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危うく歩行者と衝突…誰に何の違反が?

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さてこの場合、誰に何の義務があるでしょうか?

https://twitter.com/CoccoTY/status/1719712388084371486

正解はCMの後、すぐ。

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誰に何の違反が?

この場合、義務ベースで考えるとこうなります。

クルマ歩行者
義務徐行義務(42条)直後横断禁止(13条1項)
義務横断歩行者の優先(38条の2)
(横断の禁止の場所)
第十三条 歩行者等は、車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない。ただし、横断歩道によつて道路を横断するとき、又は信号機の表示する信号若しくは警察官等の手信号等に従つて道路を横断するときは、この限りでない。
(徐行すべき場所)
第四十二条 車両等は、道路標識等により徐行すべきことが指定されている道路の部分を通行する場合及び次に掲げるその他の場合においては、徐行しなければならない。
一 左右の見とおしがきかない交差点に入ろうとし、又は交差点内で左右の見とおしがきかない部分を通行しようとするとき(当該交差点において交通整理が行なわれている場合及び優先道路を通行している場合を除く。)。
(横断歩道のない交差点における歩行者の優先)
第三十八条の二 車両等は、交差点又はその直近で横断歩道の設けられていない場所において歩行者が道路を横断しているときは、その歩行者の通行を妨げてはならない

38条の2は歩行者側に違反があったときには適用しない趣旨なので、直後横断が問題ですね。
なので38条の2の違反にはなりません。
なお、交差点に向けて加速した点は徐行義務の観点ではやや疑問が残りますが、具体的な速度がわからないことや、ほぼ徐行の範疇なのかと。

この改正内容の第二点は、従来の第一項および第二項の区別を廃止したことである。改正前の第38条は交差点における交通整理の有無によって第一項と第二項を分けて規定していたが、車両等の義務の内容としてはいずれも「歩行者の通行を妨げてはならない」ことを規定していた。したがって、規定をこのように分けていた実益は、交通整理の行われている交差点において優先の適用を受ける歩行者を「信号機の表示する信号または警察官の手信号等に従って横断している」歩行者に限っていたことにあると考えられるが、本来このような優先の規定は適法な歩行者にのみ適用になると解するのが当然のことであるので(注2)、今回の改正を機にこの区別を廃止したのである。

 

(注2)この点については、改正前の第71条第3号すなわち改正後の第38条第1項の規定についても、信号無視の歩行者に優先権を与えたものでないのは解釈上当然のことであると考えられていた

 

警察庁交通企画課 浅野信二郎、警察学論集20(12)、p37、立花書房、1967年12月

直後横断を禁止している趣旨は、当たり前ですが死角になり事故の回避が不可能になるから。

見た感じでは、直後横断による違反があったのに逆ギレして蹴りを入れた人でしかないのですが、「見通しが悪い交差点の徐行義務」ってこういうことも考えて課している趣旨なので、怠って事故ると普通に有罪になります。

 

最近ちょっと思ったのですが、見通しが悪い交差点で徐行義務がある以上、車両が徐行義務を果たしていれば歩行者はノールックで横断してもだいたいは事故を防げてしまう。
日本の道路交通法って、かなり歩行者保護に傾いてます。

 

なぜ?見通しが悪い交差点で徐行義務がある理由。
一時停止って大切ですよね。 そもそも、一時停止とは「止まる」だけが義務ではない。 一時停止の意味 一時停止って「止まったか」だけの問題ではなくて、交差道路の進行妨害もしちゃいけないので、 (指定場所における一時停止) 第四十三条 車両等は、...

 

以前もちょっと触れましたが、道路交通法上は「優先道路」を進行中なら徐行義務がありません。
これは以前にも書いたけど、本来は優先道路でも徐行義務がありました。
しかし最高裁が条文には書いてない除外規定を作ってしまいまして、警察庁が慌てて条文を改正して明確化した経緯があります。

 

なぜ?優先道路を進行中なら見通しが悪い交差点でも徐行義務がない理由。
読者様から質問を頂きました。 だいぶマニアックな話ですね。 見通しが悪い交差点での徐行義務 左右の見通しが悪い交差点では徐行義務がありますが、42条1号では交通整理と優先道路の場合が除外されています。 (徐行すべき場所) 第四十二条 車両等...

 

警察庁は何がなんでも「見通しが悪い交差点の徐行義務」を死守したかった、しかし最高裁の判決を無視できず渋々「優先道路は除外」にしたのだと読み取れますが、死守したかった理由って横断歩行者がメインなんじゃないかと思われます。

世の中は

直後横断の違反をして逆ギレしている人にしか見えませんが、結局のところ直前直後横断が必ずしも遵守されないから徐行義務があると考えるしかないのかもしれません。

 

ちなみにですが、直前直後横断って民事過失割合として「歩行者100%」にした判例がいくつかありまして。

判例状況
東京高裁 平成27年8月6日夜間、片側二車線道路(優先道路)を見通しが効かない脇道(交差点)から直前横断。車両の無過失を認めた。直前横断では38条の2の適用はないと説示。
新潟地裁長岡支部 平成29年12月27日夜間、片側二車線道路を中央分離帯から横断。中央分離帯上にある樹木と被害者の背丈が同じなことや、車両側からすると逆光になり中央分離帯上の歩行者を視認不可能と判断。車両の無過失を認めた。
最高裁  昭和45年1月22日車列間横断。被害者は5歳。車両の無過失を認めた。

 

歩行者の車列間横断(直前横断)と過失。
ちょっと前に、「歩行者横断禁止」の道路で歩行者が横断し事故になった場合の過失割合をいくつか挙げましたが、 過失割合の幅はかなり広く、「歩行者横断禁止」自体が大要素と見ているわけでもありません。 逆に、「歩行者横断禁止」ではない道路において車...

 

歩行者の直前横断と38条の2。
いきなりですが質問です。 深夜、クルマは法定速度以下の時速56~57キロで片側二車線道路(幹線道路)を進行していたところ、塀があり見通しが効かない非舗装の市道から歩行者が横断。 歩行者が車道に進出したとき、両者の距離は約13.4mしかありま...

 

直前直後横断に罰則がない理由は、道路交通取締法時代には罰則があったけど罰則で縛るよりも被害者になる歩行者自身の遵守精神に期待して…みたいな話。
まあ、車両側が徐行義務を果たしていればほとんどの場合は事故にならないとはいえ、蹴るのはさすがに違うと思う。

 


コメント

  1. ゆき より:

    当該ポストが削除された模様です。
    それらしきポスト
    https://twitter.com/CoccoTY/status/1720087554580758788

    • roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      あれ?消されていたのですね。
      もったいないというか…

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