ツールドフランス2021で、観客が出したプラカードを出してレースを妨害し、大落車大会に至った事件。

観客が逮捕されたわけですが、驚くべきことに大会主催者は訴えを取り下げたようです。

なぜ?
大会ディレクターは、「事故は大げさに騒ぎ立てられた」と述べ、「よって事態を鎮静化させたい。沿道のファンは気を付けなければならないというメッセージは伝わったはずだから」と述べた。
ツール主催者、大クラッシュの原因つくった観客に対する訴え取り下げ【7月1日 AFP】ツール・ド・フランス(2021 Tour de France)初日に起きた大規模なクラッシュについて、大会主催者は1日、AFPに対し、事故の原因をつくった観客に対する訴えを取り下げたと明かした。
結局のところ、これだけの大騒ぎになって、こういうことをすると世間から叩かれることがわかっただろうから、それが伝わっただけで十分という考えなんでしょうか。
この問題、もちろん観客が悪いわけです。
個人的に前から気になっていたのですが、

ゴール前とかはきちんと柵みたいなので観客の乱入が出来ないようになってますが、山岳ステージだとこんな状況だったりしますよね。
今年のツールでも0:45あたり。
観客がこれだけせり出していても、規制すらされていないという・・・
そういう文化と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、日本だとこうはならないような。
結局のところ、こういう事故が起これば大炎上するし、危険なことなのでもうやめてね!というメッセージ止まりで終わったと言えます。
今後も観客の自主性に任せるということになるんでしょうけど、ちょっと甘くないですかね。
落車して血だらけの選手もいるようですが・・・
民事責任は
あくまでも大会主催者が訴えを取り下げただけなので、選手個人やチーム単位では何らかの動きがあるかもしれません。
ただこういうのって訴えるほうにも一定のリスクがあって、ファンを相手に訴えるのってちょっとイメージが悪いですし、ちょっとしたことで風向きが変わってしまうリスクもある。
まあそもそも、何らかの保険に入っていて、レース中に起きた損害はカバーされているとしたら、訴える理由もなくなってしまいますしね。
どうなるのかは不明ですが、現実的にはこれで終了になってしまうのかなと思われます。
それでいいんですかね。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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