以前はギガドライブなどロードバイクも作っていたドイツのセンチュリオンですが、最近はメッキリと名前を聞かなくなりました。
ドイツ本国サイトを見ると力を入れているのはE-BIKEばかりですし、メリダと協力関係になってからはメリダにレーシング/スポーツバイクを任せて、センチュリオンは実用車メインになっている気がする。
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CENTURION VARIO
Vario R960i - CenturionVario R960i
CENTURION VARIOはこの通りカーゴバイク(E-BIKE)ですが、より多くの荷物を運搬するために開発された自転車。
標準装備でフロントとリアのラックが付属するだけでなく、小さなフロントバッグとリア用の大きなバニアバッグが2つ付属します。
ただし運搬する対象は「モノ」だけではなく、ワンタッチでチャイルドシートを2つ追加して子供載せ自転車にもなる。
ちゃんと子供の足をスポークに巻き込まないためのプロテクターもついているし、バニアバッグに荷物を載せてさらにチャイルドシートを使うことも想定してるのかな。
最大180kgまで耐えられる頑丈さがあります。
タイヤはSCHWALBE PICK-UPというカーゴバイク用タイヤで、フロントが26インチ、リアが24インチ。
あまり馴染みがないタイヤなので調べてみると、ダブルカーカス構造で耐パンク性能を高めたタイヤらしいけど、24×2.35で重量は1150g。
26×2.35で1250g。
人力バイクでこんなモンスター級タイヤがついていたら泣いてしまいますが、E-BIKEだし関係ないか。
一般的なロードタイヤの5倍以上の重さと考えればいいけど、もっと謎なのはこのタイヤ自体はクリンチャーです。
しかしリムはチューブレスレディ。
ドイツ人はカーゴバイクをチューブレスで運用するのか??
ニッポンの子供載せ自転車でチューブレス(レディ)タイヤが採用されている事例があるのか謎ですが、そもそもニッポンではカーゴバイクってほとんどないしなあ…
Vario – Die neue Vielseitigkeit - Centurion
頑丈なセンタースタンドはハンドルについているリモートレバーによってロックが掛かり、転倒を防止。
盗難防止のための鍵は、ABUS Bordoを取り付けるためのマウントが標準装備されているため、頑丈さに定評があるABUSのロックをスマートに収納できるようになってます。
そういや日本のママチャリって馬蹄錠が主流ですが、ヨーロッパは違うのかな?
わざわざABUSの折り畳みロックを使う前提にしてますが、オランダなんかも自転車の窃盗は多いみたいですが最初から有名処のロックを使う前提にしてある。
もちろん、前後にライト付き。
カーゴバイクは
そもそもニッポンにおいては生活の中でカーゴバイクを使う発想がないというか、チャイルドシートをワンタッチで付け外しして荷台にしたりチャイルドシートにしたりという発想すらない。
買い物にいって重たいものを買って自転車で運ぶという発想もないし、重たいものはネットスーパーの宅配やクルマで買い物になるかと思うけど、こういう自転車って日本の生活だとたぶん不便なんですよね。
というのも、スーパーなどにある前輪差し込み型駐輪場は太いタイヤには対応してないし、いわゆる普通自転車ではない非普通自転車は歩道通行できないなど一般人には使いにくい。
ちなみにこのセンチュリオンのVario R960iっておいくらだと思います?
Boschのモーターがついていて、変速はスラムの1×11。
フロントはサスペンションフォーク(トラベル80mm)になっていて、タイヤはシュワルベのカーゴバイク用タイヤ。
お値段は海外サイトを見ると5999ユーロ、日本円にすると約102万…
ドイツでもきっと高級自転車扱いなんだと思うけど、確かにここまでいろいろ揃っていたら生活の足としては十分なんでしょうかね。
この値段だからAbusのロックを前提にしてあるのかもしれません。
盗まれたらわりと泣いてしまう自転車です。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
公式サイトを見ると
「CENTURION: Vario が 2024 年のカーゴバイク・オブ・ザ・イヤーに選出」と書いてあり、ドイツはそんなにカーゴバイクが多いのか、と思ったら、その賞はオランダのものでした。
さすがに、ヨーロッパ各国でカーゴバイク・オブ・ザ・イヤーをやるほどには出てないのでしょうけど、ヨーロッパ全体では、それなりにメーカーも車種も多いのでしょうね。
日本では、このあたりの需要は、電動アシスト自転車と、ミニバイク、軽自動車が既に市場を取り合いしているので、入り込む余地は無さそうです。道路事情の面も大きいですね。
コメントありがとうございます。
オランダはカーゴバイクがそれなりに普及しているようですが、このカーゴバイクはお値段がかなりするので、実質的にクルマ代わりに買う人が多いのかもしれませんね。