さてこちらの件。

どちらも道路法による規制ではなく道路交通法による公安委員会規制とします。
A「歩行者等専用」で「自転車を除く」

B「普通自転車等及び歩行者等専用」

これ、似ているけど決定的な差がありまして。
さて、何が違うのでしょうか?
| 歩行者用道路(自転車を除く) | 自転車及び歩行者用道路 | |
| 標識 | ![]() |
![]() |
| 通行可能車両 | 普通自転車と特定小型原付 | 非普通自転車を含む自転車と特定小型原付 |
| 車両の義務 | 常時徐行 | 歩行者の側方を通過する場合のみ徐行(安全側方間隔が取れる場合を除く) |
こちらの場合になぜ「常時徐行」になるかというと、9条の規定があるから。

第九条 車両は、歩行者の通行の安全と円滑を図るため車両の通行が禁止されていることが道路標識等により表示されている道路(第十三条の二において「歩行者用道路」という。)を、前条第二項の許可を受け、又はその禁止の対象から除外されていることにより通行するときは、特に歩行者に注意して徐行しなければならない。
歩行者用道路は歩道ではなく「歩道と車道の区分がない道路」ですが、歩道に近い存在。
通行許可車両は全て徐行。


歩行者用道路
1 本規制は、道路法第48条の13第3項の規定により、道路管理者が指定する「歩行者専用道路」と異なることに留意すること。
2 本規制は、「特定小型原動機付自転車・自転車及び歩行者用道路」と類似しているが、許可を受けて通行する車両に徐行義務が課され、歩行者等について右側端通行義務や横断歩道横断義務等が課されないことに留意すること。
特定小型原動機付自転車・自転車及び歩行者用道路
1 本規制は、道路法第48条の13第2項の規定により、道路管理者が指定する「自転車歩行者専用道路」とは異なることに留意すること。
2 本規制は、「歩行者用道路」と類似しているが、特定小型原動機付自転車、自転車及び許可を受けて通行する車両に法第9条の「特に歩行者に注意して徐行」する義務が課されず、また、歩行者等について右側端通行義務や横断歩道横断義務等が課されることに留意すること。
こちらの場合、

歩行者には右側端通行義務もなく、通行車両は全て徐行。
「自転車を除く」なので普通自転車と特定小型原付は通行可能になっている。
しかし似たようなこちらの場合は、

歩行者には右側端通行義務があり、非普通自転車も含む自転車が通行可能(特定小型原付も)で、常時徐行義務までは課してない。
もちろん歩行者の側方を通過する際の徐行(18条2項)は免れない。
クソ分かりにくいのよね。
現実的な話をすると、こんな狭路でかっ飛ばす自転車はさすがにいないのでほとんどの場合には問題にはならないでしょうけど、この標識は道路法規制と道路交通法規制の二種類で使い分けされていて意味がビミョーに違うので本当にややこしい。
もっとシンプルな法体制にできなかったのか?と疑問に思うところ。
そもそも「歩行者マークに自転車を除く」だと、一瞬「除く」の意味が分かりにくい。
そしてこれらを使い分けしていることから、意図的に徐行義務を発生させていることが理解できる。
ちょっと前にあえて交差点内にセンターラインを書かずに優先道路にせず、徐行義務を意図的に発生させていると解説しましたが、

一番の問題は、優先道路の意味を理解してない人が多いので、規制担当者の意図がそもそも伝わってない点なのよ。
私設教習所の教官ですら優先道路と解説しているくらいなので、もはやお察しなんだけど、

知らないことも問題なんだけど、分かりにくいルールにしたことも問題なのよね。


おそらく規制担当者の意図としては、交差道路からの進入車両が多いことや横断歩行者が多いことから意図的に徐行義務を発生させているのだと考えられますが、その意図に気づかない人が多い原因から考え直す必要があるのかも。
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。



コメント
その二つの標識めっちゃ同じだと思ってました。ありがとうございます!
コメントありがとうございます。
ぶっちゃけ、分かりにくいので間違ってもすぐに検挙はされないでしょう。