シマノの今期登場したニューホイール、WH-RS700-C30。
正直なところまだ実物は見ていません。
乗っている人にも出会ったことがありません(当たり前か・・・)。
で、このRS700というホイールは、他社のホイールだとどれくらいの位置に相当するのか、スペック上だけで比較してみました。
WH-RS700-C30のスペック
シマノ WH-RS700-30 前後セット チューブレス・クリンチャー対応 アルミホイール EWHRS700C30FRL
スペックはこんな感じです。
リム素材 | アルミ+カーボンラミネート |
リム幅 | 15㎜(ナローリム) |
リムハイト | F24mm,R28mm |
対応タイヤ | クリンチャー、チューブレス |
スポーク数 | F16、R21(オプトバル) |
対応スピード | 8-11s |
重量 | F 625g、R 943g
ペア1568g |
シマノホイールは今期、ラインアップの大きな変化がありました。
今まではデュラエースに次ぐセカンドグレードとしてRS81シリーズがあり、その下にアルテグラという名前を持ったWH-6800がありました。
それがRS81シリーズが廃止になり、代わりにセカンドグレードとして登場したのがRS700。
アルテグラの名前が廃止になりほぼ同じスペックで登場したのがWH-RS500。
RS81シリーズはデュラエースと同じリムとスポークを使い、ハブだけアルテグラグレードにしたというお買い得ホイールだったわけですが、それが廃止になったわけです。
代わりに飛び出たRS700ですが、上の表を見ればわかるように、c30と言いながらもリムハイトはF24mm、R28mmです。
今期のシマノホイールは、デュラエースのC40クリンチャーもリムハイトは35mm(つまりは9000c35と同じ)、60クリンチャーもリムハイトは50mm(つまりは9000c50と同じ)というワケがわからない状態になっています。
ゾンダ、レーシング3、キシリウムエリートと比較してみる
RS700を見たときに、リムハイト、重量から見ると、似たようなグレードとして存在するのは、以下のホイールなんじゃないかと思ったわけです。
・カンパニョーロ ゾンダC17
・フルクラム レーシング3
・マヴィック キシリウムエリート
なのでスペック上だけで、この4つのホイールを比較してみましょう。
RS700 | ゾンダ | レーシング3 | キシリウム
エリート |
|
F重量 | 625g | ? | 670g | 680g |
R重量 | 943g | ? | 885g | 870g |
ペア
重量 |
1568g | 1596g | 1550g | 1550g |
リムタイプ | ナロー | ワイド | ナロー | ワイド |
リムテープ | 不要 | 不要 | 不要 | 不要 |
リムハイト | 24/28 | 27/30 | 25/30 | 24/26 |
スポーク数 | 16/21 | 16/21 | 16/21 | 18/20 |
対応タイヤ | CL,TL | CL | CL | CL |
定価 | 83,485 | 66,000 | 63,500 | 105,000 |
海外通販 | ? | 4万前後 | 4万前後 | 5万5千円程度 |
※CL=クリンチャー、TL=チューブレス
※レーシング3には2WAY-FITモデルもあり、そちらだとチューブレスにも対応しています。
※キシリウムエリートはこの中では唯一、タイヤ&チューブ付きでの販売なので、必然的にほかよりも高くなります。
※【海外通販】という項目は、海外通販で買った場合のおおよその参考価格です。
※ゾンダC17はフロント、リアの重量は発表されていません。
Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット
Fulcrum – Racing (レーシング) 3 クリンチャーホイールセット
ゾンダC17やレーシング3はWIGGLEで取り扱いがありますが、マヴィックはウイグルでの取り扱いがないため、サイクリングエクスプレスを使うのが安いです。
RS700については、まだ海外通販では見かけません。
勝手な予想ですが、海外通販では6~7万程度と予想します。
比較して思うこと
ゾンダC17については、メーカーは前後重量を別々に発表せず、ペア重量のみです。
まあ、ネット上では実測している方もいるので参考に書きますが、ゾンダはF680g程度、R870g程度です。
RS700については、チューブレスリムということで、クリンチャーリムよりも重くなるのが普通です。
もしRS700のクリンチャー版を出した場合、恐らくですが30~40g程度は総重量が軽くなるはずです。
その他特記事項があるとすれば、RS700だけはアルミリムにカーボンラミネートを施しているという点です。
あとキシリウムエリートはもうすぐモデルチェンジしてチューブレスホイールになりますが、モデルチェンジ後のキシリウムエリートは1490g、定価は85,000円だそうです。
4つのホイールを比較してみると、どういうわけかRS700だけはフロントがやたらと軽く、同時にリアがかなり重いことがわかります。
シマノはフロントのスポーク数を16本にやたらとこだわっているようですが、スポーク2本+ニップル分が軽くてもそこまで重量差は出ません。
あと、リアがやたらと重い理由がわかりませんが、RS700のリアリムが重いのでしょうか??
アルミリムにカーボンラミネートをして軽量化しているのがRS700の特徴ですから、もしかしたらリムはそれなりに軽いものの、ハブが重たい可能性もありますね。
この辺は今の段階では推測するしかなさそうです。
重量的にはほぼ同じ4つですが、価格帯的にはそれなりにバラツキがあります。
マヴィックの国内定価が高いのは代理店の問題なので置いといて、ゾンダ、レーシング3とRS700の価格差は、恐らくはリムの製造原価かなと思います。
ゾンダとレーシング3はフルアルミリムですが、RS700はアルミリムにカーボンラミネートを施しているからです。
参考までにですが、9000デュラのホイールにC24、C35がありました。
これらのホイールでは、フロントリムがC24(21mmハイト)で385g程度、C35(35mmハイト)で430g程度でした。
単純に考えれば、RS700のフロントリム(24㎜ハイト)は400g程度なのかなと推測しますが、どうでしょうかね。
ちなみにですが、ゾンダ、レーシング3のフロントリムはだいたい460g程度、キシリウムエリートのフロントリムは410g程度と言われています。
ホイールのスペックとしては、RS700の立ち位置というのは、カンパニョーロでいうならばゾンダ相当、フルクラムでいうならばレーシング3相当、マヴィックでいうならばキシリウムエリート相当とみるのがいいかもしれません。
4つの中で一つ選ぶなら
この辺りは見た目の好み、乗り味の好みも入ってくるので何とも言えませんが、今期注目なのは実はマヴィックの新しいチューブレスシステムです。
以前もこの話は書きましたが、マヴィックの新しいチューブレスシステムはチューブレスの弱点であるタイヤの嵌めにくさを解消し、携帯ポンプでも簡単にビートが上がるという点にあります。
今まではコンプレッサーじゃないとなかなかビートが上がらなかったチューブレスタイヤが、一気に広まる可能性もあるということです。
それと同時に、キシリウムエリートが激軽になって1500gアンダーになっていることも見逃せません。
そしてRS700ですが、恐らくですがリムはそれなりに軽いのだと推測します。
なので、ゼロスタートの軽さなどは結構良さそうな印象です。
とは言え、ゾンダやレーシング3といった定番ホイールも安定した実力があり、特にゾンダは独特のスポークパターンG3組で人気が高いのも事実。
たくさんのインプレがあるゾンダやレーシング3にするのか、あえてRS700に挑戦するのか、安定した性能を誇るキシリウムエリートにするのかなど悩みは尽きないですね。
なので今年の4~6万前後のホイール選びは、なかなか迷いどころが多いのではないでしょうか?
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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