ライト関連についてはいろいろ書いてますが、このような質問を頂きました。
右折車から見て、地面を照らしている自転車は認識しやすいものなのでしょうか?
私は免許を取得していないので車に乗る機会が少ないので教えて頂きたいです。
また、確かにハイビームは目眩ましをさせてしまいますが、他に対策があるのでしょうか?
以前、知人と走っていた時に右折車が対向車線をろくに確認せずに突っ込んで来て、前を走っていた方の自転車は大破、そして大怪我を負いました。
この経験がある種トラウマとなっており私はハイビーム(多少は角度をつけるようにはしてますが)にしないと安心して走ることが出来ません。
というお話。
日中はライト使用について制限がありません。
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二輪車は見えづらい
オートバイでもそうなんですが、対向二輪車って根本的に見えづらいらしいです。
見えづらいという表現も正確ではなくて、より正確に書くと速度感と距離感がわかりづらい。
車と違って車体が小さい(車幅が小さい)ので、どれくらいの速度感で迫ってきているのか、どれくらいの距離感なのかがわかりづらいとか。
これは日中でも夜間でも。
日本二輪車普及安全協会のHPには、このような記述があります。
交差点で直進する場合は、たとえ対向車が右折待ちをしていなくても速度を控え、前後のブレーキを終始用意した状態で通過。対向右折車のほかに歩行者や自転車などが飛び出してくる可能性があるからです。
これだけは実践したい市街地などの安全走行安全走行のポイントはリスクの高いことに対して、具体的な改善策を常に意識して実践する習慣化にあります。実践したい事例を取り上げました。
右直事故:交差点を直進中に対向右折車が出てきた例
対向右折車からバイクは見えにくい。遠くにいてまだ大丈夫と思いやすい。バイクはくれぐれも速度を控えてブレーキの用意をして交差点を通過しましょう。
これだけは実践したい市街地などの安全走行安全走行のポイントはリスクの高いことに対して、具体的な改善策を常に意識して実践する習慣化にあります。実践したい事例を取り上げました。
根本的なところでいうと、日中だろうと夜間だろうと、対向してくる二輪車の速度感、距離感はわかりづらい。
夜間ならそれがなおさら。
なので対向右折車が急に右折開始するリスクに備えて、いつでも停止できる速度にしておくのが事故を防ぐ手段としては最良ではないでしょうか?
対向車を信用しないのが一番。
よくこういうので事故が起きたときに、

