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普通自転車専用通行帯がある道路の駐停車方法について、警察庁が「再度」見解を示す。

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ちょっと前にこれが話題になってましたが、

警察庁に問い合わせした結果、やはり間違いであることが判明する。

ところで記事後半。
普通自転車専用通行帯がある道路は原則として、駐車禁止又は駐停車禁止の標識がある。
だからどのみち、公安委員会規則で指定された車両以外は第2通行帯だろうと駐車又は駐停車禁止なのでして。
駐車枠が指定された白山通りみたいな事例もなくはないが。

そもそもなぜ、白山通りの自転車レーンがあんなことになったのか?
ちょっと前に某報道にて白山通りの普通自転車専用通行帯(以下、自転車レーン)が絶賛されたようですが、現実的にはむしろ悪評と懸念の声が多いし、歩道通行を選択する自転車も多いのが現状。ところで、当該自転車レーンに携わったという人から謎のメールまで...

そもそもこれについては過去に国会質問がなされていて、国(実質的には警察庁)が回答している。

質問第一一二号

安全で快適な自転車通行空間の整備の推進に関する質問主意書

三 自転車専用通行帯内に駐停車する車両を見かけることがあると聞くが、自転車が専用通行帯を通行できず、結果として車道を通行せざるを得ない状況は極めて危険である。米国においては、一般的に自転車を除く車両はバイクレーンを通行できないと認識しているが、自転車専用通行帯を通行して駐停車する車両に対する道路交通法上の解釈について、政府の見解如何。さらに、自転車以外の車両も自転車専用通行帯を通行することが可能との解釈がありうるならば、弱者保護の観点から、交通規則の見直しを検討する必要性について、政府の見解如何。

答弁書第一一二号

内閣参質一八〇第一一二号
平成二十四年五月二十五日

自転車専用通行帯が設けられている道路の区間について、都道府県公安委員会が、同法第四条第一項及び第二項の規定に基づき、同法第四十四条の規定による駐停車禁止の交通規制を実施している場合は、当該道路の区間においては、車両は停車し又は駐車してはならず、同法第四十五条第一項の規定による駐車禁止の交通規制を実施している場合は、当該道路の区間においては、車両は駐車してはならないとされている。
警察庁においては、都道府県警察に対し、自転車専用通行帯を指定するに当たっては、自転車専用通行帯を指定する道路の区間における駐車需要、車両の交通量等を勘案しつつ、駐停車禁止又は駐車禁止の交通規制を実施する必要性についても適切に検討するよう指導しているところである。

安全で快適な自転車通行空間の整備の推進に関する質問に対する答弁書:答弁本文:参議院

条文をみれば明らかですし、むしろ今さらこんなことが話題になるほど道路交通法が知られていないのが実情でして。

 

ところでなかなか不思議なのは、凄まじい切り抜き論法を披露する人がいること。

この判例は「道路の左側端」と規定する駐車方法について、道路とは歩道を含めた部分を指すのか?
それとも17条3項カッコ書き(現17条4項)
を適用し「歩道と車道の区別があるときは車道」と読み替えるかが争点。
その争点に対する裁判所のアンサーに過ぎず、同判例の一部を切り抜きし違う事例に当てはめたところで意味はない。
普通自転車専用通行帯は車道の一部ですし。

 

こういう人って持論に都合よく切り抜きする技術は長けていても、多数の資料から合理的に判断する能力がないのよね…
まあ、最初から結論ありきで何かを探すからこうなる。

 

ところで、記事をみるとあくまでパトカーは「停車」であり「駐車」とは呼びたくないのかなと勘ぐってしまうのですが、そこはどうでもいいか。
駐車の定義にしても、

駐車違反は「人が乗っていればセーフ」なのか?
読者様から質問を頂いたのですが、駐車の定義。十八 駐車 車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で五分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)、又は車両等が停...

