シマノ11sスプロケに、11-34というワイドギアがあります。
このスプロケ、ほかの11sスプロケとは違う点があって、スプロケを買うと1.85mmスペーサーが付属してきます。
シマノ11sフリーボディにこの11-34Tスプロケを使う場合、1.85mmスペーサーを入れるんですね。
ほかの11sスプロケだと、1.85mmスペーサーは不要です。
これについて、ギアピッチ(ギアとギアの間隔)が、ほかのスプロケと違うの??と聞かれたのですが。
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ギアピッチは同じです
ギアピッチというのは、隣のギアとの間隔ですが、11sであれば、11-34だろうと11-28だろうと、ギアピッチ自体は同じです。
同じなのに、11-34Tスプロケだけが1.85mmスペーサーを必要とする理由は、こうです。
まず、11-34T以外のスプロケ。
イメージ図です。
次に、11-34Tスプロケ。
つまり、11-34Tだけは、少し凹んでいる状態(歯がオフセットしている)なんですね。
なので、このように、
スペーサーが必要になります。
そういう意味もあって、11-34Tスプロケだけは、品番すら違います。
グレード | 11-28Tなど | 11-34T |
105 | CS-R7000 | CS-HG700 |
アルテグラ | CS-R8000 | CS-HG800 |
今のところ、デュラエースには11-34Tはありません。
105グレードとアルテグラグレードのみ。
これらは、105もしくはアルテグラのディレーラーでGSじゃないと対応していません。
なぜこうなった?
これの理由ですが、結構単純な問題です。
そもそもですが、ロードコンポが10s⇒11sになったとき(7900デュラ⇒9000デュラ)のときは、フリーボディが広がりました。
そのため、7900時代のフリーボディには、11速スプロケが入りません(幅が足らず)。
で、MTBコンポも10s⇒11sになったときって、実はフリーボディの幅は広がっていません。
先ほどと同じように、
こんな感じにすることで、今までのフリーボディでも11sスプロケが入るよと言うのがMTBコンポ。
で、ロードコンポのスプロケって、ローギアが28Tとかですよね。
MTBスプロケだと、ローギアが40Tとかもある。
たぶんですが、このような作りにするには、
ローギアの直径が大きくないと、剛性とか強度が保てないだけなのかなと・・・
34Tなら行けるということで、こういう構造なんだと思われます。
奇跡を呼んだ
ただ、こういう構造にしたお陰もあって、7900時代の10速フリーボディにも、11sスプロケが使えるようになったわけです。
シマノの10速ホイールって、11速用フリーボディが販売されてないので、そのまま使うしかないんですよね。
そこに登場した11-34Tスプロケ。
普通に10速用フリーボディに嵌ります。
なお、ちょっとややこしいのですが、10速【専用】フリーボディには入りません。
まあ、10速【専用】ホイールをいまだに使う人はほぼいないと思いますが・・・
個人的にはローギア34Tは使わないので、ロードなら11-28Tあたりがバランスよく使えると思ってますが、ロー34Tも需要はあるんでしょうね。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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