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自転車が歩道⇒車道にノールック飛び出しでバスと衝突。

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自転車に乗って車道を通行中でも、歩道⇒車道にノールック飛び出ししてくる自転車に悩まされることは度々ありますが…

警察によりますと、路線バスが片側2車線の道路の歩道側を走行していたところ、男子高校生が乗っていた自転車が歩道から車道に飛び出し、ぶつかったということです。

この事故で自転車に乗っていた16歳の男子高校生が骨盤の骨などを折る重傷です。また、バスが急ブレーキをかけたことで乗客の女性2人も腰に軽いけがをして病院に運ばれました。

バスの男性運転手(31)は警察に対し、「自転車が出てきたのでブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話しているということで、警察が事故の原因を調べています。

路線バスと16歳の高校生が運転する自転車が衝突する事故 神奈川・平塚 | TBS NEWS DIG (1ページ)
けさ、神奈川県平塚市で自転車で登校していたとみられる男子高校生が路線バスとぶつかり、骨盤の骨などを折る重傷です。午前7時半ごろ、平塚市見附町で「路線バスと自転車の交通事故です」と近くにいた人から119番… (1ページ)

まあまあよくある事態ですが、笑えない。

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歩道⇒車道にノールック飛び出し

歩道⇒車道にノールック飛び出しは道路交通法25条の2第1項でいう「横断」に該当します。

(横断等の禁止)
第二十五条の二 車両は、歩行者又は他の車両等の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外の施設若しくは場所に出入するための左折若しくは右折をし、横断し、転回し、又は後退してはならない

民事責任を考えるベースは進路変更態様なので、基本過失割合はこちら。

歩道⇒車道にノールック飛び出しした自転車 バス
20 80

判例でみると、自転車過失を30%にしているものもあるので、細かい状況次第で変わります。
路外退出横断自転車と直進車の場合は基本過失割合は30:70になりますが、どちらの態様とみるか次第なのかも。

 

で。
この事故って被害者は自転車のみならず、バスの乗客も含まれます。
バスの乗客に対する加害行為をしたのは誰なのか?というと、自転車に乗った高校生になるのよね(バス運転手も加害者になりますが)。

バスの乗客は軽症のようだし、加害者でもある高校生が重傷を負っていることから高校生に対して刑事処分があるかはビミョーですが、同種事案だと重過失致傷罪で処理されていたりする。
もちろん、ノールック飛び出しした自転車が重過失致傷罪。

 

例えばこの事故。

先日の判例についてちょっと補足。
先日挙げた判例なんですが、 ちょっと補足。 なぜ車道ロードバイクにも5割の過失が付いたか まず、事故の前提から。 ・原告(ロードバイク)は車道を通行していた。 ・被告(自転車)は歩道を通行していた。 ・歩道には配電ボックスがあり、被告の身長...

歩道⇒車道にノールック飛び出しした自転車と、車道を通行していた自転車が衝突した事故。
ノールック飛び出しした自転車は高校生ですが、重過失致傷の非行事実で保護観察処分にされていたりする。

 

自転車は被害者でもあるけど、バスの乗客に対しては加害者でもあるので、理屈の上ではバスの乗客に対する弁済は自転車の高校生とバスの共同不法行為なのよ。
もちろん、バスの乗客に落ち度があるわけもないだろうから、バスの乗客に対してはバスと高校生が連帯して損害賠償をすることになる。
現実的にはバスが入っている自賠責保険で足りるだろうけど。

民事の過失割合については

道路交通法上は歩道⇒車道にノールック飛び出ししたほうが悪いとして、民事の過失割合はそもそも「どっちが悪いか」を示すものではないし、仮にですよ。
民事責任上、自転車の一方的な過失(100:0)として処理された場合、まあまあ困るのは被害を受けたバスの乗客だったりする。

 

自転車が無保険なら、被害を受けたバスの乗客はきちんと賠償されるか怪しくなりますから…

 

民事の過失割合って強者対弱者の関係性においては「どっちが悪いか?」の指標にはならなくて、賠償責任上の概念でしかないけど、民事の概念は平等ではなく公平。

このように判示されている判例もあります。

ところで、(2)で述べたような、本件マンションのスロープで危険なスケートボード遊びをし、しかも、間近に迫っている加害車両に気付くことなくスロープを滑り降りた亡被害者の落ち度と、(3)で述べた被告の落ち度とを単純に比較するならば、被告の主張するように、亡被害者の落ち度の方がより大きいと言えるだろう
しかし、交通事故における過失割合は、双方の落ち度(帰責性)の程度を比較考量するだけでなく、被害者保護及び危険責任の観点を考慮し、被害者側に生じた損害の衡平な分担を図るという見地から、決定すべきものである。歩行者(人)と車両との衝突事故の場合には、被害者保護及び危険責任の観点を考慮すべき要請がより強く働くものであり、その保有する危険性から、車両の側にその落ち度に比して大きな責任が課されていることになるのはやむを得ない。特に、被害者が思慮分別の十分でない子供の場合には、車両の運転者としては、飛び出し事故のような場合にも、相当程度の責任は免れないものというべきである。

 

平成15年6月26日 東京地裁

「過失割合」という用語にするから「どっちが悪いか?」の概念だと勘違いしやすいけど、「賠償責任分担割合」というほうが適切なのかも。
過失割合だと、過失の大小を純粋比較しているかのような錯覚に陥るけどそうではない。

民法722条2項の過失相殺の問題は、不法行為者に対し積極的に損害賠償責任を負わせる問題とは趣を異にし、不法行為者が責任を負うべき損害賠償の額を定めるにつき、公平の見地から、損害発生についての被害者の不注意をいかにしんしゃくするかの問題に過ぎない

最高裁判所大法廷 昭和39年6月24日

これって以前挙げた「犬のリード事故」でもそうだけど、警察が行った実験でも「犬のリードは視認困難」としながらも、自転車過失が80%になるわけ。

イッヌは無事??
こちらの件ですが、 そもそも犬はケガしなかったのか?と思う人がいる様子。 一審判決によると、「犬の治療費」として原告(歩行者)が請求し、被告(ロードバイク)は犬の治療費について争わずに認められてます。 なのでイッヌはケガしたものと思われます...

強者対弱者の関係性においては、過失割合とは過失の大小を示すものではないし、賠償責任分担割合と呼ぶほうが適切。

 

刑事事件としては自転車の高校生は重過失致傷罪、バスの運転者は過失運転致傷罪の被疑者として取り調べを受けることになりますが、予見不可能/回避不可能ならバスの運転者は不起訴かと。
容疑がかかることと、容疑が確定することは別問題になりますが、歩道⇒車道にノールック飛び出しした事故について重過失致死傷罪を適用した事例はまあまああるし、何よりケガするのが必ずしも飛び出した側ではないのでちゃんと確認しないとダメだよね。

 

自転車に乗った高校生は被害者でもあり、加害者でもあるので。


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