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カーボンキラーとはどういう意味だったのか?

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ずいぶん前に書いた記事について、

読者様
読者様
ハイエンドアルミバイクをカーボンキラーと呼ぶのは、結局カーボンのほうが優れていることの表れなのではないでしょうか。
カーボンバイクを「アルミキラー」とは呼びませんし…

という意見を頂きました。

 

そもそも「カーボンキラー」という言葉は単なる宣伝文句なのであまり深い意味はない気がする。
というのも、例えばレースシーンにおいてはハイエンドアルミと低価格のカーボンフレームを比較すると、ハイエンドアルミのほうが良く走るなんてことはあるわけでして。

 

要はカーボンキラーという宣伝文句は、「カーボンのほうが常に優れている」という思い込みに釘を刺すようなイメージでしかない気がするのね。
目的と用途次第ではアルミフレームのほうがいい場合なんて普通にあるのに、「カーボンマンセー主義者」が増えてカーボンが常に上位というムードになったけど、

 

そうじゃないよね、と。

 

ただまあ、カーボンのほうがあらゆる面でメリットがあるのも確かなこと。
アルミは金属疲労の問題があるから、いずれはへたり割れる運命。
カーボンフレームは落車など物理的ダメージがなければ、割れるリスクはかなり低い。

 

けどアルミフレームが常にカーボンの下なのか?と聞かれたらやっぱり違うのよね。
最近はハイエンドアルミフレーム自体が少ないし、アルミフレームにハッスルしているブランドは限られる。
たぶん今、アルミフレームにハッスルしているブランドってスペシャライズド、トレック、ジャイアント、メリダくらいなんじゃないかと。
キャノンデールはCAADの新作が出そうな雰囲気がないので、今はあまりハッスルしている感じではない。
以前はハッスルしていて、ハッスルしていた時のバイクを継続販売しているだけのような。

 

コーダーブルームもストラウスについては頑張っているほうかと思う。

 

ところで、BMCもかつてはハイエンドアルミフレームを出してましたが、アルミフレームはやめるらしい。
結局、今アルミフレーム(特に軽量アルミ)の製造ノウハウを持つのはジャイアントとメリダくらいに限られ、トレックやスペシャライズドにしても自社製造ではなくジャイアントやメリダが製造しているわけでして。

 

ジャイアントはなぜか中国市場でTCR SLRやPCRなどアルミフレームに注力しているわけですが、

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溶接痕処理は以前より進化している。
スペシャライズドのアレースプリントにしても、溶接位置を大胆に変えるなどアルミフレームを進化させようとしていることがうかがえますが、

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どちらにせよ、今軽量アルミフレームを製造できるのは限られたブランドだけだし、カーボンフレームのほうが利益率が高いので、新たにアルミフレームを出してくるブランドはないと思う。
コーダーブルームなんかはむしろカーボンフレームがほぼないブランドだからアルミに注力することになりますが。

 

話が逸れたけど、「カーボンキラー」という言葉は、カーボンが常に上位という思い込みに釘を刺すようなイメージなんだと思う。
もちろん、カーボンのフラッグシップモデルにアルミのフラッグシップモデルが勝てるわけもない。
けど低価格帯のカーボンフレームなら、むしろアルミフレームのほうが良く走るなんてことは普通にあるわけで。

 

GJ-35があっという間に完売したのも、結局は良質なアルミフレーム(にティアグラにして20万ちょっとにすれば)を求める人が多い証なんじゃないかと思うのですが、TCR SLRだとバレたらあっという間に完売しちゃうのよね。
そしてこのランクのアルミフレームを製造できるブランドは、今や限られている。

 

2018年頃だと、ビアンキなんかもアルミフレームにかなり力を入れてましたが、今やアルミフレームには力を入れてないブランドになりましたし…

 

ところで、中国ジャイアントのサイトを見る限り、PCRには力を入れてますがTCR SLRの2026モデルは出ていない。
PCRはセカンドグレードのアルミ素材を使ってますが、話によるとGJ-35はかなり評価が高いので、中国ジャイアントがTCR SLRの販売をやめるとなるとハイエンドアルミフレームは今よりさらに停滞する気がする。

 

昔はフジなんかも軽量アルミフレームがありましたよね…
アルミにハッスルしているブランドは今や限られているし、カーボンからアルミに回帰するブランドはたぶんないでしょう。
その理由は主にOEMでフレーム製造する企業が、アルミフレームの製造ノウハウを持ち合わせてないだけなんじゃないかという気もする。


コメント

  1. 山中和彦 より:

    私が乗っているのは、「カーボンキラー」の呼称が全盛だったころのキャノンデール CAAD12ですが、私が買ったころは、カーボンフレームは普及品があまりなく、アルミに比べて高額だった(CAAD12が20万円くらいのところ、カーボンはどのメーカーも安くて30万円以上)が、
    その価格差がありながら、アルミのポテンシャルも高いよ、といったくらいの意味だったかと記憶してます。
    キャノンデールは、以前は、アルミ至上主義みたいな会社でしたが、何年か前に親会社が変わって、それ以降アルミには見向きもしなくなった感がありますね。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      キャノンデールはアルミを捨てるのか、気になるところなんです。
      なんだかんだアルミをプッシュして牽引してきたブランドですし。

  2. Bak. より:

    も一つはアルミが高騰したのもあるかな、開戦辺りから。フライパンの安いのがあっという間に倍になった。

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