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チェーンワックスの潤滑。

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ではこちらの続き。

摩擦が大きいほど摩擦が小さくなる。
支離滅裂に横槍を入れてくる人がいましたが、こちらの件。スキーがなぜ滑るのか?については、実はよくわかってない部分が大きい。ただまあ、「摩擦融解説(溶け水理論)」については矛盾が大きいと指摘されてまして、電気通信大学の仁木氏の論文においても、...

そもそもの発端はGOTAL横山氏が、チェーンワックスとは「摩擦熱で温度が上がると溶けて潤滑効果を発揮」するという謎見解を主張したことにあるのですが、

もう矛盾してるのよね…

 

①「乾燥したWAXを触ればそのままでは潤滑出来ないことが分かると思います」
②「摩擦熱で温度が上がると溶けて潤滑効果を発揮します」
③「実際の走行の場合、負荷を大きくしないと解けるまでの温度帯には上がらない。HOTWAX系など2000Nでも溶けてはいない」


既に盛大な矛盾を語っていることになりますが、GOTAL横山氏の珍理論によると、自転車がゼロスタートする際にはワックスが摩擦熱で融解するはずもないのだから、潤滑できないことになる。

 

そして彼が力説したスキーの溶け水理論にしても、それはあくまでも仮説モデルに過ぎず、推測を含んでいる上に矛盾もあるし、そもそも溶け水は観測されていない。

1.研究開始当初の背景
スキーが良く滑る原理としては「雪とスキーの間の摩擦熱により発生する水が潤滑剤の働きをする」という Bowden らの摩擦融解説が広く普及している。これはスキーが高速度で滑走しているときの摩擦係数が 0.05 程度或いはそれ以下であることを説明できる唯一の説である。さらに、摩擦によりスキー滑走面の温度が上昇することは測定されている。しかし、滑走界面の水は実際には観測されておらず、真実接触面積や雪との接点に於ける圧力等も推測の域を出ていない。
ところで、スキーは気温、雪質や雪表面の状態、或いはスキー滑走面の状態やワックスなどにより滑走性が異なる。そして、それらの影響を反映する物理量で、「唯一測定できるのは摩擦係数」である。
しかし、もともと小さな値である摩擦係数のしかもその僅かな変化を検出し原因解析することは不可能である。
しかし、多くのスキー関係者は高速度滑走という条件における支配的原理の候補と考えられる摩擦融解説を唯一の科学的根拠と信じ、用具の設計や材料の選択、スキー技術の研究に応用しようとしている。

KAKEN — 研究課題をさがす | 2009 年度 研究成果報告書 (KAKENHI-PROJECT-19500528)