こういう言い訳が始まるのですが、これって意味としては二つあると思っていまして、
①本当に存在を見落としていた
②見えていたけど距離感を見誤った
人間、パニックになると嘘を平然とつく場合があるので、文字通りに受け取っていいのかは謎です。
地面を照らしていて対向車の立場から見えるかですが、完全に真下に向いていれば見落とすでしょうけど、やや下向きに角度を付けても、水平成分の光を完全に消せるわけではないです。
程度問題かと思うので、照らされているのは地面だけではないですし。
とりあえず言えるのは、ライトを設置したら、一度自分自身が正面に立ってみて、どう見えるのかを確認することが大切。
今回のお話ですが、どれくらいの照度のライトで、どれくらいの角度にしているのか具体的なところがわかりません。
言い方は悪いですが、クソ安いショボいライトの場合、水平設置しても全然眩しくないです。
400ルーメンくらいでも、水平設置すると眩しいですが、このあたりライト次第な面もあるので、ここでいう【ハイビーム】とは明らかに眩しくて困るレベルを想定します。
これはオーライトのRN1500をマックスにしてほぼ水平設置だったと思います。
こんなの喰らったら嫌なので、当然下げます。
自転車ライトは法的な規制が無いに等しいので、最低でも自分基準で眩しいとは思わない、自分がされたくない角度が原則かと。
自分がされたくないプレイを、他人にするのはOKなんて考えは良くないです。
あと因果応報の原理(?)というか、ロードバイクがハイビーム使っているのに、車のハイビームはやめてくれと言えなくなってしまいます。
車とロードバイクではライトの性能が違うという言い訳も出来なくはないでしょうけど、自転車でハイビーム使っている人が車のハイビームに文句付けるのは完全にお門違い。
俺はOKだけどお前はダメというのは、日本においてジャイアン以外には認められていません。
お互いに譲り合いの精神がないと成り立たないので、車のハイビームが眩しくて困ると思うなら、まずは自分からハイビームをやめることが大切なのかと。
ハイビーム以外で何か手段がないかを探すほうが、よくないですか?
法的なところでいうと、右折車は直進車の妨害をしてはならないことになっています。
それと同時に、直進車には【できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない】と注意義務を与えています。
第三十六条
4 車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。
万が一対向右折車と直進ロードバイクが衝突した場合、過失割合はこうなります。
直進信号機 | 右折信号機 | ロードバイクの過失 | 車の過失 |
自転車 青 | 右折車 青 | 10 | 90 |
自転車 黄 | 右折車 青 | 40 | 60 |
自転車 黄 | 右折車 黄 | 20 | 80 |
※赤信号で突撃するケースは省きます。赤無視突入したら、二輪車の見えづらさ以前の問題。
過失修正要素は以下の通り(直進ロードバイク側のみ)
自転車横断帯通行 | -10 |
児童・高齢者 | -10 |
ロードバイクの著しい過失・重過失 | +5~+10 |
自転車横断帯がる交差点なら、そっちを通行していれば理論上は0:100になりますが、
私は自転車横断帯を使うほうが危険だと思っているので、オススメしません。
まあ、過失割合は事故った後の話なので、正直なところどうでもいいんですよ。
事故らないようにどうすべきか?という話ですから。
二輪車はわかりづらいという特性
オートバイでも、右直事故ってかなり多いようです。
オートバイのライトは、ロービームにしていても自転車ライトよりは明るいと思いますが、それでも対向してくるオートバイの速度感、距離感はわかりづらい。
なので冒頭でも書いたように、いつでも止まれる体制に減速して交差点に入るというのが正解です。
ハイビームにしていても、対向車からすれば二輪車が見えづらいことには変わりないですし。
36条の4でも【できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない】となっていることからも、危険回避できる速度で交差点に入ることを求めているわけです。
実際のところ、自転車側がかなりのスピードで突っ込んできた場合は、自転車側の過失が増えます。
右折貨物車が方向指示器を出していたにもかかわらず、直進自転車が高速度で進行し続け衝突した事故で、自転車の過失を15%とした事例。
ハイビームで被視認性を上げたいという気持ちもわからなくはないですが、

これがあるならなおさら、ハイビームに頼るよりも減速して事故の予防をしたほうがいいんじゃない・・・ですかね。
ハイビームだろうと、突っ込んでくる車はいます。
こちらの動画、ロードバイクではなくオートバイの話です。
右折車は必ず出てくるものと考えることが大切としています。
もうこれが全てというか、いつでも止まれる体制にしておく以外には事故を防止する手段はないですし。
時々書いていることですが、根本的には道路上にいるすべての人を信用しないようにしてます。
ノーウインカーで左折する車なんてそこそこいますし、ありえないタイミングで曲がってくるやつとか普通にいる。
ハイビームだから右直事故を防げるかというと、多少は確率が上がるかもしれませんが、そこまで効果的なのかはやや疑問です。
こういう書き方するとまた誰かから文句言われそうですが(笑)、世の中には本格的なキチガイみたいな人もいて、ちょっとビビらせても事故にならなければセーフみたいな考えの人もいます。
ギリギリで右折しきったからセーフ、みたいなキチガイも正直います。
こういう人とと争っても、【事故ってないからいいじゃんかよ!】で終了します。
右直事故ではないですが、こんなプレイを仕掛けてくる本格派もいます。

先行する路線バスが停留所に停まっていたのでこっちも減速していたので急ブレーキで対応できましたが、あのタイミングで左折して、怪我人も死人も出なかったのは奇跡に近い。
歩行者のオバサン、マジギレしてました。
ハイビームなんですが、どれくらいの照度と角度のライトを想定しているのかわからないので、あくまでも一般論です。

