この一年も、いろんな方とメールやコメント欄でやり取りさせていただきました。
人それぞれ悩んでいるポイントも違うし、危険だと感じるポイントも違う。
ある意味では新鮮に感じることもあれば、自分自身が全く問題視していなかったことを教えてもらえるチャンスでもあるので、ありがたいなと。
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本当に安全な自転車
ロードバイクでいうと、ビンディングペダルってなぜか危険なものだと思われる風潮があると思う(←一般人からみて)。
これはちょっと前にも書いたのですが、

これについても何名かからメールを頂いているのですが、慣れるとむしろフラぺのほうが怖いと思うことも。
足が外れないというのは、ロードでの走行においては安心感と安全に繋がる。
踏み外さないという意味で。
けどこれも、使いこなせない人にとっては単なる兵器にしかならない。
こういうのって思うのですが、やっぱりモノ自体の安全性で語るものというのは安易で、使いこなせる人と使いこなせない人で分けて考えないとダメだと思う。
そりゃ、ヨボヨボの爺さんが乗るママチャリのペダルをビンディングにしたら、爺さん死んでしまう恐れが高まる。
けど一般的レベルのロード乗りにとっては、フラぺだと踏み外す危険性があるのでビンディングのほうが安心感があったりする。
包丁だって幼稚園児に握らせたら怖すぎるけど、慣れた大人が料理のために使う分には問題ない。
もちろん絶対的に安全なものとは言えないけど、使う人の習熟度や目的次第で兵器にもなれば、料理のための道具にもなる。
これらを踏まえた上で。
根本的な欠陥は論外として、自転車に乗る上で絶対的に安全・安心なんてあり得ない。
危険性を知っている人、自分の限界を知っている人が最も安全なんじゃないですかね。
自分がコントロールできない速度で走れば、危険性が増すのは当たり前。
自分がコントロールできる範囲を知らないと話にならない。
自分の能力を過信しないということも大切だと思う。
ちょっと前にも制動距離の判例を挙げましたが、

自分がどの程度で急停止できるのかというところも、ある程度知っておかないといけない。
このくらいの速度であればこの程度で止まれるという目安は、皆さん経験上としてある程度は把握しているでしょうけど、それを過信してもダメ。
時速20キロで走行中に3mあれば止まれる、などと寝言のような話は単なる過信であって、自分の能力を客観視できていない証拠なのかなと。
自分の能力というよりも物理的に不可能なわけで、能力を過信している人の方がむしろ危険。
どれだけ速く走れても、状況判断できなければ結局は危険になる。
車同士がすれ違い困難な狭い峠道で、時速40キロで下れば、対向車が来ればミサイルにしかならない。
その状況に応じた速度を選ぶ、というのは基本的な安全性を確保する行動。
目の前に危険が差し迫っているにもかかわらず、急制動すべきではないなどとトンデモ論を語り出すような人すらいる。

こういう人はそもそも自転車に乗らない方がいいと思う。
危険すぎるし社会に迷惑をかけるだけなので。
どんな自転車に乗ろうとも、絶対的な安全なんてものはない。
それを理解して自分自身を客観視して、自分がコントロールできる速度を選ぶというのは当たり前の概念。
勉強と練習を
安全に走るという面では、道路交通法を勉強することと、自分の能力を客観視することと、状況判断と、練習は必須だと思う。
練習というのも、それこそバイクコントロールの技術で8の字とか、急制動とか。
ロードバイクって免許も要らずに気軽に乗れるけど、だからといって好き放題してもいいわけではないし、やるべきことをしなければ危険になる。
法律関係も同じ。
前に書いたこの記事の後、結構ビックリしたのですが、

第1通行帯しか走れないルールなわけですが、それすら知らないサイクリストもそこそこいるんだなと・・・
そりゃトラブルの元。
確かにわかりづらい法律も多々あります。
車両通行帯とか、自転車専用信号とか。


車両通行帯の件なんて、恐らくサイクリストのほとんどが理解してないと思う。
例えばコレ。
守口付近の方このような煽られ運転自転車には注意しましょう。
本人曰く警察に届けても自転車も悪いということで自動車側がクラクションを鳴らしてもお咎めなしです。
安全にぶつからないように注意して追い越しましょう。 pic.twitter.com/7K0jYGlJEQ
— ❄Haru⛄️ (@Haru_gse20) December 11, 2020
片側2車線道路だから車両通行帯で、車両通行帯だから第1通行帯の中であればどこを走ってもいいと思っている人は多いでしょうけど、複数車線と車両通行帯は全く別物。
この道路でいうと道交法上では車両通行帯が無い道路になるので、18条1項により自転車は左側端しか走れないルール。
これだけ後ろからホーンを鳴らされるという危険な目に遭っているわけですが、違法な通行している自転車に対してホーンを鳴らすことは違法性があるとまでは言えないので、自転車乗りが法定外の位置を通行した結果危険な目に遭ったというだけの自爆動画に過ぎない。

こういうのも理解していないと単にトラブルの元。
後続トラックの解釈に示談要求したとか出てましたが、これはかなりマズイ行動になりかねない。
・法律を知る
・自分の能力を客観視する
・状況判断
・自分がコントロールできる速度で乗る
これらは安全に繋がることなので、分かっておいた方がいいと思う。
絶対に安全な自転車なんてものはないのだから。

2011年頃からクロスバイクやロードバイクにはまった男子です。今乗っているのはLOOK765。
ひょんなことから訴訟を経験し(本人訴訟)、法律の勉強をする中で道路交通法にやたら詳しくなりました。なので自転車と関係がない道路交通法の解説もしています。なるべく判例や解説書などの見解を取り上げるようにしてます。
現在はちょっと体調不良につき、自転車はお休み中。本当は輪行が好きなのですが。ロードバイクのみならずツーリングバイクにも興味あり。
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