こういうのをみていると、バカとアホがガッチャンコしたとしか思ってないのですが、
自転車はなぜカジュアルに逆走するのでしょうか?
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自転車が逆走する理由
自転車が逆走する理由は様々ありますが、以前ちょっと調査した限りでは、
車道外側線の外側、つまり歩道の縁石と車道外側線の間を「歩道」だと勘違いしている人がまあまあいまして、本人なりには「法規に従って歩道を通行している」と思い込んでいる層がいるのですよ。
つまり、何ら悪気がなく逆走していると。
もちろん正しい道路交通法上の概念は、車道外側線と歩道の縁石の間も車道です。
歩道がある場合の車道外側線は道路標示ではなく区画線なので、車道の定義には関係しない。
歩道だと思い込んでいる人に「逆走すんな」と言ったところで、そもそも話が通じない。
歩道だとすれば左側通行義務はないわけで、本人なりには「適法通行者」だと思い込んでいるわけで。
ちなみに「逆走安全主義」を理由として述べた人には全く出会わないのですが…
相対速度から事故の回避可能性が減退することや、歩道があるなら歩道を通行した方が安全なのでイマイチ意味がわからない理論。
そんなこんなで自転車の逆走はたくさんいるし、そんな実情を踏まえて裁判所の判断はこうなる。
足踏み式自転車においては、左側通行が徹底されているとはいえない現状であること、足踏み式自転車においては通常速度がそれほど速くないことから、自己の進路上に対向する足踏み式自転車が存在したとしても、停止や回避の措置により衝突を回避することは極めて容易であることなどを考慮すると、本件道路のような狭路で自転車が正面衝突した場合、過失割合は、基本的には五分五分と考えるべきである。
大阪地裁 平成28年9月16日
自転車同士が正面衝突すればどちらかが逆走になりますが、過失割合は「五分五分」です。
幹線道路なら多少変わりますが。
「そもそも左側通行義務を知らない」とか「車道外側線の外側は歩道」と思い込んでいる人がいるので、そりゃ逆走するわと。
そもそも路側帯と路肩の違いがわからない人もいるし、裁判所ですら間違った判断をすることすらあるわけで、
歩道がある場合の車道外側線の外側を「車道ではない」と思い込んでいる裁判官は、余裕で逆走するのだろうか。
「車道の左側」
「自転車は原則車道!」とか「自転車は左側通行!」などとアナウンスするのはいいのですが、
・そもそもどこまでが車道なのかを知らない
・「左側通行」を勘違いして「歩道逆走違反!」と発狂する人すらいる(警察官含む)
・交通系YouTuberでも「歩道の逆走」という謎理論を展開する
チャリで堂々と歩道逆走するポリ。
こんな人達が取り締まりしてるの我慢できますか? #警察 #自転車 #違法行為 pic.twitter.com/gehwSkSdve— つよし (@ponkichi2443) September 19, 2022
交通ルールに詳しい(自称)でもこんな有り様。
警察などがやってきたルールの解説が不十分なのか、分かりにくい法律が悪いのかは知りませんが、「逆走するな」と言われたときにそれが自分に向けられていることすらわかってない人も普通にいるということです。
教育の方法が悪いのか、分かりにくい法律が悪いのかはわかりません。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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