こちらについて読者様からご意見を頂いたのですが、
チェーンのピンとブッシュ(ブッシュレスの場合はインナープレート)の隙間は初期伸びから計算すると0.004mmぐらい。メーカーがこの0.004mmの中に入らないチェーンルブを使って欲しくないのは良くわかる。その為初期グリスは落とすなという話なのでしょうが性能は……。この0.004mmの隙間に浸透しな…
— GOTAL-TOKYO (@gotal_tokyo) September 30, 2025
ケミカル屋の話によると、チェーンピンとブッシュの隙間が0.004mmくらいだとする。
一方、鉄粉の大きさは約20~200ミクロン(0.02mm~0.2mm)と報告もあり(10~150ミクロンという話もある)、
0.004mmの隙間なら、内部で摩擦により生じた鉄粉が隙間を通過出来ずにチェーン内部に留まるのでは?(つまり洗浄といっても鉄粉を取り除けるわけではない)というご意見です。
たぶんなんですが、磨耗により生じた鉄粉の大きさはもう少し小さいものがあることや、そもそもケミカル屋の挙げている数字は単なる推測値に過ぎないわけで、「チェーンの隙間という推測」と「鉄粉の大きさという推測」を比較することに意味を感じないのでして。
なので結論からいうと、わかりませんとしか言いようがない。
そもそも、このケミカル屋の話は推測ベースに過ぎないとしか言いようがない。
マックオフの実測データによると、手挿し注油と超音波注油では最大10%の抵抗差があるとしてますが、
手挿し注油だと「オイルが全く内部に入っていない」のか、「内部に入ったオイル量が少ない」のか?
普通に考えると後者なんだろうなと推測されますが、とりあえず言えるのはこのあたりを検証した実験を見たことがないので、水掛け論にしかならないような。
新品チェーンを完全脱脂したら鉄粉が出てきたみたいな画像も見たことがありますが、それはチェーン内部から出てきたのか、それともチェーン表面から出てきたのかはわからない。
どちらにせよ、以前から書いているようにチェーンの洗浄方法や注油方法はある種の宗教性を帯びていて、掛ける手間やコストとそれにより得られる効果を考えて「各自ベストと考える方法」でどうぞとしか言えないのよね。
正解は一つとは限らないし、そもそも正解という概念ではなく「その人なりの最適解」の話なんだと思いますが…

チェーンを洗浄して注油すればペダリングが軽く感じることは経験的に多くのサイクリストが理解しているところ、どこまで手間を掛けるかについてはそれぞれ考え方は割れるでしょ。
洗浄して注油すれば「平地巡航速度が簡単に5キロアップする」と真顔で語る人がいても、ほとんどのサイクリストは馬鹿馬鹿しいオカルトだと捉える。
そりゃ当たり前だわな。
全くあり得ないのでして。
けど、ペダリングが軽く感じること自体は何ら間違いではないのだから、それをどこまで手間を掛けるかの価値観の違いとしか言えないのよね…
2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。


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