ちょっと前になりますが、自転車の違反に対し青切符制度を導入を検討する等の目的から警察庁が有識者会議を何度か開くとアナウンスがありました。
それに関係して、「良好な自転車交通秩序を実現させるための方策に関する有識者検討会」の第二回が10月10日にありました。
この中からちょっと気になる部分をピックアップします。
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自転車のルールについてアンケートを実施
以下内容は参考資料4から。
https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/kentokai/02/sankou04.pdf
警察庁は5000人に対し自転車のルールについてアンケートを実施したようです。
有効回答数は5017人、男女比はほぼ半々。
年代による偏りもありません。
回答者の運転免許保有率は、全体で76%(12頁)。
「基本的な交通ルールについては、おおむね7割から9割の正答率であった」(5頁)とありますが、
「自転車の左側通行」に関する正答率は72.2%。
12.9%は右側通行が正解だと思っていらっしゃるそうですが…大前提になるルールの理解が70%程度というのはちょっと驚く。
ただまあ、逆走自転車に「理由」を聞くと、一定の割合で左側通行義務を知らなかったりするので、そんなもんかなとも思う。
逆に比較的どうでもいい「自転車横断帯通行義務」は83.5%が正解。
守ってない理由として高いのは、ルールをよく知らないからが一位。
まあ、自転車関係のトラブル映像がTwitterなどに上がった際に、間違った認識で語り始める人はまあまあいるのと、最近もありましたが存在しないルールを創作して語り出す人すらいる現状をみるとそんなもんかなと感じます。
施行規則が改正されたから信号の意味が変わったなどという、ありもしない話を広めているヤバい人とかいましたもんね。
最近流行りの偽自転車ルールとしては、クルマに追いつかれた自転車はジャンプして歩道に上がれでしたっけ?
免許を持っていても実現不可能なルールを創作する人すらいるのでビックリします。
ちなみにいつからヘルメットが「ルール」になったのかは謎ですが、努力義務をルールと呼ぶのだろうか。
若干不思議に感じたのはこちら。
自転車道(構造分離)よりも普通自転車専用通行帯を望む人が多いこと。
これはそれぞれの用語が意味する構造を理解した上での回答なのか、それとも構造を理解した上で下記のような危険な自転車道が乱立されることを危惧しているのかは謎です。
たぶん、用語が意味する構造を理解してないのではないかと勝手に想像しますが。
今回の有識者会議の全体をみると、自転車に乗っているときのクルマの側方通過、側方間隔に関わるアンケートがまあまああります。
他の資料をみても、警察庁は「追い越し、追い抜き時の側方間隔」について何らかの規定を模索しているのではないかと勝手に予想しますが、刑法上のルールは無いに等しいのが現実。
明確化すべきだと以前から書いてますが、何らかのルールを模索している可能性があります。
ルールの再整理を
以前から書いてますが、自転車のルールは不合理なものがいくつかあり、ルール自体の再整理は必須です。
そこについては警察庁の管轄ですが、例えばこれ。
免許を持っていても自転車のルールを知らない人はいますし、知らない理由を考えたときにそもそも分かりにくい点があります。
ルール自体の再整理は必須と考えますが、謎のルールを創作して広めたがる人についても規制してくれないかと思っている今日この頃。
いまだに「歩道逆走違反」とか「横断歩道で乗ったまま違反」などを主張する人すらいますし、分かりにくいルールを再整理して欲しい。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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