飲酒運転をして逆走し、対向順走車の運転者と逆走車の同乗者を大ケガさせた事故について解説してますが、
カーナビを注視していて逆走し、対向バスと衝突した事故については「順走バスが無過失の証拠をしない限り、バスと逆走車の両者が共同不法行為になり、両者の自賠責保険から支払われるから自賠責保険の限度額が2倍になる」と力説していたところ、
モヤっとする!?『保険支払い額は1億円?』路線バスと正面衝突…自賠責は6,000万円?でも母の取り分は0の理由(混同と相続)#自賠責保険 #人身傷害保険 #交通事故解説バスとも衝突=加害車2台 → 自賠責は上限3,000万円×台数で理論値6,000万円/人。ただし母=加害者かつ相続人のため、自賠責の母の取り分は「混同」で0。人身傷害(5,000万/人の例)は自賠責の既払控除後に差額(計2,915万円)を相...
なぜか今回の事故については、「逆走車の同乗者については、逆走車の運転者と順走車の運転者の共同不法行為になり、両者の自賠責保険から支払われるから限度額が2倍になる」とは言わない。
気分次第で法律の適用を変えているのよね…
というのも、これ。

・緩やかなカーブで見通しがきかない
・路線バスにはドラレコがついているのが一般的
・逆走事故は「三大無責事故」として自賠責保険の対象外になりやすい
これらを考えると、順走していたバスに予見可能性も回避可能性もなかったと考えるのが通常で、自賠責保険上も「順走していたバスは無過失」と機構が認定する可能性が高い(なお自賠責保険の可否については、バスが無過失の立証をする必要はなく機構が判断する)。
つまりバスが無過失認定される可能性が高いところ、可能性としてはかなり低い「バス有責」という謎前提にし、謎前提を元に「我が子を死亡させておいて、一億近くゲットするのはモヤっとするだろ」という動画にしている。
要はこの人の発想って、誰をどう叩くかを決めておいて、そのストーリーに沿った前提を作っているだけなのよね。
だから気分次第で法律の適用を変えている。
ちなみに路線バスと衝突した事故の解説動画は、残念ながら間違い。
ちなみになんだけど、「我が子を死亡させておいて、一億近くゲットするのはモヤっとする」という思考が一番わからない。
カネに変わるより生きていてくれたほうがいいのは被告人からしたら当たり前の話だし、そもそも保険というのはそういうものなのだから。
例えば運転レベル向上委員会がプッシュしまくる人身傷害特約にしても、赤信号無視して事故に遭っても過失相殺されずに支給される。
信号無視しなけりゃ事故に遭ってないにもかかわらず、約款により過失相殺されずに支給されますが、それを他人がモヤっとするのか?
普通の感覚だと、大ケガして辛い目に遭いお金が支給されるよりも、事故に遭わないほうがはるかに幸せなのよね。
どんな後遺症を抱えて苦しむかすらわからないし。
仮にそのように信号無視して大ケガした人に5000万支給されたとして、「5000万貰えるなんて羨ましい」と考える人がいたなら、それは単なる当たり屋予備軍なのよ。
普通の感覚だと、事故に遭わないほうがはるかに幸せなのだから。
逆走事故を起こして我が子を亡くし、一億近くゲットするのはモヤっとするという感覚がヤバい。
ところで、運転レベル向上委員会の理論だと逆走車の同乗者は、逆走車と順走車の共同不法行為になり、両者の自賠責保険から支払われることになる。
大ケガして慰謝料をもらうよりも、事故を起こさないように飲酒運転車に乗らないことが最も幸せになれると思うし、もしも逆走車の運転者に賠償能力が乏しい場合(任意保険未加入など)、順走車の大ケガについて「共同不法行為責任」として同乗者が提訴されるリスクすらある。
そりゃそうよね。
運転者が飲酒運転だと知っていたなら、民事上の運転避止義務は同乗者にも課されることになるのだから。
起きた結果から逆算して当てはめるのは簡単だけど、飲酒運転に同乗するリスクってあまり理解されてない気がする。
飲酒運転に同乗して大ケガしたなら、そりゃそうだとしか言えない。
無関係の第三者が負傷したり死亡したなら、共同不法行為責任にすらなりうるのだし、本当のリスクはそこなのよ。
さて、同乗者の共同不法行為責任に対応する保険ってあるんでしたっけ?
保険云々以前に「同乗しない」が唯一の答えになるし、運転者は飲んだら乗らないとしか言いようがないのよね。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。





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