PVアクセスランキング にほんブログ村
スポンサーリンク

カスクはヘルメットの代用になるか?自転車ヘルメットは義務化される?

blog
スポンサーリンク

ちょっと前から自転車のヘルメット「努力義務化」が過剰に取り上げられていますが、

 

ヘルメットの努力義務化に大騒ぎ。
自転車に乗るときのヘルメットについては、今年の春に道路交通法改正で「努力義務」に決定していましたが、記事を出したのは3月末。今になって報道が活発化してから騒ぎ出す時点で、普段から大して興味も無い人が多いんだろうなと思いますが。自転車ヘルメッ...

 

読者様
読者様
今回のヘルメット着用努力義務化の騒動で疑問に感じる事があります

持ち運べない
髪型が崩れる
ダサい
と騒ぐ人たちが誰一人として
カスク(Casque)の存在を言う人がいないということです

お年寄りに人気のあるテレビ番組「にっぽん縦断 こころ旅」で
火野正平さんが被っているアレです

オシャレに気遣う人たちが
何十年も前から存在している物を知らないとか不思議ですね

スポンサーリンク

カスク


 

自転車の乗車用ヘルメットには定義もありませんし、カスクで十分と考えるならカスクという選択肢も当然あります。
ただまあ、「折り畳みヘルメット」もそうなんですが、カスクも畳んでコンパクトになるというだけがメリット。

 

自転車ヘルメットの努力義務化に、「折り畳みヘルメット」笑。
自転車ヘルメットが努力義務化になることについてなんですが、「努力」義務化なのに、なぜこんな大騒ぎになるのかがよくわからない。「ヘルメット持ち歩くことになり面倒」「ヘルメットが盗まれたらどうする」「髪型が崩れる」けど世の中、折り畳みヘルメット...

 

たぶんなんですが、「ヘルメットを持ち運びするのが面倒」とか「駐輪場でヘルメットが盗まれたら…」などという人は、そもそも被りたくないための言い訳みたいなもんなんじゃないかなと思って見てました。

 

「努力義務」なので、被りたくないなら被らなくてもかまわない話です。
「被りたくないから被らない」と言われてしまえば、特にコメントもありません。
自由ですし。

 

しかし理由として「持ち運びガー!」とかいうなら、じゃあ持ち運びしやすいヘルメットもありますよと提案するだけなので。

 

「ヘルメットを被ると神を感じ取れない」というなら、「プラスチックで遮断される程度の信仰心なんですね、マンションのような鉄筋コンクリートにも住めませんね!」と突っ込む隙を与えるだけ。

 

ていうか、押し売りみたいになってきました笑。


カスクの効果

カスクにどれだけの効果があるのかについてですが、ヘルメットより耐衝撃性は低く、ノーヘルよりはクッション性がある程度の話かと。
なので頭部保護性能としては、ノーヘル以上、ヘルメット未満な存在がカスク。
持ち運びの利便性についてはヘルメットより楽。

 

ヘルメット カスク
頭部保護性能 カスクより上 ヘルメットより下
持ち運び かさばる ヘルメットよりコンパクト
見た目 大差なし 大差なし
髪型ぺったんこ度 大差なし 大差なし
値段 モノによる モノによる


たぶんなんですが、ヘルメットだとかさばり持ち運びが不便だという人は、カスクなら持ち歩きしやすいと提案したところで被らないような予感がします。
けど、持ち運びの利便性でしたらカスクが解決できる余地はある。

 

被らないことが悪だとは思わないですが、結果については自己責任というだけの話です。
いろいろ考えた結果として被らない選択をしたなら、それはそれ。

 

なお、将来自転車ヘルメットが「義務化」されるか?という話についてですが、可能性は限りなくゼロだと思います。
理由はいろいろありますが、自転車ヘルメットを「義務化」するくらいなら、特定小型原付(電動キックボード)を義務化していると思いますよ。
新しいモビリティなんて、導入する最初が一番狙われるし。

 

あくまでも自分の身体は自分で守るだけの話なので、罰則を設けた義務化はちょっと無理があるので。

例えばなんだけど、自転車が道路を横断する際には「付近に自転車横断帯があるときは」自転車横断帯を使う義務があります(63条の6、7)。
この規定には罰則がなく、警察官から自転車横断帯を通行するように指示されても従わない場合のみ罰則(63条の8)。

 

なぜ直接的な罰則無しにしているかというと、立法当時にこのように説明されています。

このような科罰の方法をとったのは、これらの義務を課すこととした目的が、これらによって他の車両の通行の円滑化を図るとともに、自転車利用者自身の安全を図ることにあることから、その履行について罰則を設けて担保するよりも、第一次的には自転車利用者自身の自覚と遵法精神にまつことが適当と考えられたからである。

