運転レベル向上委員会の人が頻繁に語る「行政処分は第一当事者のみ」についてはガセネタで、そのような法律もなければしきたりもないのですが(警察にも確認済み)、
運転レベル向上委員会から引用
高速道路に駐車していた車両に追突し、被追突車が逃走したことで、逃げた被追突車が第一当事者になるのだと解説している。
「第1当事者」とは、最初に交通事故に関与した車両等(列車を含む。)の運転者又は歩行者のうち、当該交通事故における過失が重い者をいい、また過失が同程度の場合には人身損傷程度が軽い者をいう。
用語の解説|警察庁Webサイト
要はこの事故は2つの異なる事件になっている。
「追突事故(第一事件)」と「逃走(第二事件)」という別事件になるわけで、事故後の逃走行為によって追突事故の過失が逆転するわけがないのよね。
危険防止措置義務(72条)は、「交通事故があつたときは」として事故後の措置について定めているのでして、事故の過失とは関係がない。
関係ないから併合罪になるという見方もできるし。
この人は「犯罪又は義務発生の行為点」という考え方がないから支離滅裂な話になるのだと考えられますが、
「行政処分は第一当事者のみ」というガセネタを強行するために、強引に第一当事者の定義を歪ませて第一当事者と第二当事者を逆転させているのよね。
一般に追突事故は追突した側の過失が大きいのは当たり前な話。
しかし被追突車(いわゆる第二当事者)が逃げたとなると、運転レベル向上委員会が力説する「行政処分は第一当事者のみ理論」だと第二当事者が逃走すると救護義務違反の行政処分すらないことになってしまう。
普通なら「行政処分は第一当事者のみ」というガセネタを撤回して正しい解説に戻すところ、ガセネタにガセネタを被せて「逃げたから第一当事者になる」というガセネタを強行する。
間違いはいつか辻褄が合わなくなるのが常ですが、第一当事者の定義が「当該交通事故における過失が」としていることからも明らかなように、事故後の違反は関係ないのよね。
ちなみにですが、理屈の上では第一当事者より第二当事者の行政処分が重くなることはあり得ます。
例えば右直事故のほとんどは、右折車の過失が大きい。
しかしたまたま直進車が無免許運転だったなら、事故とは関係なく無免許運転の行政処分がある。
間違いに間違いを重ねるという愚行に走る前に、間違いを認めて訂正することって大事なのよね。
まあ、あまりにも間違いが多いところをみると単純に向いてない人としか言えないのですが。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
コメント
記事のタイトルとTOP画像のタイトルが微妙に違うので笑ってしまいました。
いや、微妙というか、「過失と故意の違い」なので、大きく違うのか・・・。
コメントありがとうございます。
これ、生成AIなんですよ。
タイトルがズレた理由はわかりません。
検索で、「ウソ」のほうが出ないように、テキストは「間違い」にしたのかと思いましたが、違うのですね。
最近のTOP画像が、テキストの画像化になってるのは、生成AIなんですね。
生成AIは、そのまま画像化するのではなく、自己主張がしたかったのかもしれません。
コメントありがとうございます。
なぜこうなったか、経緯を思い出せないのです笑