「人が乗っていれば駐車ではない」という誤った考えが横行する。
その誤りが横行する理由は、平成中期に導入された「民間の駐車監視員」が可能な取り締まり範囲にあり、民間の駐車監視員は「駐車違反」なら全て取り締まりできるのではなく、「駐車違反のうち放置駐車のみ」が対象だからでして。

 

けどまあ、冒頭の件は現場の警察官でも道路交通法を理解しているわけではないことがよくわかる一例なのよね。

 

しかしこの人の切り抜き論法はなかなか凄まじい。
以前路側帯通行自転車が従うべき信号のときも、「赤信号は停止位置を越えて進行してはダメとし、路側帯に停止線には停止線がないから問題ない」と語ってましたが、

条文をみれば明らかな間違いであるのでして。

信号の種類 信号の意味
青色の灯火 三 多通行帯道路等通行原動機付自転車及び軽車両は、直進(右折しようとして右折する地点まで直進し、その地点において右折することを含む。青色の灯火の矢印の項を除き、以下この条において同じ。)をし、又は左折することができること。
赤色の灯火 二 車両等は、停止位置を越えて進行してはならないこと。

備考 この表において「停止位置」とは、次に掲げる位置(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前)をいう。
一 交差点(交差点の直近に横断歩道等がある場合においては、その横断歩道等の外側までの道路の部分を含む。以下この表において同じ。)の手前の場所にあつては、交差点の直前

停止線がない場合は交差点の直前だと規定しているのに、凄まじい切り抜き論法を使ってしまう。
こういうのは悪意による世論誘導を狙っているようにしかみえませんが、こういう人がいるからガセネタ道路交通法が流布され広まるのよね。

 

この人って切り抜き論法が得意なんだとわかるのはこれもそうで、

うちがこの話題を取り上げた直後で、旧44条3号と38条2項の関係について解説しているのもうちくらいだし、元検察官の解説書を取り上げたのもうちくらいなのでうちの記事を指しているのは明らかですが、

38条2項と、44条3号の関係。
こちらについてご意見を頂いたのですが、これは私の説明不足でした。これについては他の記事でも触れてますが、昭和46年改正以前の44条は今と違うんです。昭和39~46年昭和46年以降横断歩道の手前の側端から前に五メートル以内の部分横断歩道の前後...

この人の書き方だと、元検察官が旧44条3号を独自解釈したかのような印象を与える。
しかし記事にも書いたように旧44条3号を「道路左側の」と解説したのは立法者である警察庁宮崎氏なのでして。

「横断歩道の手前の側端から前に五メートル以内の部分」とは、進行方向に向かい、横断歩道の手前の側端からさらに手前に五メートル延長した道路の左側部分の長方形または平行四辺形の部分のことである。

注解道路交通法、宮崎清文、立花書房、1966

なお旧44条3号は昭和39年改正で設けられた規定ですが、昭和39年改正の主人公は宮崎氏です(警察学論集で昭和39年改正の解説をしているのが警察庁宮崎氏であることからも明らか)。

 

それを「検察官が独自解釈したかのような印象」を与えるように切り抜きするのだからビックリしてしまう。

 

切り抜き論法の使い手ってこんなのばかりですが、ここで冒頭の件に戻ります。
標識駐車禁止規制がある道路では、理屈の上では停車(法令又は危険防止のために一時停止する場合を除く)する際には、普通自転車専用通行帯に進入して左側端に沿い停車する必要がある。
なぜこのようにしているかというと、歩行者保護なのよ。

車両から降りた人は歩行者ですが、降りた歩行者は道路を「横断」して歩道に入る。
左側端に駐停車することで、それ以上左側に車両が進行して来ないことを担保して事故発生を防止するのでして。

 

逆にいえばこのように自転車通行帯の右側に駐車枠を指定するならば、

駐車枠と普通自転車専用通行帯の間にバッファゾーンを設けるとか、柵を設けて「歩行者」の横断位置を限定するなど構造的な対策がないとリスクが大きい。

なお「人の乗り降り」が駐車ではなく停車にあたることは、法2条1項18号、19号参照。

なぜ駐停車方法を「車道の左側端」とするのか理由を考えないから、独自論が横行する。
歩行者保護の視点がない人なのだろうか…

コメント

  1. 元MTB乗り より:

    ちなみに、右折車を避けて進行するために、自転車通行帯に入るのはOKなんでしょうか。なお左折の無い三叉路で、直進と右折の区別は無い一車線の交差点になります。
    先日、自転車通行帯を走っていたら、目前で自動車が自転車通行帯に入ってきましたので。

    • roadbikenavi roadbikenavi より:

      コメントありがとうございます。

      20条3項に「追い越しするときは指定された通行帯(20条2項)以外を通行できる」とあり、28条2項に「右折しようとする車両を追い越しするときは左側から」とあるので良さそうな気もしますが、20条3項に「この場合において、追越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない」とあるため、直近左側の自転車通行帯を使って追い越しすることはできません。

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