ちょっと前になりますが、「乙女ギアは蔑称」みたいなのを見ました。
乙女ギアという言い方はまだあるんだ…という驚きもありますが、乙女ギアって要は「デカイスプロケ」や「低いギア比」のこと。
そもそも、乙女ギアってバカにする表現なのかやや疑問が残りますが、真相はわかりませんが乙女ギアの由来についてこういう話を聞いたことがある。
湯島天神には緩やかな坂の「女坂」と、急な坂になっている「男坂」がありますが、一つの目的地に対して2つの坂があるときに、緩やかな坂を「女坂」、急な坂を「男坂」と呼ぶケースは全国的にまあまああります。
これが「男ギア」「女ギア」の語源で、さらに変化して「乙女ギア」と呼ばれるようになったのだと。
これが男女差別的な発想なんだと言われてしまえばそれまでですが(そもそも「乙女ギア」の語源がこの説なのかも不明ですが)、差別的な発想から生まれたわけではないような気がする。
ちなみに私は「乙女ギア」という言葉は基本使いません。
理由はシンプルです。
何Tから乙女ギアと呼ぶのか定義があるわけではないので、定義がないフレーズを他人との会話に入れると齟齬が生じて面倒だから。
最初から「ロー34T」とか「11-32」などと具体的に言った方が早いからですね。
他人と会話するときに、共通の定義がないフレーズを入れるとまあまあややこしい。
ちょっと前に挙げた「巡航速度」なんかも意味合いは似ている。
人によって「巡航速度」が指す意味がビミョーに違うことがあるので、話が噛み合わないことがあるのよね。
「乙女ギア」にしても、どこからが乙女ギアなのか人それぞれ感覚が違うと思う。
「これは乙女ギアだ!」、「いや、乙女ギアではない!」みたいな無駄な争いをしてもしょうがないので、共通定義がないフレーズは避ける…かな。
まあ、時代が時代だけに「乙女ギア」を蔑称だと捉える人もいるのかもしれませんが、「女坂/男坂とは何事だ!」などと発狂する…のだろうか。
「ソフト坂」「ハード坂」みたいに改名した方がいいのかもね笑。
ちなみに、女子がたくさん通るから親しみを込めて「女坂」と呼ばれる場所もあるそうです。
「乙女ギア」ってバカにする表現で使っているのかはわかりませんが、なんかいろいろ大変なんだなあと。
最近思うのですが、どんな表現を使っても一部(もしくはごく一部)は不快に感じたりする。
例えば「ティアグラあたりがバランスがいいんじゃない?リア10枚あるし」みたいに勧めると、「ソラやクラリスはバランスが悪いだと!」みたいに曲解する人もいる。
単なる相対的な概念で示しただけなのに、「ソラやクラリスはバランスが悪い」と言ったことにされたりするので、そんなこと言ってないのに…と絶句する…こともある。
「譲る義務はない」という法律解釈を書くと、「譲ってはならない」と曲解されて非難されたりもする。
「譲る義務がないこと」は「譲ったとしても問題があるわけではない」になるはずなのに、なぜ曲解するのだろうか。
以前「サイクルイベントでサイクリストがカネを使わない理由」を書いたところ、ダメサイクリスト呼ばわりされまして。
「お金を使うように呼び掛けるべきだ」みたいな話も来たのですが、書いた真相は「なぜカネを使わないのか理由を分析しなければ、使うようにはならないでしょ?精神論で片付けたところで何も変わらない」。
けど「カネを使わないことを正当化したダメサイクリスト」呼ばわりされる。
全然違う趣旨で書いたのに…
誰かが曲解する可能性まで考えて表現しないとどこからかケチがつくのも不思議ですが、そこまで考える必要があるのかな。
どんな表現を使っても、一部(もしくはごく一部)は不快に感じたりする世の中ですから…
箱根駅伝、駒沢大学監督の「男だろ!」にしても一部では過剰に反応していた気がするけど、監督と選手の関係性で当事者間の話なので第三者が口を挟む問題ではないように思う。
選手が不快に感じていたならともかくとして。
ちなみに乙女ギアの由来が「男坂」「女坂」なのか真相はわかりません。
どちらにせよ、わざわざ使うフレーズではないのでどうでもいい。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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