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タイヤ脱落無保険事故と民事の話。

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以前取り上げた件ですが、

運転レベル向上委員会がまた判決内容を改竄してますが…
運転レベル向上委員会の人はやたら判決内容を改竄することが多いですが、2023年11月に札幌で起きた「ジムニータイヤ脱落事故」について「賠償の見込みがないのに社会的制裁を受けたと判断したから執行猶予付き判決だ」と解説している。判決理由には「社...

不正改造の末、タイヤを脱落させ女児に回復の見込みがない負傷をさせた事故。
このときの運転者はこの判決後に無免許運転で逮捕されてますが、

執行猶予中の無免許運転。
ちょっと前に、タイヤを脱落させ小学生にタイヤが激突して植物状態にさせた事故がありましたが、札幌地裁令和7年4月24日判決は、運転者について過失運転致傷罪の成立を認めたものの執行猶予判決。その人が無免許運転で逮捕されたと。さて。当然、前回の過...

民事について続報が出ている。

女児は事故で回復見込みのない頸髄(けいずい)損傷を負い、現在も意識が戻っていない。家族には治療費などの経済的負担がのしかかるが、事故車に任意保険がなく、自賠責保険の支払いがあったとはいえ、十分な補償を受けられていない。

弁護士によると、被告は運転者の若本豊嗣容疑者(52)=事故とは別の道交法違反容疑で逮捕=と所有者の男性(52)、容疑者と当時婚姻関係にあった元妻がかけている任意保険会社となる見通し。この任意保険には「他車運転特約」が付帯しているという。

詳細な請求額は算定中。治療費や介護費、女児が生涯で得られたはずの賃金などを盛り込み、数億円規模になる見通しだ。

札幌・無保険車の脱輪事故、被害女児家族が運転者らに損害賠償請求へ(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
札幌市西区で2023年11月、走行中の改造車から車輪が外れ当時4歳の女児に直撃した事故で、被害者家族が車の運転者や所有者らを相手取り、損害賠償を求めて3月にも札幌地裁に提訴する方針を固めた。代理人

他車運転特約というのは大雑把にいうと、契約自動車以外のクルマを運転中に起こした事故について、対人賠償責任保険にある「契約自動車」を「他の自動車」と読み替えて適用するもの。

 

約款を確認したのですが、不正改造車だからという理由で対人賠償責任保険が支払われないともいえず、問題になるのはここだと思われる。

第7条(保険金を支払わない場合)
当会社は、普通保険約款、無保険車傷害特約および自損事故傷害特約の規定による場合のほか、次のいずれかに該当する間に生じた事故により被保険者が被った損害もしくは傷害または他の運転自動車に生じた損害(注1)に対しては、保険金を支払いません。
③ 記名被保険者等が、自動車の修理、保管、給油、洗車、売買、陸送、賃貸、運転代行等自動車を取り扱う業務として受託した自動車を運転している間

※損保ジャパンの約款を参照にした。

※記名被保険者等には「記名被保険者の配偶者」が含まれます。

 

元配偶者が契約している保険会社に「提訴」ということからすると、保険会社からは支払い拒絶されたのではないかと考えられる(まだ交渉してないという可能性もなくはないだろうけど、そうであれば訴訟印紙代をムダにしてまで交渉より提訴を優先する理由が薄い)。

 

ところで、このような事故を見たときに「被害者をならないための努力」というのは限界があるんだなとわかる。
加害者にならないための努力に比較して、被害者にならないための努力とは著しくムリがあるし、ましてや「被害者になってしまったときに備えて人身傷害保険車外型」にしても、クルマを保有してなければ不可能な話で万能性はない。

 

自分の努力ではどうにもならないことが存在するのよね。
そこを認めないと、結果から逆算し「こうすべきだった」みたいな話をしたがる結果論者にしかならない。

 

さて本題。
他車運転特約ですが、「常時使用される車」の場合には適用されない。
これの解釈はこちらをどうぞ(手抜き感)。

https://www.jcia.or.jp/publication/pdf/hanrei_70.pdf

https://www.jcia.or.jp/publication/pdf/hanrei_122.pdf

民事ってかなり複雑ですし、プロの弁護士さんは依頼者の最大の利益を事案ごとに考える。
一般化しようとすれば誤解を生むので、知識と経験をその事案ごとに投入するしかないのよね。

 

ちょっと前に取り上げたように、交通事故でも健康保険を使ったほうが結果的に取り分が大きくなることもある。
しかし、そこにはデメリットもあるので、メリットデメリットを事案ごとに比較するしかない。

交通事故で健康保険を使った方がいいかはケースバイケース。
こちらの件。具体的実務に触れませんでしたが、交通事故で健康保険による診療を受ける場合には「第三者行為による傷病届」が必要です。具体的方法は国保なり健保組合なりに問い合わせすれば教えてもらえる。さて、健康保険を使う「デメリット」も考えてみます...

何のためにプロが存在するのか?という話にもなりますが、この裁判の争点はちょっと気になる。

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