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適正クランク長をひたすら考えてみる話。

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クランク長をどうやって決めるかについては諸説あり過ぎて、結局のところ何が正解なのかはわかりません。
強いて言うなら、使ってみて最も速く、最もラクに使えるクランク長だけが正解と言えます。

 

まあ、そんなこと言われても全部のクランク長を試して検討するわけにもいきませんので、よく言われる定説なども含めてみていきます。

適正クランク長の定説

従来言われていた適性クランク長は、身長の10分の1理論です。
ただこれ、その通りにしている人のほうが少ないのではないかと思ったりもします。

 

身長の10分の1理論では、身長175cmの人はクランク長が170mm、身長165cmなら165mmとなるわけですが、

身長150cmの私はクランク長150mm・・・シマノにはそんなもんないよねw

いろいろと矛盾も生じます。
身長185cmの人がクランク長185mm・・・なんてバカな話でもない。
そもそも、185mmクランクなんて無いし、あったとしても地面に擦る恐れが出てくる。

 

なので身長の10分の1理論は、たぶんですが身長170cm程度の人に170mmクランクを当てはめたというだけのことではないかと思ったりもします。

 

プロレーサーのクランク長を見ても、特に法則性があるともいえなかったりします。

身長 クランク長
Adam Hanson 186cm 180mm
Nairo Quintana 167cm 172.5mm
John Dibben 185cm 170mm
新城幸也 170cm 172.5mm
Peter Sagan 184cm 172.5mm
Richie Porte 172cm 170mm
Fabian Cancellara 186cm 175mm
Caleb Ewan 165cm 170mm

特に法則性がある・・・というわけでもなかったりします。

 

こちらのGCNの動画(海外)では、身長の9.7%という数字が目安とされています。

身長の9.7%なので、身長の10分の1よりも僅かに短くなるというあたり。
けどプロ選手の場合は、必ずしもそうではないです。
まあ、一般人とプロ選手を比較している時点で大きな間違いがあるような気もしないでもないんですが・・・

 

ちなみに私自身は、身長180cmでクランク長は170mmですので、短小戦士と言えます。
見栄だけのためにクランク長180mmとかにしてみましょうかね。

 

で、あくまでも身長をベースに考える傾向があるのですが、根本的な問題として。

西洋人とジャパニーズでは、足の長さが違うよね?

 

一般的にジャパニーズは、胴長短足民族。
あまりいいデータは得られませんでしたが、ネット上の情報を見る限りではこんなイメージのようです。

股下比率
ジャパニーズ 44-45%程度
白人 46%程度
黒人 47%程度

やはりジャパニーズは、股下比率が小さい=短足人種。
でも日本人でも足が長い人もいるし、短めの人もいるし、所詮は平均値に過ぎない。

 

ちなみに股下を計測するときには、マイバットの長さは関係しません。

 

で、クランクって足で動かすものなので、どう考えてもクランク長に関わる要素は足の長さのはずなんですよ。
身長なんてワールドワイドな広すぎる世界で考えること自体に無理がある。
同じ身長175cmの人でも、股下比率44%なら足の長さは77センチ。
股下比率が46%だと80.5cm。

 

ほりゃ、全然違うジャマイカ!となるべきなのに、上半身も含めた身長で考えることに無理があるとしか言いようがなく。

日本人の適正クランク長

自転車の本場はヨーロッパ。
海外で身長の9.7%だよね、といっても、即それが日本人にも当てはまるよねとはならない。
9.7%理論よりはもうちょっと低めの数字になるのではないかと。

 

けどジャパニーズサイクリストの代表格の1人、新城幸也選手は身長170cmでクランク長は172.5mm・・・
まあ、プロ選手の数字は当てになりません。
一般サイクリストが真似するものではないです。

 

過去にもショートクランクの話で少し書いているのですが、

 

ロードバイクとショートクランク理論。
近年、ショートクランクという概念が出てきて、適正といわれる長さよりも短いクランクを使うプロ選手も出てきました。 チームスカイはクランク長非公開ですが、ショートクランクを使っているのでは?という噂も多々あります。 そもそもクランク長が長い、短...

 

ショートクランク理論の続編1。160mm以下のクランクもあるにはあります。
先日書いたショートクランクの話なんですが、 正直言いますと、クランク長の決定には、いろんな要素が関わると思ってます。 例えば、骨盤を立てる人、お辞儀乗りの人、クリートの位置がつま先気味、踵寄り、レーシーな乗り方、コンフォート寄りでアップライ...

 

ロングクランク理論。ショートクランクとは対照的な考えかもしれませんが。
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ショートクランクとパワーの関係性。ショートクランク化で必要とされるパワーはどれくらい?
ちょっと前に書いた、ショートクランク理論の話なんですが、 この記事で、ほかのサイトに掲載されていた計算式を引用したのですが、ご意見を頂きました。 いつも拝見させて頂いております。 少し前の記事なのですがショートクランク理論で書かれているペダ...

 

結局のところ、サドル高をきちんと合わせた上で、上死点で股関節が詰まり過ぎないのが適正クランク長になると思うんです。

クランク長次第でサドル高も当然変わります。
一般的に、サドル高は下死点基準で決めるからです。

 

サドル高って難しいところだと思うのですが、どうも計測方法についてはおかしいと思ってまして。
ロードバイクで走る上で、ポジショニングって大切ですよね。 ポジショニングがしっかり出てないと、どんなにいいロードバイクでも気持ちよく走れません。 ポジショニングの中でも、まず最初に決めるのがサドル高です。 サドル高の決め方は、まあいろいろあ...

