先日、昨年あった大学生のロードバイク死亡事故の件を書きましたが、

この事故については、いろいろ思うところがありますが、ご意見を頂きました。

ロードバイクを買って暫くしてからの初めての峠道、クロスバイクで何度か来たことがあったという油断もあったかもしれません。
頂上から降り出して最初の左コーナーで曲がりきれず止まることもできず(落車覚悟なら止まれたのかも?)危うくセンターラインを割る所でした。
早朝だった事も幸いしたのか対向車もなく、一人ドキドキするだけで済みましたが危うく死ぬ所でした。
元々105コンポにノーブランドブレーキの完成車だったので、帰宅後即アルテグラに変えました。
依頼、下りのコーナー前は特に注意して走っています…
他の方からも。
こんな詳細な報告書が出ているとは・・・初めて知りました。
該当の事故の2年ほど前にも、同じような事故があったんですね。「自分がコントロール出来る範囲の速度で乗る」
当たり前のことのようですが、案外痛い目を見ないと意識しないことなのかもしれない・・・
実は、これを私自身もやらかしてしまいました。結果からお伝えすると、幸いにも今は以前と同じように自転車に乗ることもできていますし、
その「事故」の際に乗っていたロードバイクも、(見た目上)フレームに傷一つ無く、
カーボンホイールも振れることもなく、タイヤもパンクせず・・・
(絶対大丈夫な確証なんてありませんが、それ以降500km以上走行も違和感なし
行きつけのショップでの点検も、もちろん保証される診断ではないですが「問題なさそう」でした)
ブラケットカバーが破れたりサドルの横側が削れたりというようなことはありましたが、
奇跡的に自走が可能な状態でしたので、体はアレでしたが落車地点より80km以上、走って帰りました。下りでのスピードの出し過ぎ、自身の技量をわきまえていませんでした。
そんなに道幅に余裕もなく、カーブのある10%を超える勾配の急坂を30kmを超える速度だったように思います。
前輪がぐわんぐわんと制御不能な状態になり、咄嗟に落車が不可避なことは覚悟しました。
その後のブレーキング操作や体勢、ペダルからビンティングを外すか否か等・・・
もちろん、考える間もない無意識の中ですが、結果的に(再び乗れるような怪我で済んだ、という意味で)
それらが功を奏したのか、左前方数mに迫っていた擁壁に激突することを免れ、
ロードバイクが上、自身が下、という考えられない体勢で背中から腰にかけてを路面に打ち付ける形で落車しました。
右足の股関節に激痛(たぶん、落車寸前まで右足とペダルが固定状態だった)、右肋骨のあたりに痛みを感じる状態ながら、
20km程度の速度でペダルを漕ぐことができる状態でした。
アドレナリンが出まくっていたのか、当日はなんとか帰宅しましたが、翌日は一歩も動けず。
翌々日、痛い体を我慢して整形での診断は「肋骨右側1本ひびあり、他は骨には問題なし」で、
湿布と腰に巻くバンドを処方されました。
股関節の激痛は、恐らく肉離れか中程度?の筋断裂だったんだと思います。軽くロードバイクを再開するまでに5週間、もう一つの趣味であるランニングの再開はそこからさらに4週間を要しました。
(昨年10月末頃の事故でした)
でも、今振り返っても逆にそれだけで済んだこと、擁壁への激突が避けられたことがすでに奇跡、対向車などもなく
乗れる状態の軽微な被害で済んだロードバイクのこともあり、授業料としてはむしろ安く済んだと思うことにしています。以降、下りでは勝手に速度が上がっていくカーボンホイールを使っていますが、とにかく慎重に、
遅いと思う速度まで減速することを意識するようになりました。「自分がコントロール出来る範囲の速度で乗る」
ロードバイクを趣味として行く中で、これが自分自身の為にも、そして周りに迷惑をかけないために最も大切な要素だと思います。
私の場合は、痛い目を見なければ気づくことができませんでした・・・
痛い失敗
正直なところ、痛い失敗をして初めて気がつくこともあるのが人間。
同じ失敗を繰り返すのは流石に学習能力を疑いますが、自信が過信になったときはだいたいいいことが無い気がする。
前者は事故未遂、後者は怪我。
ロードバイクはテクニック的なものだけでなく、特にブレーキについては機材によるところも大きい。
ブレーキのグレード、タイヤの質も制動力に大きく関わります。
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まあコーナーリングについては、先に十分減速しておくことが大切ですね。
こういうのって、初めて通る道よりも、慣れた道のほうが油断するのかも。
初めて通る道はそれなりに警戒してますから。
ちなみに後者のケースなんですが、ここ。

