大阪の御堂筋の歩道が拡張されて自転車通行空間ができたという話は多々耳にしますが、以前も書いたように、
「自転車道できました」はあてにならない。
これは自転車道(2条1項3号の3)ではなく、歩道の普通自転車通行指定部分(63条の4第2項)ですかね。 それはいいとして。 分かりにくいと思う ちょっと前に実証実験の電動キックボード(小型特殊自動車)で歩道の普通自転車通行指定部分を通行して...
なぜ「自転車道」と呼びたがるのか不思議です。
目指すは“パリのシャンゼリゼ” 「御堂筋の歩道拡幅」進捗状況は?利用者の反応は? 歩行者「通りやすくていい」タクシー運転手「渋滞多くなった」
(横山英幸・大阪市長)「非常に高いポテンシャルを感じましたね。大阪は経済の中心地でもあるが、そこのまさに中心地が歩行空間でゆとりをもつようになると、きょう実感…
「歩道の普通自転車通行指定部分」と「自転車道」の違い
両者は全く違います。
○歩道の普通自転車通行指定部分
○自転車道
歩道の普通自転車通行指定部分 | 自転車道 | |
通行義務 | 「歩道を通行する普通自転車」は通行義務あり | 普通自転車は通行義務あり |
速度 | 歩道の状況に応じた安全な速度と方法 | 道路の指定最高速度 |
優先 | 歩行者優先 | 自転車の占有領域 |
法定要件 | 白線と自転車マーク | 縁石や柵など工作物で分離 |
特定小型原付 | 時速6キロモード必須 | 時速20キロモード可 |
自転車道というには縁石や柵など工作物で仕切らない限りは自転車道にならないし、用語の使い方を間違えると誤解を生むだけでしかないのですが…
自転車道になれば、車道を通行する普通自転車は違反になり、「歩道の中にある普通自転車通行指定部分」なら違反にはならない。
おかしなヘイトみたいなのを招く原因なので、きちんとしたほうがよい。
そもそも手抜き感
縁石や柵など工作物で分離しないと歩行者と交錯して意味がないし手抜き感しか見えないのですが、いったい何をしたいのかよくわからない。
結局、自転車の通行空間に関するモノができたときに、それが法律上何になるのか怪しいものや、誤解を生むリスクがあるものを乱立して説明が不足し、誤解を生むという悪循環。
なんとかならないのだろうか。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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