先日、自転車レース中に大会運営車両が選手に追突する事故がありましたが、
主催者から発表が出ています。
2024年5月19日に開催したStage2において、大会車両とレース中の選手との事故が発生し、10周回完了時に競走を中止いたしました。
まずは、事故によりお怪我をされた選手の1日も早い回復を願ってやみません。
また、参加された選手・チームのみなさまは、このような形でレースを終わらせることとなりましたことをお詫び申し上げます。
事故詳細につきましては、警察案件でありますので現状でお答えすることはできないことをご理解ください。ご報告につきましては本ホームページにて行います。
kisomura2days.com
しかし。
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対応がおかしいから不満が出るのでは?
レース中に大会運営車両が選手に追突すること自体があってはならないことですが、起きてしまった以上は運営車両の責任です。
しかしこのように不満が出るのは、シンプルに対応がおかしいからなのではないかと。
全力で謝罪し、全力で非を認めるべき話なのに説明がないから不満が出るのではないでしょうか。
以前「ショップにオーバーホールを依頼したら壊されてぐちゃぐちゃにされた」みたいな案件が炎上してましたが、あれにしても「壊した」ことよりも「連絡すると言いながら連絡してこない」とか「結局改善してない」など「やらかした後の対応」がおかしいから不満を持つ。
実際に事故が起きてしまった以上、当事者としては説明を求めるのは当然。
しかし説明もないとなると、何か隠しているのか?などと疑心暗鬼になるのが人間。
運転者の責任
レース中の交通規制が掛かっている場所であっても道路交通法の適用はあるので、運転者は安全運転義務違反(70条)と付加点数で処理されるのかと。
原判決挙示の実況見分調書によれば、被告人が無免許で大型特殊自動車(ロード・ローラー)を運転したとされる原判示第一の道路は、長野県々道にして、本来、一般通行の用に供する道であつたことが明らかであるから、道路法第2条第1項、第3条第4号所定の道路にあたり、したがつて、道路交通法第64条、第2条第17号、第1号により、本件自動車の如き車両等の運転には免許を要する道路交通法上の道路と認められることもまた明らかである。所論は、被告人が本件自動車を運転した区間は、道路工事のため、道路標識をもつて一般の通行が禁止された場所であるから、道路交通法にいわゆる道路ではない旨、縷々主張するが、所論のような通行の禁止は、道路管理者が、一定の場合に、道路の構造保全、または、交通の危険を防止するため、一時的に行なう道路管理上の措置に過ぎない(道路法第46第1項、第48条第1、2項参照)のであり、むしろ、道路本来の目的効用を達成するための措置であつて、それが道路たることを否定するものではない。これを、運転免許制度の趣旨からみても、同制度は、道路における車両による危険の防止を図らんとするにあるものであるところ、所論のような通行禁止の標識のみをもつてしては禁止区間内に一般通行人が立ち入ることを完全に防止しうるものではないのみならず、右にいわゆる危険とは、ただに一般通行人に対する危険に限らず、所論のような通行禁止区間内において工事に従事する者、あるいは、同区間内に存する物に対する危険等、ひろく、一切の危険を含むものと解すべきであるから、たとえ、所論のように道路標識が設置されて一般の通行が禁止され、かつ、被告人の運転した自動車が工事用の自動車で、その運転区間も右通行禁止区間内に止まるとしても、本件の如き自動車の運転に免許を要しないものとする合理的根拠とはなしがたい。以上の諸点に関する所論はすべて独自の見解というほかなく、論旨は採用の限りではない。
東京高裁 昭和42年5月31日
もちろん選手には道路交通法が適用されませんが、運営車両の不始末には適用されます。
しかし、昨年のツールド北海道では一般車両との衝突事故があり、福岡国際マラソンでは大会運営車両が選手に追突して重傷事故。
過去には箱根駅伝にて、大会運営車両が観客に突っ込んでます。
いろいろ緩みがあるのですかね。
けど、被害者本人に対する十分な説明すらないとなると、そりゃ不満に繋がるわな。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
警察案件でも自己に不利益になることも正直に警察に証言するつもりなら先に公表しても問題ないはず
自己防衛をはかるならそう言えば良いのに、まるで警察に止められてるみたいな言い方する組織多いですね
コメントありがとうございます。
何か重大な問題があるのかと疑ってしまいますよね。