前輪がぐわんぐわんと制御不能な状態になり、咄嗟に落車が不可避なことは覚悟しました。
いわゆるシミー現象みたいなのなのでは?と思ってしまったのですが、カーブの連続で制御不能とかだったのでしょうか?
マジでアウトなケースは、対向車。
対向車と衝突は命に関わる。
けど、
「自分がコントロール出来る範囲の速度で乗る」
これが基本中の基本ですが、自信が過信になったときは要注意。
まあ、過信になっていることにどうやって気がつくのかが一番難しいとも言えますが・・・
事故の件
冒頭で挙げた大学生の事故ですが、

完全初心者が下り坂でブレーキで制御不能に陥った場合、第三者は止めようがない。
かといって制御不能に陥っているので、自力でもリカバリー出来ない。
まさか、体当たりして強制落車させるわけにもいかない。
最終的には曲がりきれず衝突してお亡くなりになったわけですが、結果論でいうなら、早い段階で体当たりして強制落車させるほうが命は助かったかもしれないけど、そもそも最終的に死に至るかどうかもわからない状況でそんな危険プレイは誰にも出来ませんし。
この事故、報道直後、スプリントでもしてたんじゃね?みたいな論評も見ましたが、内容は全く違う。
初めてロードバイクに乗った人が、下り坂でブレーキで制御不能に陥った結果の事故。
今だと、やや太めのタイヤと油圧ディスクブレーキなら初心者でもまだ制御出来たのかな?と思うけど、そもそも機材がどうだったのかは報告書にはありません。
下り坂で下ハンドルを怖がったためブラケットポジションだったとはありますが、下り坂では下ハンドルのほうが制御しやすいので、あまり下ハンドル使わない人も多少練習したほうがいいと思う。

練習で無茶してはダメですよ。
ついでに
以前取り上げたのですが、ダブル左折レーン。

どこかでトリプル左折レーンを見た記憶がありますが、どこだったのかは思い出せません。
上の事故例とはちょっと意味合いが違いますが、ダブル左折レーンだろうとトリプル左折レーンだろうと、道路交通法では自転車は第1通行帯から直進する義務がある。
ただね、見ればわかる程度に無理がある。
危険性が高いところに飛び込んでまで直進しなければならない義務もないし、最も安全な方法を選んだほうがはるかに賢い。
「なんで自転車だけ迂回しなきゃいけないんた?車やオートバイは迂回しないだろ」と意見してきた方もいるのですが、それを言うなら自転車は歩道を通行できるし、一方通行規制が掛かっていても「自転車を除く」が付いていたら関係なく進める。
自転車だけの「特権」もあるんだし、理不尽とも差別とも思わないですけどね。
まあ、歩道も一方通行の「自転車を除く」も、非普通自転車の人には恩恵はありませんが笑。
危険を避けるというのは、誰しもに科された義務でもあるので、危険が容易に想定されるところに無理に飛び込む必要性を感じない。
義務というのは、注意義務の話です。
仮に怠ったところで、他人を怪我させなければ罰則はありませんが(過失致死傷や民事)、道路交通法は道路上の最低限のルールに過ぎませんし。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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