自転車には法定速度がない。
第十一条 法第二十二条第一項の政令で定める最高速度(以下この条、次条及び第二十七条において「最高速度」という。)のうち、自動車及び原動機付自転車が高速自動車国道の本線車道(第二十七条の二に規定する本線車道を除く。次条第三項及び第二十七条において同じ。)並びにこれに接する加速車線及び減速車線以外の道路を通行する場合の最高速度は、自動車にあつては六十キロメートル毎時、原動機付自転車にあつては三十キロメートル毎時とする。
まあ、よく知られた話ですよね。
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自転車の最高速度
上の話は「法定速度」、つまりはこのような標識がない道路限定の話。
40キロと標識が立っていれば、自転車も40キロ以下で通行する義務があります。
ところで、よく峠の下りなどでロードバイクが何らかの事故を起こしたりしますが、
こういう事例はまあまあ見かけます。
某峠の下りで80キロ出たぜ!なんて話を見掛けたことがありますが、制限速度の標識があるけどな笑。
スピードメーターがない前提とはいえ、なんとなくはわかるでしょうし。
下りは想定外のリスクもあるし、それこそ謎の小動物が目の前を横切ったりするし、ブラインドコーナーの出口に木の枝が落ちていたりするので結構重要です。
速度超過は事故リスクを上げる最大要因。
「法定速度がない」というのは何キロ出しても問題ないではなくて、「状況を見極めて安全な速度」であることは変わりない義務ですから。
けど、下り坂の事故ってまあまああるのが事実。
報道されない範囲ではいくらでも単独落車なんてあるだろうし。
ブレーキのグレード、ブレーキの操作性、自分の実力、天候や道路状況など全部理解した上で楽しく走るしかないよね。
「自分が制御できる範囲で乗る」という基本は、簡単なようで難しい。
ついつい調子に乗ると、あっという間にぶっ飛ぶので。
自分が制御しやすいように機材を選んだりセッティングする「下準備」はもっと大事なのかもしれません。
手が小さい人は、下ハンドルの練習もそうだけど割りきってサブブレーキレバーのほうがいいかもしれない。
速度の問題って
なぜか日本では、クルマは制限速度より高い速度で走ることがデフォルトみたいになってますが、だから回避可能な事故を回避できなかったりするのでは?
当たり前の判例があります。
先行自動車を追い越すため一時的に法定の最高速度を越えた場合であっても速度違反としての刑責は免れない。先行車を追い越すべく判示のような速度違反行為に出たことが円滑な交通をはかる上でやむを得ない措置であったとの主張は、道路における交通の安全性の要請を無視した独自の見解である。
仙台高裁 昭和43年10月17日
独自の見解だと切り捨ててます笑。
まあ、時速194キロで直進するヤツまでいるので話にならないですが、速度超過ってあらゆるリスクを上げる原因。
ロードバイクの単独落車も、速度を抑えていたら回避できたみたいなことはあるでしょうけど、人間って失敗しないとなかなか気がつかないもんだよね。
同じ失敗を繰り返す人については、残念ながら向いてないと思う。
まあ、そういう人を知っていますが…
自転車の無灯火についても、それが原因で事故でも起こさない限りは気がつかない。
気づいたときには遅いんだよね…
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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