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電動キックボード死亡事故、酒気帯び運転で書類送検。

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昨年、電動キックボード(実証実験、小型特殊自動車扱い)で国内初めてと見られる死亡事故がありましたが、酒気帯び運転で書類送検。

東京都中央区のマンションの駐車場で昨年9月、電動キックボードを運転していた男性会社役員=当時(52)=が転倒して死亡した事故で、警視庁は飲酒した直後の運転だったと断定し、11日、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で、会社役員を容疑者死亡のまま書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。電動キックボードの死亡事故としては全国初の事案だった。

 

<独自>電動キックボード初の死亡事故 酒気帯び疑いで書類送検 警視庁
東京都中央区のマンションの駐車場で昨年9月、電動キックボードを運転していた男性会社役員=当時(52)=が転倒して死亡した事故で、警視庁は飲酒した直後の運転だっ…

もちろん容疑者死亡なので不起訴になるわけですが。

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飲酒運転

電動キックボードって電動なわけで、アルコールチェッカーと同期させたシステムくらい作れそうな気がしますが、警察庁的にはアルコールチェッカーは「推奨」扱いにしています。

 

警察庁の有識者会議(パーソナルモビリティ安全利用官民協議会)2023年3月7日、シェアリング事業者向けガイドラインより。

前記の対策に加え、シェアリング事業者は、その事業形態等に応じて、追加的な対策を併せて実施することが望ましい
なお、その対策の一例は、次のとおりである。

 

・ 利用者による違反の検挙事例、当該違反に関する罰則、事故事例等の情報をウェブサイト、アプリケーション等を通じ、利用者に対して提供すること。
飲酒運転を誘発するおそれが高い繁華街等の貸出拠点について、夜間の運用を停止すること。
・ 飲酒運転で検挙された者が利用した貸出拠点について、一定期間、夜間の運用を停止すること。
夜間、繁華街にある貸出拠点に従業員等を配置して、アルコール検知器等を用いて、利用しようとする者が酒気を帯びているかどうかを確認し、酒気を帯びていることが確認された場合には、サービスを利用させないこと。
貸出拠点や車体にアルコール検知器を設置し、利用しようとする者が酒気を帯びていることが確認された場合には車体の電源が入らないようにするなど、サービスを利用することができないようにすること。
・ 車体に GPS機能等を付加して通行場所を把握し、特定小型原動機付自転車が通行することができない歩道等を通行している可能性のある利用者を確認した場合には、アプリケーション等を通じて警告音により警告し、利用者に対して違反行為を停止するよう求めるか、又は電子制御により、車体を安全な方法で停止させること。
・ ドライブレコーダー等の映像記録装置に記録された映像を踏まえ、利用者に対して適切な指導や交通安全教育を行うこと。

 

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/council/newmobility0503.pdf

法的な強制力を伴わない事業者向けガイドラインになります。

 

電動キックボードと飲酒運転対策。
先日、フランスのパリで電動キックボードの「シェアリング事業継続の是非」を問う住民投票があった件については、報道で見た人もいると思います。パリで2日、電動キックボードのシェアリングサービス継続の是非を問う住民投票が行われ、反対が圧倒的多数を占...

 

残念ながらいくら「飲酒運転禁止」だと広報したところで毎年大量の飲酒運転が出てくるわけ。
せっかく新しいモビリティとして導入するのだから、特定小型原付にはアルコールチェッカーを必須要件にすることもできたと思われますが、法律上の強制力を伴わないガイドライン止まり。

 

貸出拠点や車体にアルコール検知器を設置し、利用しようとする者が酒気を帯びていることが確認された場合には車体の電源が入らないようにするなど、サービスを利用することができないようにすること

うーん、本当に惜しい。
車体にアルコールチェッカーを搭載させたら良かったのに。
特定小型原付が流通しだしてからでは後付けは困難になるので、最初が肝心なんですけどね。

 

実際のところ、深酒して終電を逃した人の足として使われているとも言われますが…

原因にアプローチする

昨年、この死亡事故が起きたときに「車止めが悪い」などと何を言っているのかわからないメディアすらいましたが、

 

飲酒運転の話が、車止めのせいにされてしまう。
続編です。論点がおかしいLuup社の実証実験電動キックボードの死亡事故の件。おかしな報道が多いなと感じます。飲酒運転(酩酊状態)で駐車場の車止めに衝突し転倒したというのが事故概要。※イメージ(事故現場ではありません)大手メディアの記事。そし...

 

飲酒運転が悪いとしか言いようがない。
原因に目を背けて対症療法しても、根本的な解決にはならないと思う。

 

飲酒運転してフラフラなのをヘルメットでカバーするのも違う。
ヘルメットが大事なのはわかるけど、当該事案については「飲むな!」でしかない。

 

そもそも、飲酒運転してフラフラするのはその人だけの問題ではなくて、歩行者にヒットする可能性もあるのだから、飲酒運転対策としてヘルメットとか全く意味がわからない話。

 

アルコールチェッカーと同期させたシステムって、そんなにコストが掛かるのですかね。
車にしても、根本的な解決を図ろうとするなら車体に搭載してエンジンと同期させるべきかと。

 

まあ、アルコールを検出して免許取消にした事案にて、「入れ歯安定剤に含まれるアルコールだった」とした判例(東京高裁 平成30年9月27日判決)もあるので、いろいろややこしいのかな。


コメント

  1. ゆき より:

    タイミング悪く半導体不足が直撃しちゃったのと、アルコール検知器ってセンサが消耗品なのがネックなんでしょうね。
    電動キックボードに装着だと、屋外でセンサむき出しになるし、不特定多数が利用ってのをどう解決するかも有るか。
    車なら高温対策は必要になりますが、風雨とかは考えなくて良くなりますので。
    センサ手前にアルコールジェルを塗って営業妨害みたいなのは防げませんが。

    利権に関しては、このアルコール検知センサの寿命は1年半か5000回の短い方で、交換部品は3万円。
    不正対策のために純正品以外は使えず、ディーラーでしか交換できませんみたいな。
    もしくは、検知器が廃番になったので車体ごと買い替えて下さいみたいなのをさせない対策しないと面倒なことになりそう。

    海外ではカナダのマグナって会社が義務化に向けて頑張ってるみたいです。
    アメリカは既に車への搭載義務化を決めてるので、数年したら熟れるかもしれません。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      そっか、消耗品扱いになるんですね。
      そうなると精度の問題などもあるし、そもそも「代打ちアルコールチェックマン」が現れたら無意味なんですが。

      けど、「飲酒運転ダメ」と広報したところでさほど成果が上がってない気がします。

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