他にも下記論文がありますが、かなりのボリュームなのではしがきのみ引用。

著者は氷雪の摩擦に 40 年以上携わって,真理探究を使命とする科学の世界においても,肝心な部分がはしばしば主観や直観に彩られるのに気づいた。また,様々な視点からの総合的な検討が容易ではないこと、新しい学説や新しい主張を正しく評価することの難しさ,批判精神に徹して学説を吟味することの難しさも知った。先入感の打破や批判精神の強化はわれわれ日本の科学者だけでなく,欧米の科学者にも当てはまるようである。
Joly や Bowden らが氷の低摩擦を説明する場合,氷の特性について十分な検討のないまま圧力融解・水潤滑説や摩擦融解・水潤滑説が提案されたことに気づく。たとえそうだったとしても後の研究は「これらの学説を真に科学的に吟味したのだろうか」という疑問にも突き当たる。多くが,一面の批判であったり,無批判とも思われる受容であったりが目立つからである。氷雪の摩擦について,本書ではこれまでの科学論文で扱われなかったこと,あるいは触れようとしなかった部分にも立ち入って議論を試みたい。それが知の伝承・発展に必要と思われるからである。
氷雪の低摩擦を説明する学説としては,1950 年以降,水蒸気潤滑説や擬似液体膜潤滑説,水分子回転子説,雪粒の流動潤滑説や凝着説も提案された。しかし,これらの学説の中には,水蒸気潤滑説、疑似液体膜潤滑説(氷表面溶解説)のようにほとんど実験データを説明せず,思いつきだけで提案されたと思われるのに,学説への賛同者が少なくないのは驚くほどである。
氷雪の摩擦では歴史認識でも禍根があった。Joly(1886)ではなく Reynolds(1889)を圧力融解・水潤滑説の最初の提唱者とする論文や著書が後を絶たないことや近年注目を浴びているカーリングストーンのカールについて Harrington(1924)の初期の総合研究が見落とされていたことなどである。この不幸な歴史は Reynolds 自身の主観やReynolds の原文を引用し,誤解を広めた Bowden ら(1939)の有名な論文の非を問わないわけにいかないであろう。
カナダの Niven(ニーブン)は Bowden らの論文を批判的に吟味した科学者の一人である。Niven はカナダ国立研究所から氷の摩擦に関する多くの論文や著書(The Magicsurface)を発表した。Niven の研究は摩擦融解・水潤滑説への批判精神に貫かれている。
カナダの Physics of ice の著者 Pounder もNiven の研究を評価した。カナダでは圧力融解・水潤滑説の提唱者として Joly が早くから紹介されていたことも Niven らの功績によるといえよう。
氷の低摩擦の説明として,「摩擦融解・水潤滑説」が圧倒的に多くの研究者から支持を受けたことから,多数決が民主的な判定だと仮定するなら,正しい学説といえるかもしれない。しかし,科学の世界で多数決は禁物である。筆者が直観し本書の随所で指摘するように,摩擦融解・水潤滑説は自己矛盾の学説であり,問題がある。もしそうなら,これまでに発表されてきた多くの論文や解釈に無理があったに違いない。そういう思いから,本書ではいくつかの主要な論文について問題点の吟味も加えた。

(中略)

そして,一般の人に対するスケートの低摩擦機構のわかりやすい説明を探求する過程で,摩擦融解・水潤滑説の内部矛盾に気づいた。つまり,水潤滑の実現には「氷を融かす熱」が必要であり,その熱は摩擦そのものによって供給されるのだから,「摩擦がある程度以上に大きいときに融け水が発生するのであり,摩擦が小さすぎれば水は発生できない」ことになる。摩擦融解・水潤滑説は「摩擦が大きいと滑りが良くなる(摩擦が小さい)」という矛盾した論理になっている。それにも拘わらず,摩擦融解・水潤滑説はその後「熱解析」を通して発展していったが,この理論に実際の真の接触面の大きさを適用すると,厚さがわずか 4nm 程度の水膜による潤滑を肯定したものになる。この水膜厚さの値は,一般に雪上,氷上には視認できるほどの深い摩擦痕が形成されることと矛盾している。真の接触面積の大きさや氷の物性を無視した論法は摩擦機構の議論に混迷を深めたといえる。

繰り返しになるが,筆者は長年にわたる氷雪の摩擦の研究を通して,摩擦融解・水潤滑説が氷の低摩擦の唯一の説明ではないと実感してきた。氷の硬さに比べ著しく小さい剪断強さや付着強さ,塑性,焼結,蒸気圧が高く傷つきやすい氷表面に注目すれば,凝着説によって氷の低摩擦が説明できるし,特に単結晶氷の摩擦で発見された氷の結晶面や滑り方位による摩擦の異方性は凝着説だけが正しい説明を与えることに確信を深めた。摩擦の基本に基づいた従来の実験結果の再検討,摩擦融解・水潤滑説の論理的矛盾の立証,氷雪の低摩擦機構として凝着説の確立を伝えることが本書の使命と考えている。
氷雪の摩擦研究を俯瞰して感ずることは,この研究に関与した科学者の思考・洞察が歴史的成果に強く拘束され,摩擦の基本や原点に立ち返っての吟味が疎かにされたこと,それらを克服することの難しさを痛感した。藤岡敏夫,小林禎作,単結晶氷の摩擦の先駆的研究に見られるようにわが国の研究は実験技術に優れており,今後もわが国から優れた成果が発表されることを願う,本書のメッセージがその一助になれば幸いである。

