いやはや、この報道内容と映像からするとちゃんと前を見て運転してくれとしか言いようがないのですが、深夜に特定小型原付に追突する事故が起きた。
免許が要らない「特定原付自転車」。乗っていた男性が乗用車に追突され、死亡しました。
7日午前1時半ごろ、滋賀県大津市下阪本の県道で、前を走っていた特定原付自転車に乗用車が衝突しました。
警察によりますと、この事故で特定原付自転車に乗っていたアルバイトの福知淳次さん(80)が首を損傷し、病院で死亡が確認されました。
特定原付自転車は最高速度20キロで、電気だけで走行し、16歳以上であれば免許なしで乗れます。
警察は乗用車を運転していた女性(36)から話を聞くなどして、事故の状況を詳しく調べています。
免許いらない「特定原付」乗っていた80歳男性が車に追突され死亡 滋賀・大津市 | MBSニュース免許が要らない「特定原付自転車」。乗っていた男性が乗用車に追突され、死亡しました。
ノールック横断とかならともかくとして、見た印象だと単純な追突事故っぽい。
被害者のご冥福を…
ところで、警察庁発表の資料によると、令和6年中の特定小型原付の事故件数は338件、死亡者数1名となっています。
一名の死亡事故についてですが、これは着座型特定小型原付の単独転倒事故です。

内容をみればわかりますが、「特定小型原付だから起きた事故」ではなく自転車でも同じように転倒するリスクはあるのですが、交通が頻繁とも言い難い場所での事故なので何らかの不注意があって転倒したのかと。
今回の追突事故についても、「特定小型原付だから」起きた事故とは考えにくく、仮に自転車であっても、もしくはシニアカーであっても起きるのではないかと思ってしまいますが…
自転車乗りが点滅尾灯を使う理由って、これなのよね…
ライト自体が小さいから点滅させて被視認性を高める。
自転車の点滅尾灯自体は違反ではないけど、幻惑灯火になると違反だから注意して使うしかないのですが。
(特定小型原付の場合は、後付けの尾灯を点滅させる分には問題ない気がしますが、やや疑問もある)
ところで、報道によると追突した車両の運転者は逮捕されていない。
運転レベル向上委員会がよく「過失が大きいから逮捕という判断だ」みたいな解説をしているんだけど、過失の大小と逮捕の必要性は関係がないので誤り。

で、こういう間違い解説の何がダメかというと、運転レベル向上委員会の解説によると、非逮捕事案は「加害者の過失が小さいからだ」という誤解に繋がること。
現状では過失の大小なんてわからんし、そもそも過失運転致死罪は過失の大小を争う構図ではない。
過失と致死に相当因果関係があれば成立するのが過失運転致死罪。
そしてこういう間違い解説をする人は、非逮捕事案を陰謀論に結びつけてさらに「被害者」を生むだけなのね…

人権意識が希薄だから、事故と無関係な中国籍の人にまでバッシングが及ぶことを理解してない…
間違い解説ってどこかで辻褄が合わなくなり、運転レベル向上委員会のようにありもしない陰謀論に走るだけになるからダメなんよ。
追突事故の詳細はわかりませんが、被視認性を高めるしかないのよね。
安全そうなルートを選ぶにしても、迂回路がない場合もあるのだからそれが必ずしも解決にはならない。
けど被視認性を高めたとしても、ながらスマホの人が前を見ないまま追突してくることもありうるわけで、そうすると結局「ちゃんと前を見て運転してくれ」が唯一の対策になってしまう。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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