 

下死点にペダルを置いて、ペダルに踵を載せてわずかに膝が曲がる程度がベストなサドル高。
なのでクランク長が変われば、サドル高も変わる。

上死点で、股関節が詰まりすぎるとスムーズなペダリングにはならない。
上死点ばかり気にして、短過ぎるクランクを使えばパワーが出ない。

 

上死点では、股関節が屈曲しているわけですが、股関節屈曲の最大可動域まで使うような長いクランクなら、上死点で無理が生じる。

 

前にたまたま前を走っていたロードバイクの人。
左だか右だか忘れましたが、なんか不思議なペダリングをしてまして、どっちかの足が上死点になるときだけ、膝が外側に開く動きをしている。
膝が外に開くというのは、股関節も外に開いている状態。

 

勝手な予想として、何らかの怪我か障害により、左右の股関節の最大可動域が違うのかなと思って見てました。
あれで膝を痛めないのかな??と心配して見ていたのですが。

 

まっずぐ膝を引き上げて、上死点で窮屈ならもうワンランク下のクランク長を検討してみるという感じがベストなのかなと思ってます。
膝下の長さ、大腿骨の長さ、股関節の最大屈曲可動域の3点で決まるのではないかと。

 

それらを網羅したデータを取れれば何か見えてくるのかなと思うのですが。

 

なかなか興味深いとしたら、こちらのもの。

⑮ 脚の長さと、クランクの長さ。
長いクランクはテコの原理で有利ではあっても、脚の長さ、特に大腿骨の長さに対して無理の無いものでなければなりません。 たとえば、同じペダル踏力でも、170mmクランクはテコの原理で165mmクランクよりもトルクを3%増大させることが出来ます。

 

大腿骨の長さか、脚の長さでクランク長を決めるという方式です。
以下、http://samson-strada.com/design_skill/crank/より引用します。

 

大腿骨の長さを基準にしたクランク長(オーシャルテ)

大腿骨の長さ(cm) クランク長(mm)
30 162.0
32 164.8
34 166.6
36 167.4
38 169.1
40 170.0
42 172.2
44 176.0
46 177.1

大腿骨の長さを基準にした適正クランク長ですが、存在しないクランク長が並ぶので計算上の理想値ということでしょう。
また、最も股関節が屈曲した位置(上死点)で、大腿骨が12~15°前下がりになるくらいが適正ともしています。

 

脚の長さを基準にしたクランク長(ザーニ)

脚の長さ(cm) クランク長
競技選手 ホビーサイクリスト
70-75 165.0
76-78 167.5 165.0
79-82 170.0 167.5
83-86 172.5 170.0
87-90 175.0 172.5
91-96 175.0 172.5

こちらはホビーサイクリストと競技選手で分けています(本編ではさらにTT選手という項目も)。

 

このように下半身の長さ基準で決めるほうが、理にかなっているのかなと思うのですが。
身長という広過ぎる指標にすると、股下比率は人それぞれ違いますし。

クランク長が変わるとポジションも変わる

クランク長によってサドル高も変わってくるので、そうなるとハンドル落差まで変わってきます。
その結果ハンドルまでの距離も変わるため、クランク長を大きく変えるとステムなどの交換まで必要になる可能性もゼロではないですし(角度の話)、コラムスペーサーの数も変わりうる。

 

クランク長5mmを短くした場合、理屈としてはサドル高も5mm上がる方向性になります。
シートポストは後ろ向きに傾いているので、そのままだとペダルとサドルの前後位置関係もおかしくなるので、少し前にサドルを出すイメージになるはず。

 

サドルの前後位置の決め方。サドル後退幅は重視されにくいポイントですが、低身長女子にも気にして欲しいところです。
ポジション決めの中でも、最初に決めるべきポイントと言っても過言ではないのが、サドルの前後位置です。 サドルの前後位置と高さが決まらない限り、何も決まらないと言っても過言ではないのがサドルの前後位置です。 サドルの前後位置は、どうやって決める...

 

なのでハンドルまでの距離は大きくは変わりませんが、ハンドル落差が大きくなるので多少の修正が必要になるかもしれません。

 

ちなみにシマノのクランクだと、105グレードに160mmがあるだけで、ほかのグレードでは165mm以上しかありません。

 

160 162.5 165 167.5 170 172.5 175 177.5 180
デュラR9100
アルテR8000
105R7000
ティアグラ4700
ソラR3000
クラリスR2000

低身長の人は160mmが最も短いクランクになるので、他社クランクを検討してもいいのかもしれません。

あと、先日も少し書いたコンポの話とも少し通ずるのですが、

 

人間は結局、いいものを求める。
ぶっちゃけた話。 コンポってこだわりがありますか? 私自身は人それぞれ予算に応じてロードバイクを買うしかないわけで、無理して105以上じゃないとダメとかそういう考えはありません。 けど105以上しか買ったことが無いのですがw まあ、クラリス...

 

ソラとクラリスには、クランク長は3段階しかないんですね。
3段階で5mm刻みなので、事実上他のクランク長を試そうと思えない。
いきなり5mmも変えるのはややリスキーなので、2.5mm変えてみようかと思うはずなので。

 

日本人の成人男子の身長からすると、クランク長167.5mmあたりは需要が多いのではないかと思ったりしますが、それはデュラエースにしかない。
さすがにデュラクランクは高すぎますし・・・

 

前に確か1mm刻みでクランク長を変えることが出来るクランクを開発予定と言っていたメーカーについては、滅亡してしまいましたし・・・
気軽にクランク長を試せるようなラインアップにはなっていないので、実態としてはホビーサイクリストでクランク長をいろいろ試す人も少ないのかもしれません。

 

まあ、105の160mmクランクについては試してみたいと思っている人がそこそこいるんじゃないかと思うのですが。

 




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