただきました。
滑りやすいことを知っているから、乾くまで待った人もいる。
車間を開け気味にして(5m程度)、速度も抑え気味にしても事故に遭ってしまった方もいる。
個人的には、その高圧洗浄する前の状況ってそんなに酷かったの??というのを実際に見てみたかったところではありますが、サイクリングロードって苔みたいなのが生えていることは普通にあると思うので、気をつけたほうがいいかと思います。
ちなみにですが、道路交通法26条には車間距離の保持義務が書いてあります。
(車間距離の保持)
第二十六条 車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。
判例上は
必要な距離とは、追従距離であり車両等の種類、構造、速度、性能、道路の状況、昼夜の別、見通しの状況、積載量、制動操作の運転技術等の諸条件によって異なるので、これを一律に決定することは困難である。
昭和30年3月10日 名古屋高裁
このようになってます。
車での話になりますが、【警視庁管内自動車交通の指示事項】として、乾燥した平坦舗装路面での基準があります。
速度(Km/h) | 車間距離(m) |
30 | 9 |
25 | 8 |
20 | 6 |
15 | 5 |
あくまでも車で、乾燥した平坦路面での基準になりますが。
ロードバイクの場合はブレーキ性能が劣ることや、ウェットだったことを考えると本来はもう少し車間を取るべきだったのかもしれません。
しかし車間を取っていたとしても、防げない事故だった可能性もある。
ロードバイクの文化として、車間をある程度詰めて走ることは日常的に見かけるとはいえ、本来の意味で言うなら道交法に触れうる話ですし。
少なくとも、知らない人の後ろに勝手につくのはやめたほうがいい。
結果論でしかないですが、事故には遭いたくない人がほとんどだと思いますので、ウェットコンディションは十分注意しましょう。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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