これについて思うのですが、
LUUPの運営、こいつが誰なのか把握してるんじゃないの? pic.twitter.com/vxJyh0PFM3
— Cat’s Squirrel (@kk_matt) August 20, 2025
LUUP利用者による物損事故ですね。
たぶんこれ、物損事故を起こした人物はLUUPの履歴をみればわかる話で当該人物自体は特定されていて、刑事責任を問う上で補強証拠が欲しいから目撃者を探しているだけなんじゃないかと。
この場合には道路交通法違反(事故報告義務違反)や場合によっては器物損壊罪の問題がありますが、それらの立証の上で目撃者の証言が欲しいだけなんじゃないかと思うのよね。
なお民事責任上は、LUUPの任意保険でカバーされると思われるので、LUUPであることが立証されているなら賠償されると思う。
仮に何らかの理由で保険会社が拒絶したとしても、社会的責任と影響を考えたらLUUPが賠償するでしょうし。
ただでさえイメージが悪化しているのに、遮断機破壊も直さない企業というイメージがついたらマイナスどころの騒ぎではない。
ところで、仮にこれが人身事故だった場合。
つまりLUUPによるひき逃げ事故だった場合、運転者が特定できなかったとしてもLUUPは運行供用者である以上賠償責任を負う。

自賠法3条によると、人身損害の賠償義務は「運行供用者」にあるとしており、シェアサービスの貸主は運行供用者にあたるので、被害者はLUUPに賠償を求めることができます。
第三条 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。
原審が適法に確定した事実関係、ことに、上告会社は、自家用車の有料貸渡を業とするものであるが、その所有自動車についての利用申込を受けた場合、免許証により、申込者が小型四輪自動車以上の運転免許を有し、原則として免許取得後六月経過した者であることを確認し、さらに一時停止の励行、変速装置、方向指示器の操作その他交通法規全般について同乗審査をなし、かかる利用資格を有する申込者と自動車貸渡契約を締結したうえで自動車の利用を許すものであること、利用者は、借受けに際し届け出た予定利用時間、予定走行区域の遵守および走行中生じた不測の事故については大小を問わず上告会社に連絡するよう義務づけられていること、料金は、走行粁、使用時間、借受自動車の種類によつて定められ、本件自動車と同種のセドリツク六二年式の場合、使用時間二四時間・制限走行粁三〇〇粁で六〇〇〇円に上ること、燃料代、修理代等は利用者負担とされていること、使用時間は概ね短期で、料金表上は四八時間が限度とされていること、訴外(第一審被告)Dは、上告会社から以上の約旨のほか、同人が前記利用資格に達していなかつたため、特に、制限走行粁三〇〇粁、山道、坂道を走行しないことを条件に上告会社所有の本件自動車を借り受けたものであること、本件事故は訴外Dが本件自動車を運転中惹起したものであること等の事実関係のもとにおいては、本件事故当時、上告会社は、本件自動車に対する運行支配および運行利益を有していたということができ、自動車損害賠償保障法(以下、自賠法という。)三条所定の自己のために自動車を運行の用に供する者(以下、運行供用者という。)としての責任を免れない旨の原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)の判断は、正当として是認することができる。
最高裁判所第三小法廷 昭和46年11月9日
原審が適法に確定したところによれば、上告人はレンタカーを賃貸するに当り、借主につき免許証の有無を確認し、使用時間、行先を指定させて走行粁、使用時間に応じて預り金の名目で賃料の前払をさせ、借主の使用中使用時間、行先を変更する場合には、上告人の指示を受けるため返還予定時刻の三時間前に上告人にその旨連絡させ、これを怠つた場合には倍額の追加賃料を徴収するものとし、車両の整備は常に上告人の手で責任をもつて行われ、賃貸中の故障の修理も原則として上告人の負担であつたというのであり、右事実関係のもとにおいては、上告人は本件事故当時本件自動車に対する運行支配及び運行利益を有していたものということができ自動車損害賠償保障法三条にいう自己のために自動車を運行の用に供する者としての責任を免れない旨の原判決の判断は、正当として是認することができる。
最高裁判所第一小法廷 昭和50年5月29日
民事責任ってなかなか興味深いですが、特定小型原付って自転車にかなり近いルールと他害性だと考えられる。
しかし特定小型原付は自転車と決定的に違う点があり、自賠法の枠組みに入れたのよね。
例えば個人所有の特定小型原付を友人に貸して友人が人身事故を起こしたとする。
友人に賠償能力がなかったとしても、所有者は自賠法3条による賠償責任を負うことになり、自賠責保険も適用され被害者救済に向かう。
こういうケースでは実質的に被害者が賠償請求できるルートを複数用意していると言えます。
で、自賠法を理解していたらこのような珍説は出ない気がするのよね。

規約変更され任意保険が下がったのではないか?という疑いから、「被害者が泣き寝入りする可能性」に結び付けてますが、任意保険が下がったならLUUPに賠償請求訴訟を起こす人が増えるだけで、LUUPにとって何のメリットもない。
冒頭の件にしても、当該事故を起こしたと考えられる人物は特定されているだろうけど、当該人物が否認したときや、証拠が弱い場合にはちょっとややこしい。
それを補強するために警察が目撃者を探しているだけなんじゃないかと思うのですが、たぶん世間はそこまで考えないのよね。
「LUUPが情報を開示しないから目撃者を探しているに違いない」→「なんてクソ運営なんだ!」という世論にしたがるのは目に見えてますが、LUUPのことが嫌いでもそこは違うんじゃない?と思ってしまう。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。


コメント
ループ乗って破壊したのなら物損事故で(過失割合がどうなるかはわからないけど)ループの保険効くが乗ってた人が遮断器下がって腹立ってループ降りて壊したならループの保険関係ないと思います
コメントありがとうございます。
それはそうですが、社会的責任とイメージを考えたら、LUUPが弁済することもあり得ます。
刑事責任を問うには、運転していた人物が本当にその人かを立証しないといけないからではないでしょうか。(LUUPがGPSで把握しているとすれば、借りた人しか分からず、運転していたのが誰かは分からない)
当該LUUPを借りた人が、「自分は乗ってない。知らないやつに強奪された」と言い張れば、立証責任は警察側になるからでしょう。
コメントありがとうございます。
要は立証するために補強したいのだと思うので、それ以上の意味はないと思うんですね。