たまたま検索していたところ、引っ掛かった記事。
ちょっと古い記事(2014年)ですが、国土交通省が発表した自転車ナビラインの効果について、検証した内容となってます。
これが全てだとは思いませんけど、見方としてはなかなか鋭いところを見ているなと思いまして。
自転車ナビライン、マンセー現象
国土交通省のデータでは、自転車ナビラインを設置した後、車道走行の自転車が増えたことになってます。
けど実態を見ると、本当にそうなのか?という疑問から検証したようです。
これ、いろいろ捉え方はあると思うのですが。
設置前後での比較で、同じ計測方式を採用しているならある意味では正しい比較とも取れる。
この個人ブログの方の見方も、確かに一理ある。
で、あえて何が正しいとは書きませんが、自転車ナビラインの本当の効果を検証した行政資料って、正直なところまともなものが無いと思ってます。
自転車ナビラインの意味は、自転車を歩道から車道に行かせたいわけです。
昭和45年に歩道通行が解禁され、警察も積極的に歩道通行を促してきた。
この背景は、車道での自転車と車の事故が多かったことが原因のようです(国会議事録でも探してみてください)。
けど歩道を走らせる常識が定着して、平成期には歩道での自転車と歩行者の事故が増えた。
やっぱ車両だから車道に行かせようとした施策の一つが、自転車ナビラインです。
行政系の資料だと、自転車ナビラインは効果が高くマンセーである、という結論がほとんど。
けど調査方法として、歩道を逆向きに走ることを除外して計測しているなら、ちょっと違うんじゃない?とも思う。
ここでいう【歩道を逆向き】というのは、右側の歩道を通行していることを指します。
車道に行かせたいのであれば、車道の左側を走るルール。
右歩道を通行するのではなく、反対へ渡って車道を走るのが正解。
前にサイクリストの記事で、京都の自転車ナビラインが大成功!みたいなのがありました。
あの記事を見て、素晴らしい!マンセー!ハラーショ!と思った人が多いようなんですが、いろいろ見ていくと本当にそうなのか?という疑問が沸いてくる。
しかもサイクリストのコメント欄に、京都在住の方から【実態と違います】みたいなコメントが寄せられたら、何とコメント欄ごと削除w

実際に数えたことはありませんが、生活実感として。
自転車ナビラインが描かれたことで、本当に車道走行が増えているんですかね?
ロードバイクは元々車道がメインですから、ママチャリの話です。
相模原の自転車道
相模原の自転車道の場合、自転車道通行率が極めて高い結果になっています。
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000647920.pdf
場所にもよりますが、自転車道通行率は89~95%と高い数字。
これはもちろん理由があって、
両サイドに、双方向通行の自転車道があるから。
この形式を採用するには、そもそも余剰な土地があることが条件です。
ロードバイク乗りとしてはクソ邪魔な構造なんですが、ママチャリの通行という観点では極めて合理的。
自転車レーンと自転車ナビラインは1方向性。
なので逆向きに進みたい人は歩道を走る結果になる。
しかもレーンもナビラインも車道なので怖いと思う人がいるはず。
相模原の自転車道ですが、以前よりも改良されているような気がするのですが、詳しい経緯まではわかりません。
けど、車道側からも歩道側からも、視認性がいいのが一つの特徴だと思ってまして、
お店に入りたくて左折進入する車からも自転車の存在を見つけやすい。
歩道と自転車道もお互いに視認性がいいので、事故は起きにくい構造なのかと。
歩道自体も広いので、歩行者が自転車道に乱入するケースもほとんどないでしょう。
広島市に新しく出来た自転車道なんて、意味を理解していないランナーが走りやすい場所だと勘違いして走っていたそうですからねw

神戸には、自転車レーンの横の歩道に【自転車通行可】の標識があるそうです。

警察庁の資料を見ても、自転車レーンと自転車通行可の歩道の併存はダメと書いてありますが、高齢者や子供などを考慮して残しているそうです。
たぶんこれも、両サイドの双方向通行の自転車道を作るのが正解なんですが、予算も掛かるし広さも不十分だと考えたのかもしれません。
けど自転車レーンがある限り通行義務があるわけで、道路標識としては完全に間違い。
ロード乗りとしては自転車道が増えるのは勘弁なんですが、ママチャリの通行という面で考えると、両サイドに自転車道(双方向性)がベスト。
けどそんな土地はないということで、ナビラインが増えているのが現状です。
これ自体はしょうがないことですが・・・本当に効果的なんですかね。
データを無条件に信用しない
香川県でゲーム条例が成立して、高校生が意見だとして訴訟を起こしていることをご存じでしょうか。
ゲーム条例というのは、ゲームをする時間などに制限を掛ける条例ですが罰則はありません。
この条例は憲法違反の疑いが高いとして弁護士会なども問題視してますが、罰則がない以上努力義務に過ぎず守る必要性はありません。
ゲーム条例に先立ち、パブリックコメントが実施されたのですが、パブコメ自体が不正なのではないかという疑いも浮上しています。

行政はこういうことをしかねないんですよ。
あんまり詳しくは書けませんが、私も行政訴訟で相手方から証拠を偽造されて提出されましたよw
ドン引きレベルです。
自転車ナビラインで効果が上がったよね、というのは簡単ですが、本当にそうなのか?東京都だけでも毎年5億とか投入してますが費用対効果として合っているのか、そういう検証が無いまま進んでいる気がします。
先日もちょっと書きましたが、一方通行での歩道通行の話。

車道には一方通行規制が掛かっているので、自転車は逆走出来ない。
歩道には【自転車通行可】の標識が無い。
そうなると、13歳未満と70歳以上は合法的に歩道を双方向通行できるのですが、それ以外の年齢層は迂回することになります。
けど管轄署に聞くと、

これが本音だったりする。
何をしたいのやら。
国は、警察は、自転車をどうしたいんですかね。
私にはさっぱりわかりませんw

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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