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モペット逆走で危険運転致傷実刑判決。

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昨年世田谷で起きた「モペット逆走事故」について、危険運転致傷(無免許加重)と犯人隠避教唆で懲役3年の実刑判決が出たらしい。

【速報】「被害者は重い障害残り結果は極めて重い」“モペット”で一方通行を逆走し男性に大ケガ…無免許危険運転致傷罪で大学生(22)に懲役3年の実刑判決 東京地裁|日テレNEWS NNN
ペダル付き原付バイク「モペット」を無免許で運転し、自転車に乗った男性に衝突し大ケガをさせた罪などに問われた大学生の藤井愛斗被告(22)に対し、東京地裁は21日、懲役3年の実刑判決を言い渡しました。

報道によると、危険運転致傷のうち通行禁止道路(2条8号)を適用し、無免許加重にしたものと考えられる。

(危険運転致死傷)
第二条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
八 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

政令で定める通行禁止道路はこちら。
施行令

(通行禁止道路)
第二条 法第二条第八号の政令で定める道路又はその部分は、次に掲げるものとする。
二 道路交通法第八条第一項の道路標識等により自動車の通行につき一定の方向にするものが禁止されている道路又はその部分当該道路標識等により一定の条件に該当する自動車に対象を限定して通行が禁止されているものを除く。

こんな危険な運転をしたから実刑は当然だ、といいたいところですが、重大な疑義がありまして。

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処罰法の「通行禁止道路」と「自転車を除く」

何が疑義かというと、事故現場の一方通行道路はGoogleマップでみると「自転車を除く」になっている。

補助標識の「自転車」とは普通自転車を意味しますが(標識令「車両の略称」)、ややこしいことに補助標識の「自転車」には特定小型原付を含むとしている。

三 「車両の種類((503―A))」を表示する補助標識の意味については、当該補助標識のうち、普通自転車が本標識が表示する交通の規制の対象となる車両であることを示しているものについては特定小型原動機付自転車も当該本標識が表示する交通の規制の対象となる車両であることを示すものとし、普通自転車が本標識が表示する交通の規制の対象となる車両でないことを示しているものについては特定小型原動機付自転車も当該本標識が表示する交通の規制の対象となる車両でないことを示すものとする。ただし、特定小型原動機付自転車が本標識が表示する交通の規制の対象となるかどうかを別に示しているものについては、この限りでない。

つまりこの標識の場合、普通自転車と特定小型原付は逆方向に進行できる。

そしてここからが問題。
処罰法でいう「自動車」とは、道路交通法でいう自動車と原付だと規定している。
つまり処罰法でいう自動車には特定小型原付を含む

(定義)
第一条 この法律において「自動車」とは、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第二条第一項第九号に規定する自動車及び同項第十号に規定する原動機付自転車をいう。

施行令

(定義)
第一条 この政令において「自動車」とは、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「法」という。)第一条第一項に規定する自動車をいう。

そして処罰法でいう通行禁止道路の定義はこれ。

(通行禁止道路)
第二条 法第二条第八号の政令で定める道路又はその部分は、次に掲げるものとする。
二 道路交通法第八条第一項の道路標識等により自動車の通行につき一定の方向にするものが禁止されている道路又はその部分(当該道路標識等により一定の条件に該当する自動車に対象を限定して通行が禁止されているものを除く

要はこの標識の場合、特定小型原付(処罰法では自動車)の逆向き進行は許されているのだから、一方通行規制は「クルマ、オートバイ、一般原付」に限定されていることになってしまいますよね…

そうすると処罰法2条8号でいう通行禁止道路の構成要件を満たしていないのに、通行禁止道路を適用して有罪にしたのではないか?という疑問が出てしまう。

違うと信じたいが

結局のところ、

①実は「自転車を除く」の補助標識がない一方通行だった
②アルコール酩酊運転など違う態様の危険運転致傷を適用した
③私の解釈が間違っている

どれかならセーフですが、何回読んでも解釈が間違っているようにも思えない。
もし、「自転車を除く」の一方通行なのに通行禁止道路(2条8号)を適用して判決が確定したとすると、構成要件に合致しないのに有罪にしたことになってしまい、憲法違反になるから非常上告が発動するしかなくなる。
そうすると危険運転致傷が無罪になり、無免許加重も取消になり、犯人隠避教唆のみが残るけどこれで実刑はムリがあるから話がややこしくなりかねない。

 

実は「自転車を除く」ではなかったとか、酩酊運転を適用したとかそういうオチならいいんだけど、嫌な予感がするのは私だけでしょうか?
もし「自転車を除く」なのに通行禁止道路を適用したなら、判決確定前に検察官が控訴し、訴因変更しないとまずい気がする。

 

そもそも通行禁止道路(8号)ですが、特定小型原付が登場したことによりほとんどの場合に適用できない死文になっている気がするのよ。
そして道路交通法は警察庁、処罰法は法務省と管轄が違うことから、このバグを見逃しているような気がする。

 

私の解釈がおかしいと思う方は是非指摘してください。
もし私の想像通りのシナリオだったなら、非常上告発動で大問題になりそうな気がするのよね。

 

判決文を見たいところですが、東京地検に聞けば教えてくれるのかな?

コメント

  1. ぴんこ より:

    特定小型原付ではなく、ペダル付電動バイク(写真をみるかぎり特定小型の大きさではない)を無免許で、さらに飲酒後に、時速33キロ出して一方通行道路を逆走(モーター出力は不明ながら少なくとも一般原付以上なので禁止)したからみたいですね。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      その通りです。
      もしかして記事に書いた趣旨を勘違いされたのかなと思ったのですが、「被告人車両が特定小型原付か?」の話ではなくて、「危険運転致死傷罪の構成要件上、当該道路が特定小型原付の逆向き進行ができる場合には、たとえ被告人車両がクルマであっても通行禁止道路に該当しなくなる」という話です。

  2. カモがネギしょってる より:

    モペットは特定小型じゃなくて一般原動機付自転車だったと思います。昨年くらいに法律が変わったはず。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      モペットはおっしゃる通り一般原付ですよ。

  3. 電動キックボード乗り より:

    ご自分の認識が間違ってるのを素直に認めればいいのに、見苦しい言い訳して誤魔化さないでください。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      ??

      最初から「無免許加重」と書いているように、免許が必要な一般原付という前提で書いているのですが…どこが間違っているとお考えなのかご教示ください。
      こちらが書いたのは要約すると「自動車運転処罰法2条8号でいう通行禁止道路は、全ての自動車(処罰法では原付含む)が一方通行規制されている道路のみ」を指すのだから、特定小型原付が逆走可能な当該道路に2条8号を適用できないという話を書いています。
      処罰法2条8号でいう通行禁止道路を要件を満たさない道路の場合、たとえ四輪車が逆走しても2条8号「通行禁止道路危険運転致死傷罪」は適用できませんが…

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