何年か前に東海道・山陽新幹線において「特大荷物スペース付き座席」が登場してますが、

要はこれ、車両の最後部座席裏のスペースを「特大荷物スペース」とし、最後部座席+特大荷物スペースを予約することでここを使えるという仕組みです。
輪行袋は特大荷物スペースを使うしかないので、東海道・山陽新幹線で輪行するには予約必須ですが、以前から指摘されている問題点として
特大荷物スペース付き座席を予約してない人が特大荷物スペースを使っている
というトラブルが多い。
車掌さんを呼べば解決するだろうけど、さらに混乱が広がりそうなシステムが7月から始まります。
特大荷物「コーナー」が予約不要化に
東海道・山陽・九州・西九州新幹線への特大荷物のお持ち込みについて東海道新幹線 特大荷物は予め荷物置場付の座席をご予約ください。事前予約制・2020年5月乗車分からスタート!
東海道・山陽新幹線には「特大荷物スペース付き座席」と「特大荷物コーナー付き座席」というのがあり、
・特大荷物スペース→最後部座席裏
・特大荷物コーナー→デッキ
このようになっている。
現状では特大荷物スペース付き座席も特大荷物コーナー付き座席も予約制ですが、2025年7月から「コーナー(デッキ)」については予約不要化するんですね。

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044215.pdf
つまりこうなる。
| 特大荷物スペース | 特大荷物コーナー | |
| 場所 | 最後部座席裏 | デッキ |
| 現状のルール | 予約制 | 予約制 |
| 7月からのルール | 予約制 | 予約不要 |
デッキにある「特大荷物コーナー」は予約不要になる(試験的らしいが)。
それの何が懸念なのかというと、
デッキの「特大荷物コーナー」が事実上早い者勝ちルール化するので、最後部座席裏の「特大荷物スペース付き座席」の予約が取りにくくなることも予想される。
若干迷走している気がする
たぶん今回の件は、デッキにある「特大荷物コーナー」が予約制だと知らない人が多く、使いたいのに使えないというトラブルに対応する改正だと思われる。
また、「予約していたのに無予約者がすでに使っていた」というトラブルに対しても、早い者勝ちルールにすることでそのトラブルがなくなるとも言えるんだけど、
現実的にはどっちが好ましいルールなのか悩ましい気がする。
特に外国人観光客は新幹線のルールなんて知るわけもないし、知っていることを期待できないから早い者勝ちルールにしたほうが合理的なのかもしれない。
けど7月以降も最後部座席裏の「特大荷物スペース」は予約制。
現実には無予約者が勝手に荷物を置いていることが頻発しているようなのですが、デッキの「コーナー」が予約不要化することで「スペース」までおかしな影響が出る気がする。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。




コメント
座席後ろのスペースのほうが、無予約トラブルが多かったのか、
あるいはデッキのほうは、予約不要と思ってる人が多かったのか。
外国人乗客のトラブルが多そうですが、外国人向けの安価な乗り放題チケット(ジャパンレールパス)を販売するときに、ちゃんと注意すればよいかとは思うのですが。
コメントありがとうございます。
たぶん注意程度では手に負えない事態なんじゃないですかね。
早い者勝ちルールにしたほうがまだ分かりやすいという考え方もありますし。