こういうのって。
こりゃあかん🥹pic.twitter.com/ebdlSVQ7TK
— cool cars (@coolcars_kirei) January 14, 2023
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どっちが悪い論とか
一時停止側が劣後するのは当然なんですが、この事故については両者の過失が競合します。
自転車 | クルマ | |
義務違反 | 一時不停止 | 徐行義務違反 |
法条 | 43条 | 42条1項 |
この場合、見通しが悪い交差点になるため、クルマにも徐行義務が生じる。
第四十二条 車両等は、道路標識等により徐行すべきことが指定されている道路の部分を通行する場合及び次に掲げるその他の場合においては、徐行しなければならない。
一 左右の見とおしがきかない交差点に入ろうとし、又は交差点内で左右の見とおしがきかない部分を通行しようとするとき(当該交差点において交通整理が行なわれている場合及び優先道路を通行している場合を除く。)。
優先道路とは、優先権があるほうではなく、センターラインか車両通行帯がある道路のこと。
36条2項
この場合、センターラインもないので徐行義務を免れない。
なので両者の過失が競合する。
この見とおしは、もとより左右いずれか一方がきかないもので足りる。
名古屋高裁 昭和44年2月6日
似たような事例で、こんなのありましたね。

一時停止側ではないほうが逮捕されていますが、おそらくは徐行義務違反の疑いがあるからかと。
逮捕=終了みたいに思う人がいますが、単なる身柄拘束。
逮捕の有無と、有罪無罪は何ら関係ありません。
やることはやれとしか
一時不停止もダメダメだし、徐行義務違反もダメダメなので、双方の過失が競合した結果でしかありませんが、この映像をみると残念ながらクルマのほうが分が悪い。
理由はシンプルで、一時不停止自転車が交差点に進入してから事故るまでのタイムラグが大きく、徐行義務を果たしていれば容易に回避可能と判断されるおそれがあるから。
まあ、自転車が一時停止して確認していりゃ何も起きませんけどね。
どっちが悪いかなんて、正確には争ってみないとなんとも言えないわけですが、それぞれやるべきことをやるしかないよね。
徐行義務を果たした上で回避不可能なのか、徐行義務を果たさずに回避できなかったのかでは全く意味が違う。
けど、どのような過失割合になろうと自転車の一時不停止は事実でしかない。
交差点って「一緒にイク」と事故るのは当然なので、必ずどちらかが優先、どちらかが劣後しますが、こういう見通しが悪い生活道路の交差点って優先側にも徐行義務を課して「保険を掛けている」みたいなイメージなのかもしれません。
仮に一緒にイッてしまっても、ギリギリ回避もしくは被害が小さいように法が規制しているとも言えますが、イクときは一緒じゃダメなんだよね。
止まらない、止められないのは嫌われちゃうよ。
我慢しないと。
見通しが悪いときは、優先側もゆっくりじらす必要があります。
優先側はじらすのを怠り、非優先側は止まるのを怠る。
そりゃ双方の過失が競合して事故るわ。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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