最近は「ショートクランク」が一種のブームみたいになってますが、完成車ブランドがショートクランクブームに乗っかり短めのクランクをアッセンブルしている…というわけでもない。
ちょっと気になって調べてしまった話を。
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ショートクランク時代の完成車
なぜ気になったかというと、中国とベトナムで販売されているジャイアントのアルミロード「PCR LTD」。
「PCR LTD」は早くもモデルチェンジし前作に比べ軽量化されましたが、

このモデルがターゲットにするのはロードバイク1台目のビギナーと考えられる。
さてアッセンブルされたクランク長をみると、最小のXSでもクランク長は170mmな上、L以上は175mmになっている。
サイズ | XS | S | M | L | XL |
クランク長 | 170 | 170 | 170 | 175 | 175 |
日本のジャイアントも同じような傾向ですが、クラリス完成車のコンテンドをみても同じような感じ。
最小サイズでもクランク長は170mmだし。
メリダのアルミロードSCULTURA 700をみてみます。
メリダは小さいフレームには165mmを採用。
サイズ | 41/44 | 47/50/52 | 54 | 56 |
クランク長 | 165mm | 170mm | 172.5mm | 175mm |
メリダはソラ完成車のSCULTURA 200でも最小サイズには165mmを採用しているので、クランク長についてはわりと考えているのかなと。
ジャイアントはエントリーグレードでも最小サイズに170mmを採用しているのですが、ビアンキをみてもエントリーグレードのニローネ105は最小サイズには165mm。
このあたりはメーカーごとに考え方の差が出てますが、仕入れと在庫管理でいうなら同じクランク長に揃えたほうが楽でしょうね。
さすがに全サイズ170mmみたいな雑なブランドがあるかは疑問ですが、中にはサイトにはクランク長を書いてないブランドもありますから…Gustoは書いてないはず。
けど、最小サイズに160mmクランクを採用している完成車は見たことがない。
結局のところ
ショートクランクを「従来から一般的に言われる最適クランク長より短いモノ」と定義した場合、ショートクランクを採用している完成車は今のところ無い。
完成車ブランドはあくまでも「従来の最適解」を採用して販売していると考えられますが、そもそも完成車はパッケージ化されていてとりあえず乗れる状態でしかないのだから、ショートクランクを求めるよりも従来の最適解で無難なところを採用するのは当たり前か…
そもそも、ショートクランクだから必ず最適解になるわけでもないし、ショートクランクブームみたいな風潮も何か変だと思う。
とはいえ、股関節が硬い場合なんかは積極的に試す価値があるし、むしろゆるポタみたいなのとは親和性が高いんじゃなかろうか。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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