世の中、恐ろしいなと思うことがありまして。
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なんでもイチャモンつけたい人の心理
先日、本当に残念な事故がありましたが、
ちょっと衝撃を受けたことがありまして。
例の事故、加害車両は先にある交差点を右折するために右折レーンを進行している最中に、車列から横断した被害者と衝突している。
これさ、こんな意見を言う人すらいる。
右折する時には、確かに徐行義務がある。
ただまあ、事故現場って右折する予定の交差点からすると40m程度は離れているわけで、事故現場を通過時に徐行義務があったと解釈することは、まともに道路交通法を知っていたら「あり得ない」。
まあ、自称道路交通法に詳しい風で間違いまくっている人だからしょうがないけど、もはやこのレベルまでいくと単にイチャモンつけたいだけの人なんだろうな。
世の中いろんな人がいますが、一番良くないのは公平な観点を失った人がデカイ声で意見することだと思う。
そのわりには、自転車へのルール適用については甘くなるから信用されないのでしょ。
義務とは
道路交通法違反が成立しなくても過失運転致死傷罪(自転車なら過失致死傷)は成立しうるのですが、加害車両が当該事故現場を通行するにあたり徐行義務が課されていたと解釈するには、「当該事故現場はそのような横断歩行者が多いことを知っていた」事情がない限りは厳しい。
そのような事情を予め知っていたなら、注意義務として加重されます。
ただし、それ自体は道路交通法違反にはなり得ないため、仮にそのような事情を知りながらも徐行せず、事故が起きなければ何ら処罰の対象にはならない。
なんかさ、道路交通法だけ守ればいいと勘違いしている奴とかいるけど、そもそもそういう奴に限って道路交通法自体を間違っているのはご愛敬として。
運転者からすると、過失運転致死傷でどのような注意義務違反を認定されているかのほうが身になると思う。
法律は不可能を強いているのではないけど、予見可能な事故は防がなきゃいけないような法律構造を取る以上、道路交通法の具体的義務って最低限の話。
それ以上に注意義務が求められるけど、あの事故について当該事故現場を通過する際に「右折時徐行義務」を言い出す人がいたらとんでもない話であって。
まともに道路交通法を語るレベルにはいない。
当該事故現場を通過する際に高度な注意義務を求められるだけの事情があったのかは、警察の捜査次第になります。
この件、本当に残念な事故ではありますが、「歩行者横断禁止」と「直前横断」という違反をする以上、あえてそれを破って横断するからには歩行者側に注意義務が求められるわけであって、具体的にいうなら第二通行帯を越える前に第三通行帯の進行車両の動静を確認してから横断するしかない。
違反してまで横断するのだから。
正直なところ、「歩行者横断禁止」についてはあまり重視されてないのが実情。
標識の見逃しもあるし、そこ自体を強く責めるべきなのかは疑問もあります。
ただし、直前横断(車列飛び出し)については死角から横断することになってしまい、運転者に不可能を強いる結果になってしまうのだから、あえて違反をしてまで横断する以上は歩行者が注意するしかないんだよね。
人が亡くなるという重大な結果になっているわけですが、存在しない義務を認定する奴の気が知れない。
自転車の歩道逆走違反とか言ってる奴と同レベルか、それ以下になるんだわ。
どちらにせよ、当該事故についてはドライバーに過失があるのかないのか、報道からは読み取れない。
回避可能性があったのなら過失だし、高度に横断歩行者を予見する注意義務があったのかもわからない。
そのあたりは警察が捜査する話だけど、妄想性違反認定行為や、妄想による義務の創作活動をしている時点でヤフコメと同レベル。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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