これもどれくらいをイメージしているのかちょっとわかりません。
最近の高輝度ライトだと、
ハイビームにすると、余計距離感が分かりづらくなるように思いますが、被視認性は上がります。
けどハイビームを使うことでのトラブル事例もあるわけですし、

オートバイのライトでも、対向車からすると距離感が分かりづらいという事実を見た場合には、ハイビームだから右直事故を予防できるのか?という疑問もあります。
そうすると、減速して交差点に入るという原則を使ったほうが、より事故の予防になると思いますが、どうでしょうか?
対向右折車と衝突した場合なんですが、右折待ちの状態からだと、車はさほど速度が出ていないはず。
もしロードバイクも十分な減速をしてから交差点に進入していれば、万が一衝突しても、大した事故にはならない可能性のほうが高い。
お互いに速度が抑えられていますから。
けどほぼ減速無しで突っ込んでくる車もいるのも事実。
キチガイ系だけはどうしようもないですが、目的はあくまで事故に遭わないこと。
そうするとハイビームで牽制したから事故をどれだけ防げるかも疑問があるので、原則は減速なんじゃないですかね。
ハイビームだから右直に遭わないかと聞かれると、やや怪しい気がします。
当たり前ですが、交差点内でトレイン組んで走行していれば、先行車が急ブレーキしたら全員爆死する恐れがあります。
そもそも車間距離不保持で違反でもありますが、【できる限り安全な速度と方法】に抵触する可能性もあるので、無駄に車間距離詰めていた場合は自業自得。
夜間走行するときは、フロントは2灯体制で点灯と点滅にしてますが、
日中でも夜でも、対向右折車が待っているときはちょっと緊張します。
夜はなおさら。
ある程度は信用の法則で、右折開始しないだろうと思うところはありますが、警察官が乗っているバイクに右直事故されかかったことがあるので、根本的には信用していません。
間違って警察官に怒鳴ってしまいましたがwそのタイミング来るとは思いもよりませんでしたw
結局一番事故を防げる方法があるとしたら、ハイビームよりも交差点前に減速することのほうだと思います。
とんでもないキチガイも存在している事実から見ても、交差点前に減速のほうをオススメします。
ケースバイケースですが、むしろ先に右折していってもらったほうがいい場合もありますし。
とんでもないキチガイの事例。


どちらも右直ではないですが、キチガイ様が存在する以上、それこそハイビームの自転車をビビらすためにわざと右折しようとして来る奴もいるかもしれませんし。
疑わしきは先に行かす、疑わしきは減速して様子を見る、警戒して信用しないというほうが事故防止の観点ではいいのかなと思います。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
ライトの点滅の方が見られやすいという事で日中に点滅にされてる方が多数いらっしゃいますが、正直点灯の方が視認しやすいと思っています。
特に某人気メーカーの800ルーメンでの点滅はこっちを○しにかかってるんじゃないかというぐらい眩しくて困っています。
そもそも前方からの被視認性を上げるならハイビームをするよりも白色の反射板をつけるとか反射ベストなんかを身につけるとかをする方が良いんじゃないでしょうか?
“右折車は必ず出てくるものと考えることが大切としています。
もうこれが全てというか、いつでも止まれる体制にしておく以外には事故を防止する手段はないですし。”
本当にこの通りですよね。
私は知人に道路上では周りの人間を全員狂人と思えと教わったので、右折車がこちらを認識してちゃんとこちらの直進を待ってくれるとそれだけでつい手を上げてお礼をしちゃいます(笑)。
コメントありがとうございます。
日中という点で言うと、個人的には点滅のほうが被視認性は上がると思います。
夜間点滅ハイビームについては、論外というよりも殺人兵器だと考えますw
目立ちたいという気持ちはわからなくもないですが、他人に迷惑を掛けることはNGという原則の下で目立つべきと考えてます。
全員狂人・・・ホントこれに尽きるんですよね。
対向右折車アタックが怖いなら、それこそ先に行かせたほうがマシです。