 

「自転車の通行の安全確保のための方策」(警察学論集)、1978年11月、警察庁交通企画課課長補佐、田中節夫

同じく歩行者の横断歩道利用義務についても罰則はありませんが、同じような理由です。

 

自転車のヘルメットについても、罰則を設ける必要性が薄いし、自転車利用者自身の保護なので自分で考えて決めましょうというだけ。

 

ヘルメット被っていたらトラックに轢かれても大丈夫なわけもないし、100人乗っても大丈夫…なわけもないですし、時速100キロのクルマに衝突されても大丈夫…なわけもない。
基本的には自転車利用者の自爆転倒に備える程度の効果だと思うのね。

 

その必要性については、各自考えて決めてください。
繰り返しますが、ノーヘルで事故に遭ったとして過失割合に響く影響はせいぜい5~10%です。

 

自転車のノーヘルは、過失になることもある。
ちょっと前に、自転車がノーヘルで事故って頭部を損傷した際に過失になる可能性があるのか?と書いたのですが、原付のヘルメットが努力義務だった時代に、ノーヘルだったことを過失として人損と物損で過失割合を変えている判例があると紹介しました。自転車で...

 

まあ、ヘルメットよりもファンタスティックなプレイを平然としてしまう自転車を何とかしたほうがいいと思いますが…

 

先日の判例についてちょっと補足。
先日挙げた判例なんですが、ちょっと補足。なぜ車道ロードバイクにも5割の過失が付いたかまず、事故の前提から。・原告(ロードバイク)は車道を通行していた。・被告(自転車)は歩道を通行していた。・歩道には配電ボックスがあり、被告の身長よりも高かっ...

 

自転車がノールックで歩道→車道に降り、車道のオートバイが転倒。
ロードバイクに乗って車道を走っているときに、歩道からノールックで車道に降りてくる自転車。「ノールック車道降臨事件」と私は呼んでます。なんでああいう自転車って、振り向いて右方確認するという人類にとって当たり前の安全確認をしないのか、不思議です...

 

自転車同士の追い越し、追い抜き時事故の過失割合。
自転車同士の追い越し、追い抜きでの接触事故が起きた場合、過失割合がどのように考えられているかについていくつか判例を見てみました。岡山地裁笠岡支部 昭和59年9月5日まずは状況から。青自転車が14m先を進行する赤自転車を見つけ、左側から「追い...

 

無罪≠「100:0」。赤信号無視した自転車。
赤信号無視して突破してくる車両を予見して運転する義務はない、という最高裁判例がありますが、本件の事実関係においては、交差点において、青信号により発進した被告人の車が、赤信号を無視して突入してきた相手方の車と衝突した事案である疑いが濃厚である...

 

「逆走自転車」と「一時不停止自転車」が衝突した判例。
逆走自転車は正しく左側通行している自転車からみても脅威ですが、逆走自転車と順走自転車が衝突した場合の過失割合は50:50が基本線。逆走自転車と一時不停止自転車が衝突した場合、どのような過失割合になるのでしょうか?逆走自転車と一時不停止自転車...

 

「歩道逆走違反だ!」と警察官に詰め寄る一般人。
もうさ、世も末だわ。歩道を通行する警察官に対し、「歩道逆走違反」だと詰め寄る一般人…歩道逆走違反?道路交通法を読めばわかるように、歩道には逆走という概念はないのですよ…逆走(右側通行)を禁じる規定は17条4項。(通行区分)第十七条4 車両は...

 

逆走自転車と衝突した自転車が安全運転義務違反&重過失致傷!?
以前から逆走自転車問題については何度も書いてますが、逆走自転車との距離があるときには、左端に寄せて停止して待ったほうがいいよと書いてきました。今回の判例は逆走自転車と順走自転車の衝突です。順走自転車が犯罪?判例は東京地裁 令和3年7月2日。...

 

ファンタスティックなプレイをして事故る自転車への対策がヘルメットになるわけないし、ファンタスティックなプレイをする自転車に巻き込まれたときのためにヘルメットを被るわけじゃないはず。
けど、ノールックで車道にアタックをキメて車道を正常に通行していた自転車乗りが頭に大怪我&重篤な障害なんて判例すらあるわけで、結局は無法自転車から身を守るツールなんですかね?
ヘルメットは。

 

話がだいぶ逸れましたが、折り畳みヘルメットやカスクというものもあります。
必要性については各自考える問題。



コメント

タイトルとURLをコピーしました