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自転車に「追いつかれた車両の義務違反」の反則金?

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読者様からこちらについて質問を頂いたのですが、

自転車青切符制度のパプコメが開始に。
自転車の交通違反について青切符が来年4月から導入されますが、それに伴い反則金の概要(改正施行令案)が公表されました。パプコメは明日25日からになります。自転車の反則金は「原付と同じ」ざっくりいうと、自転車青切符制度の反則金の額は原付と同じで...
読者様
読者様
こんにちは。

追い付かれた車両の義務違反があるのはなぜでしょうか?
お分かりでしたら教えていただければありがたいです。

よろしくお願いいたします。

ごめんなさい。
施行令の表の話ではなくて、こちらの件ですかね?

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000292135

この表なんですが、例えば「減光等義務違反」(52条2項)が挙げられている。
ちょっと考えて欲しいんだけど、

2 車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。

この規定って実は軽車両には適用されない。
バラバラ化しますね。

車両等が

夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合

において、

他の車両等の交通を妨げるおそれがあるとき

は、

政令で定めるところにより、灯火を操作しなければならない

→具体的方法として以下。
①灯火を消す
②灯火の光度を減ずる
③等

52条2項は結局のところ、「政令で定めるところにより、灯火を操作しなければならない」が義務。
ところが軽車両については、政令で何ら指定されていない

(他の車両等と行き違う場合等の灯火の操作)
第二十条 法第五十二条第二項の規定による灯火の操作は、次の各号に掲げる区分に従い、それぞれ当該各号に定める方法によつて行うものとする。
一 車両の保安基準に関する規定に定める走行用前照灯で光度が一万カンデラを超えるものをつけ、車両の保安基準に関する規定に定めるすれ違い用前照灯又は前部霧灯を備える自動車 すれ違い用前照灯又は前部霧
二 光度が一万カンデラを超える前照灯をつけている自動車(前号に掲げる自動車を除く。) 前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。
三 光度が一万カンデラを超える前照灯をつけている原動機付自転車 前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。
四 トロリーバス 前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。

つまり軽車両には適用されない。
軽車両については「幻惑灯火禁止」(公安委員会禁止行為違反)があるため、実質的にはすれ違いでハイビームにして対向車を幻惑させるおそれがあるときは違反になり得ますが、それは「76条4項7号」(公安委員会禁止行為違反)の問題であり52条2項の問題ではない。

 

たぶんなんですが、警察庁がまとめた資料は条文に「車両等」とあるものをピックアップしちゃってるだけなんじゃないですかね?
ただまあ、どのみち「追いつかれ」は取り締まり対象にはならないのだし、ほぼ気にする必要はないような。

 

そもそも以前から指摘してますが、二段階右折する自転車が37条の違反になることは解釈上は「ほとんどない」はずですが、違反者講習行きの特定違反行為に列挙されている。
以前いくつかの警察本部に「二段階右折する自転車が37条の違反になるのはどういう状況なのか?」と聞いたら、「うーん、言われてみるとわかりませんね!」という謎状態に陥る笑。

 

たぶんなんだけど、そういうのも含めて警察庁なりの考え方を発表しないと混乱を招く。
ほかにも、執務資料や日弁連は「歩道で並進しても19条違反は成立しない」としてますが、警察庁は「いや、19条違反は成立する」としている。

自転車が「歩道」で並走して違反になるか?解説書と警察庁の見解から。
ちょっと前に書いたこちら。まとめておきます。歩道での並進を推進する立場ではなく、あくまでも法解釈の話として捉えてください。自転車の並走と解釈いくつかの解説書に書いてある見解のおさらいから。自転車の並走は19条で規制されています。(軽車両の並...

けどアレなのよ。
「違反即青切符ではない」と公言していることからも、そもそも解釈を明確化する必要がないのかも。
38条2項にしても警察庁は公式には何も発表してないけど、最近の警察庁は明確化するのを避けてんのかな?
それこそ「条文の趣旨からしたら52条2項は軽車両も対象」という話でもあるけど、要は幻惑灯火禁止規定があるからわざわざ52条2項を適用する必要はない。
しかし52条2項は軽車両について対象外というアナウンスをすると、幻惑灯火禁止規定をすっ飛ばして勘違いする人が出てくる可能性もある。

 

そうすると「実際に取り締まりするかは別だが、追いつかれた車両の義務はあるんだ」みたいな謎状態を作りたいのかも笑。

 

ちなみに38条2項ですが、一説(未確認情報)によると警察庁的には「対向車を含みうるが検挙は控えろ」みたいな通達を出しているみたいな話も…
なぜ「追いつかれ」を含めているかについてはわかりかねますが、どちらにせよ日弁連(赤い本)の考え方は以前書いた通りです。

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