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小学校正門前の横断歩道が廃止された理由。

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ちょっと前になりますが、広島県府中町の小学校正門前にある横断歩道で事故が起きた件を踏まえ、横断歩道を廃止するという報道があった。

 

報道を見たときに、事故発生→横断歩道廃止というのは短絡的過ぎるし、問題の本質から目を背けることに他ならないと思ったのですが、

 

なぜ横断歩道を「廃止」するという決定に至ったのか、その理由は明らかではない。
気になったので調べてみました。

 

まず、廃止された横断歩道はこちら。

ストリートビュー · Google マップ
Google マップでより臨場感の高い方法で探索しましょう。

小学校の正門前にあり、交差点(優先道路の設定=交差点内にセンターラインあり)に付属する横断歩道といえる。
なお、画像の方向はやや下り勾配になっている。

 

さて。
なぜ横断歩道を「廃止」するに至ったかというと、ここから60~70m先に信号がある横断歩道がある。

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小学校としては、以前から正門前の横断歩道ではなく信号がある横断歩道を使うように指導していた。
加えて問題になるのは、信号がある横断歩道が近いこととやや下り勾配になっていることから、信号がある横断歩道と誤認したり、信号に気を取られて正門前の横断歩道が見えにくくなる。

なお、「逆方向」には交差点に付属した信号がない横断歩道がある(こちらの交差点には優先道路=交差点内にセンターラインがない。つまり車両は徐行義務を負う)。

 

警察庁の交通規制基準によると、このようになっている。

横断歩道の間隔は、市街地においては、おおむね100メートル以上、非市街地においては、おおむね200メートル以上とする。ただし、通学・通園児、高齢者、身体障害者等の横断する場所や商店街等で歩行者の横断が特に多い場所においては、設置間隔を短縮することができる

小学校の正門前ということから、「通学で歩行者の横断が特に多い場所」とも言い得るから直ちに交通規制基準に反するとは言えない。
このような場所には押しボタン式信号を設置すべきという意見もあるでしょうが、警察庁の信号設置基準によると他の信号と150m以上離れている必要があり、押しボタン式信号は設置できない。

信号機の設置の条件
信号機を設置する場合は、信号機を設置しようとする場所が、次の(1)のいずれの条件にも該当するとともに、原則として(2)のいずれかの条件に該当すること。
なお、道路の新設、拡幅、大型公共施設の設置等の場合にあっては、信号機を設置しようとする場所が、次の(1)のいずれの条件にも該当することが見込まれるとともに、原則として(2)のいずれかの条件に該当すると見込まれること。
(1) 信号機の設置のための必要条件
隣接する信号機との距離が原則として150メートル以上離れていること。ただし、信号灯器を誤認するおそれがなく、交通の円滑に支障を及ぼさないと認められる場合は、この限りではない。

しかも現場は正門からほぼオフセットなしに横断歩道になっており、正門と横断歩道がオフセットしているならともかくとして、小学生が走って横断しやすい環境にもある。

 

これらを総合的に判断したときに、要するに信号つき横断歩道があるのだから正門前の横断歩道は不要という判断らしい。
そしてこれは、警察のみで判断したわけではなく住民の意見も聞いた上での総合判断だと。

 

さて。
これらを踏まえても、横断歩道があるのに十分減速せず、横断歩行者の有無を確認しないまま進行する車両に問題があることには変わりない。
しかし信号交差点との距離が近いために誤認するリスクがあるというのは見過ごすわけにもいかないし、代替になる横断歩道がないわけでもない。

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正門との関係で、横断歩道がオフセットしているならまだいいのですが、これ以上交差点から離すわけにもいかないでしょう。

 

この横断歩道は50年以上前に設置されたらしく(つまり昭和40年代)、現在とは状況が異なる。
事故が起きたから横断歩道を廃止したという短絡的な話よりは、事故をきっかけに交通規制基準や状況に照らして規制を再検討したというニュアンスなんじゃないのかなと。

 

「それでもルールを守らないクルマが悪い」という意見もあるでしょうし、それ自体は間違っているわけでもない。
しかし「事故が起きたから廃止」という短絡的な話でもないことは理解したほうがいい。

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