サイクルスポーツ2月号に出ていた記事ですが、ボントレガーのリム高が異なるホイールを集めて、高速域に持って行った時の出力ワット数を計測するという記事がありました。
今までの常識だとリム高が高いほど高速域では有利とされていましたが、果たしてどうなんでしょう?
様々なリム高のホイールで計測
今手元に雑誌がないのですが、覚えている範囲で書くと、バイクやタイヤは同じものを使い、ホイールのみ取り替えて高速域で走り、その時の消費ワット数を計測するというものでした。
ホイールはボントレガーのローハイト、35mm、50mm、70mm、90mmとかそんなラインアップだった気がします。
消費ワット数が少ない=小さなエネルギーで走れるということですから、同じ速度に持って行った時の消費ワット数は90mmが一番少なそうに感じる人も多いでしょう。
やっぱ高速走行はディープだぜ!という感じでしょうか。
この実験で出ていた数字は、なんと50mmハイトが最も消費ワット数が小さいという意外な結果。
これってどういうことなんでしょうか?
推測
リム高が高いということのメリットとデメリットを上げてみます。
メリット | デメリット | |
リム
高め |
空力がいい | リムが重い |
リム
低め |
リムが軽い | 空力が悪い |
ローハイトとディープリムでは、このようにメリットとデメリットがあります。
リムの重量は大切な概念で、リムは回転体なので実際の重量に加えて遠心力による重さを感じます。
そのため、リム重量の数倍の重さを、ペダルを介して足が感じるわけです。
リムハイトが高いものだと、空力がいいのですがリムが重いため、高速域までもっていくのにパワーを要します。
逆にローハイトのホイールだと、リムが軽いので高速域まで上げるのにパワーは要りませんが、空力が弱いため高速域の維持には力を要します。
この実験ではプロ選手が実際に乗ったデータで計測していましたが、そういう人たちの脚力で最適だったのが50mmハイトだったということでしょう。
重量と空力のバランスが取れていたのが50mmということでしょうか。
一般人レベルの脚力だとどうなのか?
プロ選手の脚力では50mmハイトが最も消費ワット数が小さいという結果でしたが、逆に一般人レベルの脚力だとどうなるでしょうか?
私の勝手な予想ですが、やはり50mmかそれよりもう少しリム高が低いくらいが最適になるのではないでしょうか?
ほとんどのメーカーは35mmの次は50mmハイトのホイールがラインアップされていますが、恐らくは一般人レベルだと40~45mmハイトあたりが最も消費ワット数が少なそうな気がします。
というのも、50mmハイトのリムって、それなりに重いです。
カーボンリムでもやはり重め。
それが40mmとか45mmになるとリムが軽量化されますので、それくらいが一般レベルのライダーには最適化しそうな予感です。
でもホイールメーカーって、基本的にはプロ選手向けに開発してますから、40mmとか45mmのホイールってあまりないと思います。
35mmだと空力が感じにくいところだし、50mmだとリムが重くなるし、その中間あたりのリム高があればバカ売れしそうな気がしますが・・・
ほかにも面白い実験結果が
空力を考えるとき、自転車は前に進むため前方の空力を良くしたほうが効果的と考えたことはないですか?
つまりは前ディープリム、後ローハイトという組み合わせです。
この雑誌ではこういった禁断の実験もやってました。
理屈の上では前をディープにして後ろをローハイトにすれば、前方は空力が良くなると同時に、駆動輪である後輪が軽いため良さそうな気がしますが、実際はどうなのか?
前ローハイト、後ディープという組み合わせも試してました。
こういう実験ができる環境って、いいですよね。
一般人はわざわざホイールを全部買ってまで試す人はいませんから・・・
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2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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