http://univ-toyama.jp/Tusima_Books/Tribology_of_Ice_and_Snow_2013_03.pdf

スキーにしても潤滑する理由のメインは溶け水ではない可能性が高いんだけど、チェーンワックスの潤滑にしても摩擦融解が潤滑原理ではないのよね。
GOTAL横山氏自ら説明する内容が既に矛盾しているし、思いつきレベルで語るからこういうことになる。

 

で。
彼は根拠もなく他人を貶めることがいつものパターンなので、「使ったこともないくせに」とか「自転車に乗らないやつなんです」などと語り出すだけのしょーもない人ですが、

フィニッシュラインのセラミックワックスルブは使っていた時期があるのでしてね…
その上で途中からはセラミックワックスルブを使うのをやめている。

 

そもそも何を言いたいかというと、横山氏はチェーンワックスの潤滑原理を理解しないまま不当にチェーンワックスを下げようとしている様子がうかがえるのであって、フェアな姿勢とは到底言えない(そこを批判していることに気づきましょう。ワックスvsオイルではない。アンフェアな姿勢を問題にしている)。
チェーンワックスをシフトワイヤーに使うという「絶対に悪化する使い方」をしたユーザーに追従して「私も疑問だ」なんて言っている様子をみてもそれはうかがえること。

 

「シフトワイヤーにチェーンワックスを使えば悪化するのは当たり前です。けどそれとは別にチェーンワックスには疑問だ」などとするならまだ公平な価値観を持っているんだなと理解できますが…

 

ワックス潤滑原理すら理解してないし、GOTAL横山氏が根拠として挙げたスキー溶け水理論にしても不完全で矛盾をはらむ理論だと様々な研究者が指摘している。

 

しかしGOTAL横山氏のやり方って「これが絶対正解なんです」みたいに語り、正しくないことでも正しいかのように話を展開する。

 

そもそも、自転車チェーンを使った試験でチェーンワックスが好成績をあげているデータは複数あるのに、チェーン以外に使ってごちゃごちゃ言っている姿も含め総合的に評価すると、

 

この人はチェーンワックスを正しく理解せず、正しく理解する気もなく、公平な視点を欠いている

 

としか見えないのね。
「ワックスvsオイル」だと思っているのが痛い。

 

しかし、ほかにも矛盾した説明をしていることに気づかないのだろうか?
まあ、最後には「自転車に乗らないやつ!」とか「クソアフィリエイトサイト!」などと始まることはいつものパターンですが、科学に関わる人間がこのレベルの罵倒しかできないところをみても、そんな暇があるなら勉強したほうがマシなのではなかろうか。

 

まあクソアフィリエイトサイトに正体を隠してレビュー依頼してくるほど必死だったのに、ここでも矛盾してんのよね…
まともな人ならクソアフィリエイトサイトにレビュー依頼なんかしないし、ましてや正体を隠して接触する理由もない。

なにがビックリするかと言うと。
相変わらずだなあ。おはようございますGOTALです。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」井上ひさしさんの名言です。...

チェーンワックスの潤滑原理が摩擦融解ではないことは、彼の説明からもうかがえるのよね。
自分で書きながら矛盾に気づかないのだろうか?

 

けどどうせ、いつものように「使ったこともないくせに」とか「自転車に乗らないやつ」とか、「クソアフィリエイトサイトだ!」とか、「金髪豚野郎」などと罵倒されるだけなんでしょうね…
こちらとしては、そういうセリフをみる度に「科学で語れないから罵倒するしか方法がないのですね…」としか思わないけど、とりあえずチェーンワックスの潤滑原理は摩擦融解ではないと彼自身が語っていることに気づきましょう。

 

コメント

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